2012年1月9日月曜日

アメリカ東部スポーツビジネス研修プログラムを振り返って



こんにちは。Athletes Dream Management  Inc ニューヨークインターンの川上です。


1週間に渡る研修アメリカ東部スポーツビジネス研修プログラムを、昨日18日、参加者の皆様のご協力の元、無事終了させる事ができました。
今回の研修プログラムは、インターンを始めて未だ1ヶ月の私に取って、非常に価値のある貴重な経験となりました。



私がこの研修を経て感じた事、学んだ事等を率直に、3つに分けて書かせていただきたいと思います。

まず初めにアメリカスポーツ界と日本のスポーツ界との大きな違い(カレッジスポーツ・プロフェッショナルスポーツ)について

アメリカに比べ、日本ではプロフェッショナルスポーツという枠が非常に少なく感じられます。日本の野球や男子サッカーは別ですが、国内でも人気のある、バスケットボールやバレーボール、女子サッカーなどはプロという枠組みではなく、選手自身所属している会社の会社員として、通常の仕事をする代わり、もしくは仕事を終えた後、練習を行います。従って引退後はコーチングに進む選手を除き、一般の会社員として会社に残る傾向にあります。更にカレッジスポーツにおいては、一般の観客を動員することは容易ではく、観客の殆どは選手の家族や友人、大学関係者や業界関係者で成り立っているケースが多いという事です。
それに比べ、アメリカでは、プロフェッショナルスポーツが確立しており、多くのスポンサーからの支援を受け、チームやリーグが形成されております。
更にカレッジスポーツにも注目がおかれ、多くの一般の観客を動員しているように感じられました。つまり、それぞれのスポーツ界で、認知度を上げていく為に様々な活動をし、そのスポーツに全く知識のない方々でも観戦する事で楽しさを覚え、また観戦したくなる・・といった好循環が生まれているという事です。


次に、私自身のアメリカスポーツとそれを取り巻く組織に関する知識について

私自身バレーボール以外の競技に深く関わりを持った事がなく、野球やアメリカンフットボール、サッカーについて、多くの知識がありませんでした。しかし 今回の研修プログラムを通し、スポーツの現場やスポーツ用品会社、リーグ運営本部や協会の事務局等を視察し、貴重なお話を頂き、序所にアメリカのスポーツという物を理解し始めてきました。

全てを振り返り、共通して言える事は、スポーツへの情熱が非常に感じられた事、スポーツの現場やリーグ運営会社においては、ファンを動員する為の秘策を常に考えており、観戦する側に立ち常に多くの方々にスポーツの素晴らしさや楽しさを伝えよう、という姿勢が強く感じられました。アメリカのプロスポーツ界は唯でさえ多くの観客を動員しているにも関わらず、満足せず更に上を目指し、それをビジネスに繋げていくといった姿勢は非常に多く学ぶものがありました。更に、多くのチームが、チャリティ活動に非常に力を入れており、スポーツで世の中を勇気づけよう、発展させよう、という信念の元実際に行動に移している部分についてもお話を聞く事ができました。
更にスポーツ用品会社においては、スポーツ選手のパフォーマンスを深く追求し、選手にとって常に一番良いとされる物を提供する。常にカスタマーからのフィードバックを参考により良い商品を開発する。これはある意味、スポーツ選手が自身のプレーを追及し、向上させていく過程と似ている様にに感じられました。更に海外の市場においては、自社のブランドに自信と誇りを持ち、提携しているそれぞれの国の企業に対して、カスタマイズする際の制限を与え、ブランドを誤認識させないような取り組みも行われているという事でした。

最後にSNS等を利用し、常に情報を発信する事に寄る効果について

アメリカのスポーツ界では、ソーシャルネットワークサイト(SNS)を利用したビジネスが非常に幅広く行われているという事です。これはスポーツ界だけに当てはまる事ではありませんが、スポーツの現場において、こういったビジネスが行われているという事に非常に興味を持ちました。
試合の情報を発信する事は元より、利用できるSNSを多いに利用し、ファンや観客を多く惹きつけ、更にスポンサーの宣伝業務も行います。例えば、Facebook上で、チームキャラクター(マスコット)が自身のページを持ち、チームの様々な情報を発信していくと共に、スポンサーのレストランの紹介やスポーツグッズの紹介等を行っております。それによりスポンサー企業の認知度を向上させる、という訳です。チームのユニフォームや会場の広告だけでは伝わらない方々への情報の発信になりますし、逆に企業側は、認知度を上げる為にスポーツチームのスポンサーになろうと考える、といった好循環になります。更にファンの方々はチームへの信頼から、チームキャラクターが紹介する物を利用してみよう、という気持ちになれますし、チームとこういった形で繋がりを持つ事により、少し身近に感じられるかもしれません。こういった事は日本ではあまり多く見られない、非常にユニークな発想だと感じました。


  
今回の研修プログラムを通し感じた事は、アメリカのスポーツは世の中に非常に浸透しており、そこに大きなビジネスが成り立っている、という事です。
歴史あるプロチームも、まだ参戦し始めたばかりのチームも、大学生チームも、スポーツ用品会社も、リーグ運営会社も、協会事務局も、皆同じ"スポーツへの強い情熱"を持っているという事が非常に刺激になりました。

この一週間、私にとっては分からない事も多く、きちんと研修プログラムのアテンドが務まっていたか不安もありましたが、空港でのお見送りの際、参加者の皆様からお手紙を頂き、帰りの車の中で号泣しました。

今回のアメリカスポーツビジネス研修プログラムを通し、出会う事のできました参加者の皆様に心から感謝しております。

川上佳奈

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