2010年12月31日金曜日

チケットの値段をファンが決める?

米国スポーツビジネス界には、スポーツファンのために数多くのチケットセールス・サイトが存在しています。例えば、多くのプロスポーツチームが、オフィシャル・チケットセールス契約を結ぶ「Ticketmaster.com」や、直接チームからチケットを購入するのではなく、ファン同士がチケットを売買することの出来る(いわゆる、「Secondary Market」ですね)「StubHub!」などが有名です。私も、スポーツ観戦に出掛ける際には、球場やスタジアム、アリーナのチケット窓口に並んでチケットを購入する事はほとんどなく、主に上記2つのサイトを利用して、事前にチケットを購入しています。



このように数多く存在する米国のチケットセールスサイトの中で、今回ご紹介するのは、「ScoreBig.com」というサイトです。「ScoreBig.com」が、他のサイトと違って非常にユニークなのは、「ファン自身がチケットの値段を決めることが出来る」という点にあります。


と言っても、全てのチケットが$1で購入出来るわけではありません。具体的に「ScoreBig.com」は、以下のような仕組みとなっています。


  1.  先ずは、観戦したいスポーツイベントを選ぶ。
  2. 球場(あるいは、スタジアム、アリーナ)内の座りたい「セクション」を選ぶ(「セクション」を指定することは出来ますが、「座席番号」を正確に指定することは出来ません)。
  3. 選択した「セクション」内のチケットに対して、自分が支払いたい値段を決め、サイト上に入力する。
  4. 入力後すぐさま、自分のオファーした金額が、「ScoreBig.com」によって受け入れられたのか、あるいは拒否されたのかが画面上に表示される。
  5. オファー額が受け入れられた場合には、定価よりも安くチケットを購入することが出来る(サービス料、送料も一切掛かりません)。
  6. 逆に、一旦オファー額が拒否されると、再度同じイベントにオファーするためには、24時間待たなければならない。

つまり、NBAのコートサイドや、MLBのバックネット裏という高額のチケットに対して、あまりに低額なオファーを出したとしても、拒否される確率は非常に高くなります。この点に関して、「ScoreBig.com」では、同じようなイベントに対して、過去にどのくらいの値段が受け入れられたのかを表示してくれますので、ファンはその「参考値段」を基に、オファー額を決断することが出来ます。


チームとしては、定価では売れ残ってしまう運命にあるチケットを売ることによって、球場(スタジアム、アリーナ)をファンで埋めることが出来ますし、ファンとしては、定価よりも安くチケットを入手して、お金をセーブすることが出来ますので、正に双方にとってWin-Winの関係ですね!


実はこのような手法は、旅行業界ではかなり前から一般的であり、代表的なサイトとして、「Priceline.com」や「Hotwire.com」などが挙げられます。つまり、このようなサイトが、売れ残っているホテル・ルームや、航空チケットを集めて、定価よりも安くお客様に代理販売するのです。ホテルや航空会社にとっては、ルームや座席の占有率が高くなればなるほど利益は出る訳で、「空室(空席)になるくらいであれば、定価よりも安くて良いから、売り切ってしまおう!」という考えですね。


スポーツ球団にとっても、球場(スタジアム、アリーナ)に集まるファンが多くても少なくても、それほど掛かる経費は変動しません。それならば、「チケットの値段を下げてでも、座席を埋めてしまおう!」と考えになるのも普通かも知れませんね。加えて、こうして集まったファンは、非常に高い確率で、試合中に飲食したり、お土産を購入したりしてくれるため、こういった部分でチケットの値下げ分もカバー出来る訳です。


ScoreBig.com」は2009年に創立されたばかりであり、現在はまだメンバー専用サイトとなっています(メンバーになるにはWaiting Listに名前を載せて、招待が届くのを待つ必要があります)。しかし、スポーツファンにとっては、このようなユニークな仕組みを持ったチケットセールス・サイトが新たに出現したことにより、決して安価とは言えないスポーツ観戦が、また一段と身近になったと言えるでしょう!





さて、ここニューヨークも2011年まで残り4時間余りとなりました(日本の皆様、明けましておめでとうございます!)。本年度も「スポーツマネジメント from USA」をご愛読頂き、誠に有難うございました。2011年も、我々ADMスタッフは、全米中を西へ東へ駆け回り、「リアルな現場話」と「米国スポーツ最新情報」を発信して行きたいと考えております。来年度も是非、宜しくお願い申し上げます!


(ADMニューヨーク 三宮 伸也)

2010年12月25日土曜日

オフシーズンのスタジアム活用法!

Merry Christmas!!
Athletes Dream Management, Inc.ロサンゼルス・スタッフの内藤です。

今年のクリスマスは週末に重なっていたということで、皆さん思い思いの甘い週末をお過ごしになったのではないでしょうか。今まで雪がある環境で生活してきた私にとって、「クリスマスシーズンに雪が無いのはありえない!(もちろんLAには雪なんてありません!)」と言うこともあり、どこかで雪遊びができないか、と探していたら面白い場所を発見致しました。
 

実はここ、MLBに所属するCleveland Indiansの本拠地、Progressive Fieldなんです。「Snow Days」と名付けられた雪や氷を使った遊技場は、ご覧の通り球場のグランドを使用し、市民の憩いの場として提供されています。1126日からオープンしたSnow Daysの営業も、年明けの12日にて終了致します。入場料は$5から$25となっており、球団側は6万人の来場を予想しているとのことです。

では、Snow Daysの中にはどのようなアトラクションがあるのでしょうか。
 
 
アトラクションの中心には10本のチュービングスロープが設置され、その周りをスケートリンクで囲っております。また、子供用のアイスホッケーリンクや雪合戦が出来るような広場、迷路まで設置されています。お子様だけでなく、大人たちにも人気のようですね。

通常は誰でもチケットを購入し入場できるのだが、日によってはSnow Days を貸しきることも可能。また、$900でダグアウトでのパーティー(大人:12枚のチケット込み)、$500で誕生日パーティー(14歳以下:12枚のチケット込み)もパッケージとして販売されています。夏には野球で人々を熱狂させていた球場がここまで様変わりすると、大人でもはしゃいでしまうのではないでしょうか?

実はこのようなオフシーズンのスタジアム活用法は、違う形でも全米で実施されております。
NHL(アイスホッケー)では、毎年元旦にWinter Classicを開催しております。Winter Classicとは、昔を懐かしむ為に屋外球場のグランドにホッケーリンクを設置し、試合が終わった後も暫くは一般に開放されます。2010年には、Boston Red Soxの本拠地であるFenway Parkで開催され、約$36MM の経済効果がBoston近郊にあったとのことです。

 


他にもカレッジフットボールの試合を、野球の球場でも行っておりましたね。
このようにアメリカではオフシーズンのスタジアムの活用を積極的に行うことで、地域やスポーツ自体を活性化することに力を注いでいます。日本でも徐々に球場の多目的活用がおこなわれておりますが、ここまでの規模の大きさは無いのでしょうか。


さて、2011年まで間もなくです!!
来年良いスタートを切るために、この1週間を充実させましょう!!

Mile-Stone

12月17日金曜日、

4年と半年の僕の大学生活が終わった。

大学はただの通過点としか考えていなかった故、
卒業式を前にして、それほど達成感も、ましてや感涙などあり得ないものだと。


全く英語の話せなかった人間が、
アーカンソー州という土地柄か、日本人が一人もいない環境に飛び込んだ結果
言葉では言い表せないほど素晴らしい大学生活になった。



アメリカ大学留学を機にまず始めにしたことと言えば、
自分の中でゴールまたは目標を立てること。
卒業を迎えて振り返ると、その時の目標が本当に大事な要因になっていることに気付く。


笑われるかもしれないが、参考までに挙げてみよう。


アスレティックトレーナーになる・英語がペラペラ・世界中に友達を作る・英語でしゃべらナイトに出演する・プロスポーツで働く・イチローと会う・打ちのめされる・アメリカでテレビに映る・人と違う道を貫く・そして、優しい男になる


ざっとこのくらいを高校3年生の時に夢見ていた。そして、この全部を4年間常に頭に置いて戦っていた。ただ一つ、“世界中に友達を作る”を除いて。


是が非でも叶えてやる、というのはどこか性に合わない。
先を見据え、柔軟に対応してきた結果、ほとんどの目標を叶えられたのではないかと。
もちろん、イチローやしゃべらナイトの夢はこれからも続くわけだが。



ただ、なぜか22年の人生を振り返ると、周りにいつも恵まれていたせいもあってか、
頑張って友達を作るという感覚が日本にいてもアメリカにいても僕にはなかった。

故に友達の有難みを軽視する場面も過去に幾つかあったのは否定できない。


先週金曜日の卒業式当日。
色んな友達が僕の最後を見届けてくれた。

NYからわざわざ駆けつけてくれた奴、新婚夫婦で見守ってくれた友達、
帰省の飛行機のチケットをわざわざキャンセルして残ってくれた奴。


4年半の大学生活、

様々な表彰を受けた。
アメリカのプロのスポーツで2度働き、
超有名人の選手とも仲良くなったりした。
アメリカ人に混ざって全米のリーダーとして会議にも出席した。


しかし、そんな経歴はどうでもいい。この際。


今の僕に最も価値があるように思えるのは、
4年半の間に僕を心から認めてくれるアメリカ人の友達ができたこと。

僕がアーカンソーを去る際に、
本当にたくさんの友達が強いハグと共に耳元で
"I love you, Kei."
と言って送り出してくれた。

そこが僕にとって誇るべき所なんだと。



色々あった。大変なことも、悔しかったことも、

卒業式の呼名で案の定Keisuke Kawataと上手く発音されずに

キースカ・カワタ

と呼ばれたのも事実。


でも、これから僕に一生付いて回る経歴、
Henderson State University
Bachelor of Science in Athletic Training
という学位。
今なら胸を張って一歩前へ踏み出せる気がする。


色んな人に感謝は尽きないが、
留学前も卒業した今も絶えず支え続けていてくれる
父と母への感謝は誰よりも大きい。


まだまだ続くこの道のり、次なる出会いは
フロリダ州オーランド ESPN Wide World of Sportsにて。


留学の醍醐味はやはり邂逅。
そう、この一言に尽きる。人生は邂逅なり。



川田圭介
Henderson State University

2010年12月23日木曜日

Social Mediaとスポーツビジネス

常に斬新なアイディアが生み出される米国スポーツビジネス業界ですが、どうやらNBAフェニックス・サンズが、“革新的な”アプローチを用いて新たなスポンサー獲得を試みているようです。


サンズの考え出した、この 「Suite and Social Night」と呼ばれるマーケティング戦略は、予算の多くを広告費に割り当てることの出来ない中小企業を対象として、スイートルームを1試合分貸し出し、サンズの試合を“サンプル”してもらおうという企画です。「Suite and Social Night」を購入した企業は、従業員の士気向上のために、サンズの本拠地US Airways Centerで社内パーティーを開催することも出来ますし、日頃からお世話になっているクライアントや潜在顧客をサンズの試合へと招待し、スイートルームでもてなすことも出来ます。


なかなかお値段的に手の出し難い年間スイートルーム契約ですが、1試合ずつに小分けすることにより、中小企業にとっても十分手の届く範囲内になります。また、サンズにとっても、これまでなかなかスポンサーにはなり得なかった、地元中小企業という新たな顧客層からの収入源を確保することが出来ますし、あわよくば「Suite and Social Night」を“サンプル”した企業が将来的に年間スイートルーム契約を購入してくれれば、といった思惑もありそうですね。


気になる「Suite and Social Night」のお値段ですが、スイートルーム1室、チケット20枚、駐車許可証6枚、スイートルームでの食事代、人数分のサンズの帽子、そしてサンズのスター選手であるSteve Nash選手の試合用ユニフォーム1枚を併せて、1試合$7,000となります。このお値段ならば、バドワイザーやペプシといった大企業でなくても、十分広告費として予算を捻出出来そうですね!


と、ここまで読んで来られた皆様の中には、「一体このマーケティング戦略のどこが“革新的”なんだ?」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?実は、この「Suite and Social Night」の斬新かつ面白いところは、購入した企業が上記に挙げた、いわゆる“ありきたりの特典”に加えて、サンズの持つ“Social Media”をフル活用出来る点にあります。


具体的には、購入企業は、サンズのSocial Mediaを以下の様に活用することが出来ます。

  • フェニックス・サンズのFacebook(ファン238,765人:2010年12月22日現在)のStatus Update上で、2回、自社を宣伝することが出来る。
  • フェニックス・サンズのTwitter(フォロワー46,511人:同じく2010年12月22日現在)上で、3回、自社について、つぶやくことが出来る。

これなら、サンズにとっては新たに費用が掛かることはありませんし、スポンサー企業にとっては、アリゾナ住民の多くがファンやフォロワーとして登録するサンズのSocial Mediaを活用し、自社製品を効率的にプロモートすることが出来ますね!



全米4大スポーツリーグの中でも、初めてSocial Mediaとスイートルームをセットにして売り出した、この「Suite and Social Night」ですが、すでに幾つかの地元企業が購入しているようです。このようなアイディアならば、すぐにでも日本のプロスポーツチームも真似することが出来るのではないでしょうか。


今後もこういった米国スポーツビジネスの面白そうな“ネタ”がありましたら、どんどん紹介して行きたいと思いますので、是非お楽しみに!
それでは皆さん、良いクリスマス&年末・年始をお過ごし下さい!!!

(ADMニューヨーク・スタッフ 三宮 伸也)

2010年12月20日月曜日

サッカー座談会 ~育成・環境について~

サザンニューハンプシャー大学、学生ブログライターの明石貴祐です。

2週間前に今タームを終了し、現在は日本へ一時帰国しております。先日順天堂大学Club Leven Soccer Community主催の「サッカー座談会」に参加してきたので今日はこのイベントの紹介、及び報告をさせていただきたいと思います。


このイベントは日本の子供たちのために、そして日本のサッカーの未来のためにどのような環境を整えるべきなのかということをゲストを交えてディスカッションするというものです。イベントの詳しい内容は以下の通りです。


① 講演 

《講演者》
祖母井秀隆 氏(元ジェフユナイテッド市原・千葉GM、元グルノーブル・フット・38)


② ディスカッション

《パネラー》
祖母井秀隆 氏(元ジェフユナイテッド市原・千葉GM、元グルノーブル・フット・38)
池上 正 氏(NPO法人I.K.O市原アカデミー代表)
渡辺泰男 氏(ヴィヴァイオ船橋サッカークラブ、(株)ネケッツトータルサービス代表)

《コーディネーター》
吉村雅文(順天堂大学蹴球部監督、NPO法人Leven代表)


③ 親睦会

ディスカッションのセクションでは日本のサッカーの育成現場における様々な問題点や課題を取り上げ、各パネラーの方々で議論し、さらに閲覧者からの質問にも答えるという流れで進行されていました。様々な意見が飛び交っていましたが、祖母井氏がされた発言が非常に印象深かったので今回はその内容の一部を簡潔に紹介させていただきます(細かいディティールは少し異なるかもしれません)。


祖母井氏は最近日本に帰国し、そのときの日本のサービスの良さに驚いたそうです。それは日本の空港に降り立ったときの出来事です。空港に降り立ちエスカレーターに乗ると行き先やものの配置について、標識やアナウンスが親切すぎるくらいの情報を提供し、さらにグランドホステスが丁寧に案内をしてくれる。乗客は何の心配もない環境にいる。これは日本のサッカーの育成環境にも悪い意味で同じことが言える。時代を重ねるごとによりよい練習、試合環境(インフラ等)が整えられ、細かい練習内容も自分で考えればすぐわかることなのにもかかわらず指導者たちが丁寧に教える。これでは自分で判断し、工夫する力が育たない。


また異なる例としてジェフ千葉のGMをされていた頃のお話をされていました。当時ジェフ千葉では試合日に3人のトレーナーをつけていたそうですが、マッサージ等をしてもらうため順番待ちをする選手の態度は決して良いものではなかった。それに比べグルノーブルに所属する選手の姿勢は正反対だった。グルノーブルのアウェイゲーム時のトレーナーの数は1人だけだったが、それにもかかわらず選手は一切不満を言うことはなく、簡単なものならば選手自身でオイルを足に塗りマッサージを行っていた。つまり大事なことは選手のために環境を整えることではなく、自分で判断する能力やメンタル(工夫しようとする精神)を育て上げることである。そしてそのような環境はすべて大人(指導者)が整えなければならない。このようなことをおっしゃっていました。


私を含め参加者は200名程度おり、参加者層は現役の指導者の方々だけではなく将来指導者を志している学生やサッカーをするお子様を持つ親御さんも多く見られました。またイベントの運営や司会進行は順天堂大学の学生によって進められ、学生でありながらイベント運営を経験できる貴重な場でもありました。


このような教育機関、地域、そして実際に現場でプロフェッショナルで働かれている方々同士が交流し、日本サッカーの未来について真剣に考える場は極めて重要であると思います。特に選手育成とその選手の親御さんの間の繋がりは切り離せません。なぜならば、アメリカでもそうですが少年少女サッカーは家族のサポート無しでは考えられず、育成という面においても親御さんの存在は大きいものだからです。よってその親御さんを交えて現場の方々と議論を交え育成におけるビジョンや方向性、想いを一致させようとすることは不可欠です。


このようなイベントに参加したのははじめてでしたが非常にいい経験になりました。また親睦会ではスポーツ関連で働かれている方々からもお話をお伺いすることができ、非常に有意義な時間となりました。今後もこのようなイベントには積極的に参加していきたいと思います。


明石貴祐
サザンニューハンプシャー大学
M.S in Sport Management

2010年12月16日木曜日

英語を自分のものにする方法

Athletes Dream Management, Inc.ロサンゼルス・スタッフの内藤です。


長い出張から戻り、今週はLAオフィスにて書類の整理や、出張にて処理出来なかった業務に当たっております。そのでも重要な業務のひつとに“コンサルティング業務”というものが挙げられます。そのコンサルティング業務に不可欠なものは、なんといっても「リサーチ」です。今回はそのリサーチを通して気付いたことを、ご紹介させて頂こうと思います。

まずはこちららをご覧ください。




リサーチをする上で、必要なリソースのほとんどが英語です。もちろん私は根っからの日本人ですし、英語も第2言語です。正直申しますと、英語で書かれたリソースを、日本語のそれと同じような時間と質でこなすことは、大変労力が掛かります。しかしながら、アメリカで生き残っていく以上、英語力は無くてはならない必要なものです。そこで、英検準2級も取れなかった私が取り組んだ勉強方法とは、実は上記のようなオンラインビデオを必死に見ることでした。この無料学習法には以下の利点が考えられます。

1.       ビデオに辿り着くまでに、様々な記事に目を通すことが出来る。
2.       英語を身に付ける為の目標がスポーツなら、スポーツ欄を読み通すことで、知識を得れるだけでなく、スポーツ関連に頻繁に使われる用語に慣れることが出来る。
3.       ビデオは無料なので、何度も繰り返し再生でき、リスニング力の向上を図れる。
4.       上記映像はNew York Timesからの引用なので、スポーツ以外にも充実したネタ(地域や政治関連など)を仕入れることが出来る。

もちろん、英語を取得する上で<聞く・読む・喋る・書く>の4つの技法が必要になってきます。しかし、私が考えるに、幼児の語学取得方法と一緒で、初期段階では耳で“聞く”ことが一番重要だと思います。もちろん我々の年になると文字を認識しているので、“読む”ことも優先順位としては上位に来ると思いますが。*もちろんその後にはOutput( “喋るや“書く”こと)も絶対必要です。

ふとリサーチをしながら昔取り組んだ英語の勉強方が浮かんだので、今回はブログでご紹介させて頂きました。私の英語力もまだまだ十分とは言い難いので、これからも積極的に英語力を伸ばして行きたいと思います。

皆さんはどのような方法を用いて、第2・第3言語の上達を図っていますか?

2010年12月13日月曜日

2010 Baseball Winter Meetingsから戻って来ました!

先週木曜日の夜に、「2010 Baseball Winter Meetings」(12月6日~9日)が開催されていたフロリダ州オーランドから無事に戻って来ました。


先日、現地からLAスタッフ内藤が更新したエントリー「Baseball Winter Meetings in Orlando, FL」にも書かれている通り、Winter Meetingでは、世間一般に広く知られているような、いわゆる「各球団のGM&オーナーと選手の代理人が一堂に会して、FA補強やトレードといった交渉」だけを行っている訳ではありません。

交渉事と平行して、各球団のトレーナーや、広報担当、全米記者協会といった関係者を対象としたセミナーが行われていたり、メジャー、マイナー、独立球団への就職を目指す求職者(主に学生)のためのジョブ・フェアが開催されていたり、野球関連商品のトレード・ショウが催されていたりします。

今年のWinter Meetingsの会場となった「Walt Disney World Dolphin and Swan Resort Hotel」には、球団関係者(勿論、日本のプロ野球関係者の方もいらっしゃいました)から、マスコミの皆さん、そして学生さんまで、幅広い層から沢山の人が集まっていました。


また、Winter Meetingsの空き時間には、オーランド近郊にあるコンドミニアム一体型のリゾート地「Reunion Resort and Club」も視察して来ました。この「Reunion Resort and Club」内には、ウォータースライダー付きのプールや、スパ、テニスコート、そして3つのゴルフコースが備え付けられており、大人から子供まで楽しめるようになっています。

敷地内にゴルフコースが3つあるだけでも驚きのスケールなのですが、こちらのコースは、ただのゴルフコースではありません。なんと、それぞれのコースが、ゴルフ界伝説のプレイヤーであるアーノルド・パーマー氏、トム・ワトソン氏、ジャック・ニクラウス氏によって設計されているのです。加えて、世界中のリゾート地の中で唯一アニカ・ソレンスタムさんのゴルフ・アカデミー「ANNIKA Academy」が併設されており、ゴルフの好きな方にとっては非常にお勧めなリゾート地なのです。

こういったコンドミニアム一体型のリゾート地が、フロリダ州にもたらす経済的なインパクトは計り知れません。このようなリゾート地を経営することも、立派なスポーツビジネスの一面だと言えるのではないでしょうか?


「2010 Baseball Winter Meetings」や「Reunion Resort and Club」視察の様子は、写真をFacebookに、動画をYou Tube、及びUSTREAMにUPしましたので、是非そちらをご覧下さい!


それでは、大分冬らしい季節となり、冷え込んで来ましたので(ニューヨークの明日の最低気温は、マイナス4度だそうです・・・)、皆さん、風邪など引かぬよう十分お気を付け下さい!(忘年会シーズンの暴飲暴食はお互いに気を付けましょう・・・)

それではまた!
(ADMニューヨーク 三宮 伸也)

2010年12月8日水曜日

空きびんと2杯のコーヒー

Thanks Giving休暇を跨いで11日間の日本への小旅行。

授業を1週間休むという離れ業をやってのけて実現した今回の帰国。

学期中の帰国という初の試みは、かつてないスリルを僕に与えた、
と同時にその感覚を肴にした酒は格別であったことは言うまでもない。

1か月ぶりの投稿。
師走といわれる12月に相応しい内容の投稿をと。
そして出てきたこの話。
僕の大好きなお話を、ストレス社会でアップアップなあなたへ。



「空きびんと2杯のコーヒー」


When things in your life seem almost too much to handle, when 24 Hours in a day is not enough, remember the mayonnaise jar and 2 cups of coffee.
(あなたの人生が自分ではどうにもできないくらいにさまざまな問題に直面したとき、1日24時間では到底足りないと感じるとき、空ビンと2杯のコーヒーを思い出してください。)


A professor stood before his philosophy class and had some items in front of him. When the class began, wordlessly, he picked up a very large and empty mayonnaise jar and proceeded to fill it with golf balls.
(一人の哲学の教授が、クラスにある物をもって現れました。クラスが始まると、彼は言葉もなく大きな空ビンにゴルフボールをいっぱいに詰めました。)


He then asked the students if the jar was full. They agreed that it was.
(そして彼は生徒達にビンが一杯か尋ねました。生徒達はそのビンは一杯です、と答えました。)


The professor then picked up a box of pebbles and poured them into the jar. He shook the jar lightly. The pebbles rolled into the open areas between the golf balls.
(そこで教授は小石の入った箱を取り出して、ビンの中に流し入れました。彼がそのビンを軽く振ると、小石はゴルフボールの間の隙間を埋め尽くしました。)


He then asked the students again if the jar was full. They agreed it was.
(そして彼は生徒達にビンが一杯か尋ねました。生徒達は再びそのビンは一杯です、と答えました。)


The professor next picked up a box of sand and poured it into the jar. Of course, the sand filled up everything else. He asked once more if the jar was full.
(そこで教授はさらに砂の箱を取り出してビンに流しいれました。もちろん砂は隅々にいきわたり、ビンを埋め尽くしました。彼は再びビンは一杯か尋ねました。)


The students responded with an unanimous "yes."
(生徒達は口を揃えて「もちろん」と答えました。)


The professor then produced two cups of coffee from under the table and poured the entire contents into the jar, effectively filling the empty space between the sand. The students laughed.
(そこで教授は机の下から2杯のコーヒーを取り出しました。彼はそれを一杯になっているビンに注ぎいれ、砂の隙間を埋めていきました。生徒たちは笑いました。)


"Now," said the professor, as the laughter subsided, "I want you to recognize that this jar represents your life. The golf balls are the important things, dream, family, children, health, friends, and favorite passions, things that if everything else was lost and only they remained, your life would still be full.
(クラスの笑いが落ち着いたころに、「さて」と教授。「私が言いたいのは、このビンはあなたの人生そのものを象徴しているということ。ゴルフボールは人生において大切なこと。夢、家族、子供、健康、友達、自分が情熱を持つもの。これらはあなたが全てのものを失ったとしても、あなたの人生を満たしてくれるもの。」 )


The pebbles are the other things that matter like your job, house, and car.
(小石は仕事や家や車などを象徴するもの。)


The sand is everything else --the small stuff."
(砂はそれ以外のすべてのもの、とても小さなもの)


"If you put the sand into the jar first," he continued, there is no room for the pebbles or the golf balls. The same goes for life.
(彼はこう続けました。「もし砂を先にビンに入れたとしたらそこには小石やゴルフボールのためのスペースはないでしょう。それは人生においても同じこと。」)


If you spend all your time and energy on the small stuff, you will never have room for the things that are important to you.
(もしあなたが日々小さなことに時間とエネルギーを費やすことばかりすれば、本当に大切なもののための時間はないでしょう。)


So...
(だから)


Pay attention to the things that are critical to your happiness. Play with your children. Take time to get medical checkups. Take your partner out to dinner. Play another 18.
(あなたの人生の幸せになくてはならないものにもっと意識をおきなさい。子供と遊びなさい。健康診断のための時間を作りなさい。あなたの大切な人を誘って食事にいきなさい。もう1ラウンド余分にゴルフのラウンドすればいい。)


There will always be time to clean the house and fix the disposal.”
(家を掃除したり、壊れたものを修理する時間はいつでもある。)


"Take care of the golf balls first --the things that really matter. Set your priorities. The rest is just sand."
(「ゴルフボール、自分にとって本当に大切なものを優先しなさい。何が大切かを決めなさい。後はただの砂でしかないのだから。」)


One of the students raised her hand and inquired what the coffee represented.
(一人の生徒がコーヒーは何を表すのかを教授に尋ねました。)


The professor smiled. "I'm glad you asked".
(教授は「よく聞いてくれた」と微笑みました。そして、)


"It just goes to show you that no matter how full your life may seem, there's always room for a couple of cups of coffee with a friend."
(「これはあなたの人生がどんなに手一杯に見えても、いつだって友達と1,2杯のコーヒーを飲む時間くらいあるってことを意味しているんだよ。」と。)


By Marcey Gaitan




生き急ぐ必要はない、じっくりゆっくり人生を楽しもう。


川田圭介
Henderson State University

2010年12月7日火曜日

Baseball Winter Meetings in Orlando, FL

Athletes Dream Management, Inc.ロサンゼルス・スタッフの内藤です。
先日のブログエントリー「集え!全米ベースボール球団」でもお伝えしたとおり、現在私はBaseball Winter Meetings(以下:BWM)に参加する為、FloridaOrlandoにきております。全米の球団が集結するこのBWMは、様々な目的を複合させた,世界に2つと無い野球のイベントになっております。その目的とは。。。




1.全米に広まった球団組織内のミーティングの場
2.球団間の情報交換及び交流の場(セミナー)
3.球団と選手代理人による交渉の場
4.球団及び選手の情報発信の場(報道陣・メディア)
5.MLB及びMiLBに就職を希望する人々の就職活動場所(ジョブフェアー)
6.商品トレードショー





今回の私画参加する目的とは、ずばり6.商品トレードショーに関するものです。現在弊社ではスポーツ関連グッズの提案及び販売を、スポーツ球団に対して行っております。トレードショーに足を運ぶことによって、今まで電話にて商談を進めさせて頂いていた球団担当者と初顔を合わし生産的な商談を進めたり、同様にトレードショーに出展する販売企業と親交を深めたりすることが出来ます。

今回のトレードショーで、私は1つの出展企業(CE社)に大変お世話になっております。その会社の代表とは、以前参加したMiLB Promotional Seminar(参照: http://admsportsbiz.blogspot.com/2010/10/milb.htmlにて出会いました。CE社とは10数年以上もメジャーリーグ・マイナーリーグ球団と取引を行っており、このトレードショーでも実績のある組織です。その代表が今回弊社が扱う商品コンセプトや取り組む姿勢を非常に気に入って頂き、今回のトレードショーで多大なるご協力を得ております。私のような若輩者且つ全く関連性の無い会社の人間を、ここまでサポートして頂いていることに、心から感謝しております。


一見するとビジネスのみが渦巻いているBWMですが、それをも超越する信頼関係を築ける場所でもあるということを実感しております。これこそ、本当の「ネットワーキング」なのでしょう。もちろん、こちらに利益が生まれるだけでなく、私としても全力でCE社のお役に立てるような交流関係を築けたらと、心の底より願っております。

明日がトレードショー最終日となりますが、可能な限り動いて様々な人脈や商談を展開させて頂けたらと思います。今後とも何卒宜しくお願い致します。

2010年12月4日土曜日

Athletes' PERFORMANCE Mentorship

少し前の話になりますが、11月15日から19日まで、アリゾナ州フェニックスに在る、総合トレーニング施設「Athletes' PERFORMANCE(以下、AP)」主催のMentorshipに参加して来ました。


このAPでは、トレーニングだけではなく、栄養学に基づいたバランスの良い食事や、怪我・手術からの回復を早めるための理学療法といった、パフォーマンスを向上させるための要素を、総合的にアスリートへと提供しています。最近では、多くの日本人メジャーリーガーやプロ野球選手が、オフシーズンに自主トレーニングを行っていることで、日本での知名度も上がって来ているようですね。勿論、日本人選手だけでなく、アメリカのトップアスリートもAPを利用しており、今年度のWorld Seriesに出場した選手の中にも、Pat Burrell選手(San Francisco Giants)や、Cody Ross選手(San Francisco Giants)、Vladimir Guerrero選手(Texas Rangers)といったメジャーリーガーが、毎年APでトレーニングを行っています。


また、APは、野球だけでなく、サッカーのドイツ代表チームにトレーニングコーチを派遣したり、NFLドラフト前には、ドラフト候補の大学生に総合サービスを提供したりと、幅広いスポーツで、長年に亘って継続的な成功を収めています(最近では、プロ選手だけではなく、高校生や、消防士、警察官の方へのトレーニング指導も行っているようです)。


このAP主催のMentorshipでは、世界中のトップアスリートを実際に指導してきた一流トレーニングコーチから、直接、APのトレーニング論を学ぶことが出来ます。このMentorshipを受講することにより、参加者は、アスリートを成功へと導くコーチングスキルや、AP独自のトレーニング論を習得することが出来るのです。


そんなわけで、少し話が前後してしまいましたが、このAP主催のMentorhispに、LAスタッフ内藤と共に参加して来ました。といっても、実際に我々がMentorshipに参加して、トレーニング論を学んで来たわけではありません。今回の主な目的は、世界最新のトレーニング論を学ぶために、はるばる日本からアリゾナまで来られた、高い志と熱い心を持ったトレーナーの皆さんをアテンドさせて頂くことでした。


さて、こちらが、実際のMentorship時の様子です。


【朝8時から始まる、世界トップクラスのトレーニングコーチによる講義。AP独自のトレーニング論に熱心に耳を傾ける、参加者の皆さん。】




【こちらは、理学療法のためのルームです。】




【トレーニング後の栄養補給時に利用するシェイク・ルーム。選手一人一人に合わせて、ボトルの中身が違います。】



【屋外プール&ジャグジー。主に試合後や、怪我からのリカバリーのために利用されます。】 




【最大60~70人の選手が同時にトレーニング出来る屋内施設】




【屋外には、NBA選手のトレーニング用にバスケットボールコートが備え付けられています。奥には、野球選手用のバッティングケージもあります。ちょうど隣では、メジャーリーガーが自主トレーニングを行っているところでした。】





【Mentorshipでは、トレーニング論の講義を受けるだけではなく、屋外のフィールドを利用して、実技講習を受けることが出来ます。】


毎日午前8時から午後5時までの5日間コースを終えた、日本からの参加者の皆さんの表情が、AP Mentorshipの充実度を物語っていましたね!



さて、明日からまた出張に出掛けて来ます!
今回は、12月6日から9日まで、フロリダ州オーランドで開催される「Baseball Winter Meetings」に参加する予定です。
Twitterを用いて、オーランドから、連日Winter Meetingsの様子をつぶやくつもりですので、是非、お楽しみに!

(ADMニューヨーク・スタッフ 三宮)

2010年12月3日金曜日

自己紹介パート4~Community College Life~

学生ライターの内藤良亮です。
それでは、この前の続きから・・・・


OregonにあるLinn-Benton Community Collegeに行き始めた僕。
大学の授業に期待を膨らませ、アドバイザーとのミーティングに行ってみる。
その人はインターナショナル専門のアドバイザーだったので、ゆっくり自分にも分かるように丁寧に色々なことを説明してくれた。
どうやって、授業をRegisterするのか、保険はどのように申し込むのかなど。

最初のタームは授業も簡単なのが良いだろうという事で、Exercise and Sports Scienceのイントロダクションのクラスと、一番下のWritingのクラス、あとはMath、Baseballなどを履修した。基本的に1年目と2年目の途中までは自分のMajorにはほとんど関係のない、基礎のクラスを履修しなければならなかった。

例えば化学、生物、数学、心理学、物理などの理系のクラスだ。高校では文系だったので、物理は少し苦労したが、それでも他のクラスは英語で学ぶというところ以外は全く問題なかった。化学や、生物、数学はほとんどが日本の中学、高校で学んだ事だった。


Exercise Science のイントロダクションのクラスだが、PEの先生や、大学の教授、大学のトレーナー、ジムのパーソナルトレーナーをしている人たちがクラスに来て、それぞれの人が、自分の経験などを話してくれるクラスだった。そのほとんどが理解できなかったような気がするが、それでもそれなりに理解しようとしていた気がする。


そして、Baseballのクラスというのは、PEのCreditをもらい、大学の野球チームに参加するというもので、秋にトライアウトがあり、冬はトレーニング、そして春にシーズンがあった。
秋のトライアウトにショートとして参加した。もちろん日本人は他にいない。っていうより、白人以外の人種は自分しかいなかった。


これが、素晴らしい経験だった。

常に英語に囲まれ、英語しか話さないし、英語しか聞かない日々だった。
やはりスポーツというのは素晴らしい。野球って素晴らしい。
そこまで言葉で分かり合えなくても、スポーツを通じて分かり合えたからだ。
野球のおかげでたくさんの友達ができた。
そこでできた友達に、色々な事を教わった。
野球ではほとんど教わることはなかったが、パーティーの楽しみ方、ショットガンの撃ち方等。


結局70人ぐらいトライアウトを受け、25-30人ぐらいが選ばれた。
そして、冬の間は室内で練習をし、春にかけて外に出て練習をするようになり、春休みからシーズンが始まった。
1番ショートで試合に出ていた。
プレシーズンが終わり、シーズンが始まって間もなく、
その年一番強いであろうといわれていたチームとの対戦がAWAYであった。
相手の先発はリーグで一番のBird。MAX95マイル(152キロ)の化け物。

僕は1番、レフトで出場。

一打席目の初球に少し差しこまれてショートゴロ(新品のメイプルバットが折られてショックを受ける)。

そして回ってきた2打席目、ランナー1塁。サインはヒットエンドラン。


ピッチャー第一球投げました。


インコースやや高め。

ヒットエンドランのサインが出ていたのでもちろん打ちにいった・・・・・

そのストレートが、アメリカ人特有のナチュラルに内にシュートしてきた。

すでに打ちにいっていた僕の左手首やや上に直撃。


そしてベンチから相手監督が飛び出し、「あれはバットだ」と審判に抗議している。
が、それに反論する余裕もないぐらい痛い・・・・


それでも、なんとかファーストベースまで歩いて行った。
すると、ファーストベースコーチが
「大丈夫か」、「日本語は俺は分からんぞ」とかって冗談を言っている。
僕は正直に「もう無理だ」と言った。

だが、ファーストベースコーチはそれを信じるどころか、
「始まるぞ」とかって言っている。
仕方なく、ベースに着きリードをとる。


だが、もう試合には集中できない。何といっても痛すぎる。
ピッチャーが次の一球を投げベースに戻ると、ファーストベースコーチが耳打ちをしてきた。

「サインが出てるぞ・・・・・」

「え?????」

そして目を疑った。
盗塁のサインが出ている。

腕が上がらないぐらい痛いのに、腕をふって走るなんて、正直無理だと思ったが、スタートを切った。
すると、バッターが打ってくれたので、セカンドベースですべらずに済んだ。


そして、スリーアウトでチェンジになり、次は守りに行かなくてはならなかった。
それでも、気合いでなんとか、2イニング守りに行き、次の打席は流石にバットが持てなかったので代打を送ってもらった。


試合の次の日、病院に行きレントゲンを撮ったが、何も異常はないと医者に言われた。だが、何か重いものをもったりしたら、骨が離れるのが自分では分かる。


そして、1週間後、キャッチボールの途中に激痛が走った。完全に折れた。

一回目のレントゲンでは、折れ目が綺麗すぎて、見えなかったらしい。本当にこれは医療訴訟だったと今でも思う。
でも、2回目のレントゲンでは、割り箸を折ったように真っ二つに折れているのが分かり、手術が決定した。


こんな痛い思いもしたが、それも含めて野球部に所属していたのは本当に良い経験をだったと思う。英語だけじゃなく、それ以上に大事なこと、アメリカの文化を学び、アメリカ人の友達ができ、本当に楽しい時間を過ごすことができた。

スポーツは言葉、文化の違いを超えることを知れたのは、この後自分をもっとスポーツに携わりたいと思わせるきっかけにもなった。


だが、内藤良亮は2年目のフィールドには立たないことを決めた。



Ryosuke Naito, CSCS
Springfield College