昨日はブログにもありましたように、ローズボウルでのUCLA対ネブラスカの試合を観戦して来ましたが、今回は試合前のあるイベントについてお伝えしようと思います。
それが「テールゲートパーティー」です。これは簡単に言えば試合前に駐車場でBBQをするというものです。テールゲートという言葉は車の後部ハッチのことを指します。つまりテールゲートパーティとは「スタジアムの駐車場に停めた車のそばでBBQなどをして騒ぐ」ものです。プロスポーツの試合前はもちろん、カレッジスポーツの試合前にも数多くのファンが駐車場に車を停めて大騒ぎしています。
テールゲートパーティの準備は試合の前日から始まります。スーパーに向かい、食材をたくさん買い込んでいきます。テールゲートパーティででてくる食材といえばとにかく肉です。アメリカのスーパーではステーキ用の肉が安く売られているので皆大量に買っていきます。それに加えホットドッグ用のソーセージ、ハンバーガー用のパテもテールゲートパーティの必須材料であるため、購入する量も大量です。
試合が近づくにつれ、スーパーの商品配置もテールゲートパーティーを意識したものになっていき、チップスが目立つ場所に山積みにされたりするなど、試合前から雰囲気がつくられていきます。
試合当日になると、テールゲートパーティーをおこなうファンたちは試合が始まる数時間前からスタジアムの駐車場に続々と集結します。今回はUCLAのホームグラウンドでの試合のため、当然ほとんどがUCLAファンで占められており、駐車場のあちこちからチームの応援歌を歌う声や気勢を上げる声が聞こえてきます。しかし中にはネブラスカからわざわざきたであろうファンもおり、チームカラーである赤い服装に身をまとって大騒ぎしていました。
また、興味深かったのはUCLAファンとネブラスカのファンが一緒になってテールゲートパーティーをおこなっている姿も見かけたことです。彼らは自らが応援するチームに誇りを持っていて、試合中ともなると怒号もとびかうような状況となりますが、試合が始まるまでの間は純粋にテールゲートパーティーを楽しんでいる様子が伝わって来ました。
こちらの写真に写っている方のように、バーベキューではなく、サラダなどをつくって持ってきて、ワインなどを飲みながらのんびり過ごすというのもひとつのテールゲートパーティーの形です。
駐車場は広く、このように子供たちが遊びまわることも十分可能です。フットボールの試合らしく、アメリカンフットボールのボールでキャッチボールを楽しんでいるファンも数多く見られました。
このようにして試合が始まるまでの数時間を騒ぎながら過ごし、試合開始が近づくとスタジアムへ続々と入場していくのですが、中には試合が始まっても駐車場でテールゲートパーティーをつづけ、試合は小型のテレビで見る、というファンもいるそうです。もはや試合前のおまけではなく、一つの独立したイベントとしてアメリカのスポーツ文化の一角を形成しているのだと強く感じました。スポーツが日常生活の一部となって、家族や周りの人々と楽しむものだという認識があるからこそできることだと思います。日本でもこういう光景がいつか当然のものとして見られるようになればとかんじました。
Athletes Dream Management, inc. インターン 種子田洸(立命館大学大学院1年)
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