2011年2月13日日曜日

選手マネジメント業務の1コマ~スプリング・トレーニング準備編 Part2

先週に引き続き、「スプリング・トレーニング準備編」と題しまして、この時期における私達マネジメント・スタッフの日常業務の一端をご紹介させて頂きます。


4、 キャンプ地までの荷物送付

選手がキャンプ地へと持ち込む荷物は、何も野球道具だけではありません。約1ヵ月半、コンドミニアムやホテルという、ある意味非日常的な空間の中で快適に生活するためには、生活必需品を充実させることも重要です。


例えば、グレープフルーツ・リーグの行われるフロリダ州のキャンプ地は小さな街にあることが多く、日本の食材を購入出来るお店がほとんど見当たりません。従って、多くの選手が、レトルト食品や調味料、あるいは炊飯器といった調理器具までキャンプ地へと持ち込みます。やはり、量の多さもさることながら、油っこい料理の多いアメリカでは、外食だけに頼ってしまうとウエイトコントロールもままならないため、体が資本のプロフェッショナル・アスリートにとっては、健康的な食生活を送るためにとても重要です。


また、スプリング・トレーニング中は、練習以外の休息時間も、疲労回復という点で非常に重要なため、普段自宅のベッドで使用している枕や、マッサージ用の簡易ベッドを持ち込む選手も多くいます。


他にも、ご家族やペットと一緒にキャンプ地入りされる選手は、必然的にその分持ち込む荷物の量も多くなります(例えば、ベビーカー、ベビーフード、ペットフード、ペット用の檻など)。野球漬けとなるスプリング・トレーニング期間中に一番リフレッシュ出来るのはご家族やペットと一緒に過ごす時間、という選手はやはり多いため、このような荷物も快適な生活を送るための生活必需品です。


選手によってキャンプに持ち込むものはまちまちですが、大抵の場合、ダンボールで4~6箱程の量となります。私達マネジメント・スタッフは、選手と一緒にこのような生活必需品を整理して、ダンボールに詰め、最寄の郵便局へと運び、キャンプ地に向けて発送します。この際、キャンプの拠点となる球場を送り先としておくと、クラブハウス・マネージャー(球場内で選手が着替えたり、シャワーを浴びたりするクラブハウス内を管理する責任者)が、選手が取りに行くまでしっかりと荷物を保管してくれるため、安心です。また、スプリング・トレーニング開始日の10日ほど前には、球団の用意した大型トラックが、本拠地にある球場からキャンプ地に向けて大量の荷物を運んでいますので、そのトラック内に荷物を入れてもらうことも可能です。

とにかく重要なのは、選手とご家族がキャンプ地入りした時には、荷物がキャンプ地に届いており、その日から快適な日常生活を送ることが出来るようにスケジューリング&手配をしておくことです。


(Part3へと続きます)
ニューヨーク・スタッフ 三宮 伸也

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