2014年8月3日日曜日

アメリカの大学へのスポーツ留学 - パート3(最終回)「人生最高の4年間!」

みなさん、こんにちは!夏期インターンの小和瀬です。

アメリカの大学の選手達がどの様な生活を送っているか?を書く3回シリーズの最終回は「人生最高の4年間!」という題で書きたいと思います。

こちらの奨学金制度、学業や競技面での手厚いサポート体制は以前のブログでも紹介しました。今回は、私がこの4年間で感じた事や学んだ事を中心に「なぜアメリカの大学なのか?」「どうして最高の4年間だったのか?」という事をまとめて書きたいと思います。

私の大学生活を短く振り返ると、「フィンガースナップのように一瞬だったな〜」と思う反面、「入学前の自分を思い出せない程長かったな〜」とも思います! 異国の地で生活する中で(自分で言うのもなんですが)人間的に成長し、今後の人生においてのオプションが増えたのではないかと心から思います。

(少し恥ずかしい写真ですが)入学当初のフットボールゲームにて。この2人とは同学年で、4年間全てを一緒に乗り越えてきました!たった4年前なのに遠い昔のように感じます。

まず、この4年間での一番の思い出は 様々な人との出会いです! 『将来こんな人になりたいな〜』と思うような人と出会う機会が数多くありました。また、チームメイト達や他の競技の選手達と過ごした時間は、私にとって本当にかけがえのないものとなりました。こちらでは、 全ての競技が学校を代表するチーム戦です。そして、ほぼ全員が親元を離れて寮生活などをしているので、 時間を共にしている事が多く、チームメイト達とはFamilyと呼び合う程仲良くなることができました。また“Student-Athlete”として、文武両道の忙しい毎日を送ることを以前書きましたが、それを支え合えたのもチームメイト達の存在があったからです。私は少し完璧主義なところもあるので、精神的に追い込まれて泣き出してしまう事もありました。その様な「Bad day」を 一番理解し支えてくれたのが、やはり同じ境遇のチームメイト達でした。その様な「Bad day」は全員にあります。それを『一緒に助け合い、乗り越えてきた!』という思いは、お互いに何でも相談し合えるような信頼感に繋がりました。

SEC(地区)トーナメントの決勝直前の様子。
『チーム』のために頑張ろうと話し合ったのを覚えています。
試合後のロッカールームでの食事の様子。
特にシーズン中は、チームとほぼ24時間一緒にいます。
それから、アメリカでは(コーチ達も含めて)先輩・後輩などの上下関係はあまりありません。その場で一番良いアイディアが採用されたり、学年に関係なく一人一人がリーダーとして扱われたりします。例を挙げると、4年生に対して1年生のプレーヤーが試合中にアドバイスしたり、下級生も積極的に ミーティングで意見を出したりしていました。どんな場面でも全員が意見を言い易い環境だったので、日本では考えられなかった程、 自分の思った事をストレートに言うことを要求されました。時には正面からぶつかり合うこともありましたが、チームメイト達とはさらに近い存在になったのではないかと思います。

昨年4年生の私が1年生にコーチングをしてもらっている様子。彼女はこの試合に出なかったので、コーチの代わり的確なアドバイスをくれました。
そして、そんなチームメイト達のためにと、体の限界を超えていても試合を戦い続ける力が不思議と湧いてきます。 私の4年生最後の団体戦では、チームメイトの一人が全身痙攣しかけながらも、 「4年生のために!」と意地で勝利をもぎ取ってくれた事がありました。その時に震える程緊張しながら応援した事や、勝った瞬間に流したうれし涙は一生忘れることができません!(今も思い出すだけでウルっときてしまいます)

全身痙攣しかけながらも、2ポイント差という大接戦での勝利でした。呼吸をするのを忘れる程緊張しました。一ポイント一ポイントこの写真のように応援していました。
勝った瞬間です!!あれほどうれし涙を流した事は、後にも先にもこの時だけかもしれません。

また 、こちらの大学は母校愛がとても強く、他のスポーツの応援にもよく行きます。他のStudent-Athlete達とは、同じ境遇ということで共通意識も高く、食堂やクラスで会った時は、自然と仲良くなれるのも、アメリカの大学ならではだと思います。私の学校には体操や水泳のオリンピックメダリストなどもいたので、その様なもの凄い!人達とも友達になることができました。友達のファーストネームを、思いっきり!叫びながら応援するのも、大学生活の良い思い出となりました。

また、この4年間で最も得たものといえば、グローバルな人間としての成長だと思います。まず、アメリカという能力主義社会の中で4年間なんとか生き抜いてきたというタフさ、また、それをやり遂げた!という達成感は日本では得る事ができないものではないでしょうか。そして、英語力の向上は言うまでもなく、様々な人種や文化の人達と関わる事でコミュニケーション能力も向上したと思います。授業では、クラスでの活発な発言や意見交換が求められたり、単独でプレゼンテーションをせざるをえなかったりと、様々な経験を通して自分の可能性や視野、そして今後のオプションが広まったと思います。

英語でのインタビューでも冗談を言えるまでになりました。
また、「日本人としての誇り」「日本人だからこその強み」も高まったのではないかと思います。初めの頃はこちらの人と同じようになるように努力していた自分がいましたが、日本人としての勤勉さや努力する姿勢が認められ、Japaneseというのが自分のアイデンティティとなりました。そして、それがどこでも通用する、認められるんだ!という自信とプライドがついたと思います。また、日本人にとっての「頑張る」がこちらでは、『ものすごーく頑張る』と感じられるようです。日本人が当たり前だと思っている事でも、それ以上の評価を受け、救われた経験も多くあります。このように『日本人で良かった〜』と思う事がこの4年間で何度もありました。



今回のブログを書くにあたり、少しでも多くの人にアメリカの大学への進学に興味を持ってもらえたらな〜と思いました 。こちらに来る条件として私が特に必要だと思うのは、

1.    絶対アメリカに留学したい!という強い気持ちがある事
2.    留学するために受けるテスト勉強を頑張れる事
3.    こちらに来て人種や文化などの様々な「違い」を受け入れられる事

競技のレベルに関係なく、特にこの3点が私は必要だと思います。こちらの大学ではチームに所属していても、専攻をスポーツ関係にしなければいけないという訳ではありません。私自身もビジネスの専攻でしたし、チームメイトの中には将来医師(Pre-med) や弁護士を目指す人もいました。やはり成功するアスリートは学業面でも優秀な人が多いです。ただ、アメリカでは、大学が何百校もあり、自分のレベルに合わせて、自分の限界までチャレンジをする事ができます。そこで、やはり上記の「1」がしっかりしていれば、どんな人でもチャレンジできる!と思います!!

このブログの題にもありますが、この大学生活は私にとって『人生最高の4年間』でした。苦しいこと、悲しい事、大変な事なども多くありましたが、それらの経験により自分の幅が広まり、 人間的に成長できたのではないかと思います。さらに、苦しいときも笑顔で一緒に頑張ってきた『仲間達との最高の思い出』は世界中のどんな物にも代えられません!


SEC チャンピオンになった時の様子。
4年目にして初のタイトルだったので、夢かと思う程嬉しかったです!

このような経験をもっとたくさんの人にしてもらいたい、もっと多くの大学生にアメリカで活躍してもらいたい!と切実に思っています。

何かこちらの大学についてさらに知りたい事、ブログに書いて欲しい事、私への質問などがあれば是非コメントをください。これまでのシリーズを読んで下さった方、また、このような機会を与えてくださった三原さん、この場をお借りして感謝したいと思います。 有り難うございました!





小和瀬麻帆



1 件のコメント:

  1. 留学を考えているテニスジュニアプレイヤーです。
    小和瀬さんのお話とても参考になりました。
    一つお聞きしたいのは、どうやって今の大学に入ることができたのですか?
    何か自分からアプローチしたのか、向こうから声がかかったのか、エイジェントのようなところを使ったのか、また何校か選択肢があったのかです。
    是非教えてください。よろしくお願いします。  K.K.

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