2010年8月21日土曜日

第2弾!ニューテクノロジーを使った最新スタジアム運営

サザンニューハンプシャー大学の学生ブログライター、明石貴祐です。

前回の最新スタジアム運営の1つ目と2つ目の取り組みのご紹介に続き、今回は3つ目と4つ目の取り組みについてご紹介させていただきます。
③ Mediamesh



http://www.youtube.com/watch?v=mL3FUNcJ48A

2009年5月NBAのマイアミ・ヒートは、Mediameshという広告媒体を導入しました。これはアリーナの外に取り付けられた、LEDシステムを使ったビッグスクリーンで、各広告主とスポンサーの広告、プロモーション・イベントをアリーナの外にいる人たちに向けて宣伝することを可能にしています。これにより、広告主は伝えたいことを不特定多数の人たちの目に入れることが可能となります。Mediameshはスポンサーにとって革新的なプラットフォームとして注目されています。



④ StadiumVision

NBAのオーランド・マジックのホームアリーナであるアムウェイセンターでは、現在800ものモニターがアリーナ内のいたるところに設置されており、試合中を除いた時間帯に、15秒もしくは30秒単位の広告媒体を広告主に販売しています。このモニターはエントランス、レストラン、バー、グッズ販売店、コンコースなどさまざまな場所に設置されているので、ファンがStadiumVisionから発信される広告を見逃すことはまずないと思われます。また、StadiumVisionの注目すべき点は広告主が宣伝したいことを、ファン層によって内容をカスタマイズできるSegmentationです。例えば、スポンサーが自動車会社だとして、ボックスシートなどに座っている顧客に対してはその顧客に宣伝するに適した商品(高級車など)を宣伝する一方で、同じ時間帯にアッパーデッキに座っている家族連れの顧客に対してはSUVなど家族連れの顧客に適していると考えられる商品を宣伝することができます。これによって効率的な広告媒体を、スポンサーや広告主に提供することが可能となります。

ニューテクノロジーの導入と共に、各チームやスタジアムは顧客へのサービスの向上や新規スポンサーの獲得に向けてこういった新しい取り組みを始めています。日本でこのようなテクノロジーによるスタジアムの近代化を考えた時に、大きな問題の一つとして挙げられるのは、「最新技術を使った顧客へのサービスに伴うコストアップはどうまかなうのか?」ということではないでしょうか。Jリーグ等のスポーツの試合が民放ではほとんどテレビ中継されていない現状を考えると、スポンサーの獲得という面でも予算の面でも問題は山積みです。よって日本のスポーツ界においてのこのような最新技術の導入は、まだ先の話なのかもしれません。これらを踏まえた上でまずすべきことは、日々の観客動員数を増やし、日本国民のスポーツへの関心を高め、スポーツをスポンサーにとっても魅力のあるものにすることではないでしょうか。

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