2010年8月27日金曜日

エコツーリズムとは?

Athletes Dream Management, Inc. ロサンゼルス・スタッフの内藤です。



9月を直前に迎え、夏休みも終わりを告げようとしております。皆さん、今年の夏はどこか旅行に行かれましたか!?

旅行といえば「エコツーリズム」!今回は、2週間前のブログエントリーで触れておきながら、先週お伝えできなかった「エコツーリズム」についてご紹介させて頂きます。

まずエコツーリズムの定義を「旅行やレクリエーション(ツーリズム)の推進を通し、環境保全、地域振興の融合を目指した観光業」と、前回のブログエントリーでお伝え致しました。アメリカをはじめとする先進国はもとより、発展途上国からも注目されるエコツーリズムという言葉は、1990年代から使用されるようになったそうです。それ以降、エコツーリズムは全世界に拡大しております。The International Ecotourism Society(TIES)の調査によると、エコツーリズムは毎年20%から40%の推移で拡大しております。また、2004年はエコツーリズムにとってターニングポイントだったようです。環境問題への意識の増加から、他の年よりも3倍以上の推移が見られたそうです。現在ではその市場の大きさもおよそ3746億ドル(約31兆円)にものぼると伝えられております。



では、私たちが普段口にする「旅行」と「エコツーリズム」は何が違うのでしょう。エコツーリズムの定義をご覧頂いて既にお気づきかもしれないのですが、一番大きな違いはお金の落とされ方にあります。つまり、旅行者の費用がどこに支払われるのかがカギとなります。

通常の旅行ですと、旅行者の支払う費用の約80%が航空会社、ホテル、その他国際旅行代理店に渡ります。例えば、日本にお住まいのご家族がロサンゼルスにご旅行される時のことを考えて頂ければ、想像することは容易ですよね。ほとんどの費用が航空券やダウンタウンの高級ホテル、またグランドキャニオンやサンディエゴへの日帰りツアーを手配する代理店などに支払われます。

一方でエコツーリズムに掛かる費用のおよそ70%、多い場合で95%以上が旅行先の地元経済に還元されます。というのも、地元に根付いた宿泊施設や自然環境の中でのアクティビティーなどが旅行の中心となるのが理由です。このような数字からも、いかにエコツーリズムが地域活性化に拍車を掛けるかが見て取れますね。


 
また1990年以前と比べて、現在の旅行者の需要傾向に変化が伺えます。現在、65%以上のアメリカ人及びオーストラリア人旅行者、また90%以上のイギリス人ツーリストが環境保全に前向きに取り組み、地域社会や地元宿泊施設の支援を積極的に支持しているようです。加えて、アメリカ人旅行者に対してアンケートを行った結果、全体の53%が「地元の風習やその土地に伝わる伝統文化に触れた時が、一番その旅行に対する印象が強くなる」と回答しております。


これらを改めて見ると、どれだけエコツーリストが環境保全や地域に密着した新しい旅行体系なのかが伺えますね。次回はもう少し具体例を出しながら、エコツーリズムの魅力をお伝えできたらと考えております。
皆さんもエコツアー、計画してみてはいかがでしょうか!?

参考資料:TIES Global Ecotourism Fact Sheet、http://www.ecoturism.org/

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