2013年3月8日金曜日

大学バスケットボールの聖地  Lawrence, Kansas




Wayne State Collegeの波多野です。
現在、大学の春休みということもあり、ルームメートと一緒に大学バスケットボールの試合を観戦してきました。試合は3月4日に行われたカンザス大学 (University of Kansas; KU) vs. テキサス工科大 (Texas Tech)の試合で、カンザス大学の本拠地、Allen Fieldhouse (アレン・フィールドハウス)という… 大学バスケットボールをアメリカで観るならAllen Fieldhouse は外せない!という程の人気を誇る会場としても知られています。過去にNCAAトーナメントの男子バスケットボール Final Four(決勝・準決勝)の会場として37度使用されている事からも大学バスケとボールの聖地と呼ばれるに相応しい会場です。


試合当日の雰囲気が味わえる映像です。

カンザス大とテキサス工科大はBIG 12というアメリカ中部がメインのカンファレンスに所属していて、3月4日の試合がカンザス大学の本拠地で行われる今シーズン最後の試合でした。 多くの大学はシーズン本拠地最終試合を『Senior Night』と呼ばれるイベントで締めくくる事があり、この試合もカンザス大の『Senior Night』という事で会場は超満員でした。この『Senior Night』は卒業していくSenior (4年生)の功績を讃えるためのイベントで、4年生の選手達は家族と登場し、それぞれの選手がどれだけ大学のプログラムの為に尽くしたかをファンに示す場でもあります。このAllen Fieldhouse の収容人数は16,300人ですが、『Senior Night』という事もあり超満員となった会場で、4年生の4選手が試合後に一人ずつスピーチを行いました。

カンザス大学は男子バスケットボールの名門校としても知られてして、今シーズンはNCAA1部の全米4位にランク付けされています。(4日の時点では6位) このカンザス大の位置するカンザス州ロウレンスはカレッジバスケットボールの聖地と呼ばれ、バスケットボール考案者のジェイムス・ネイスミス氏がカンザス大バスケットボール部の初代監督となりバスケットボールが大学スポーツへと発展したという歴史が背景にあります。それだけではなくカンザス大は多くの名コーチの卒業校でもあり、この『Allen Fieldhouse』と呼ばれる理由でもあるフォッグ・アレン氏もこのカンザス大でプレーした後に監督となった1人です。 僕は今までにケンタッキー大学 (University of Kentucky; UK) の試合も観戦した事があるのですが、その会場であるRupp ArenaRuppコーチもこのカンザス大の卒業生として知られています。

試合の内容ですが、全米ランク4位という実力を見せつけるような試合展開となりカンザス大がテキサス工科大を79-42で下しました。カンザス大のスターティングメンバーには4年生の4人に加え、1年生も1人含まれているのですが、このBen McLemore選手は2013年のNBA1位指名の最有力候補でこの試合も1年生とは思えないプレーを見せていました。4年生の中でも213cmで大学レベルではNo.1センターと言われる Jeff Withey選手も大学生活初3ポイントを決める等、『Senior Night』らしいプレーも観る事が出来ました。そして試合中に、あのセオドア・ルーズベルト大統領にも『これまで聴いた中で最も素晴らしい大学の聖歌』と賞賛された『Rock Chalkchant を聴いた時には、鳥肌が立ってしまうほどでした。

同じ試合ではないですが… 試合中に唄われる『Rock Chalkchantの映像です。 http://www.youtube.com/watch?v=uLKlqEpRWr4

本来なら試合前にカンザス大の『Hall of Athletics』と呼ばれる博物館を訪れる予定でしたが、試合当日という事で閉館時間も早かった為、翌日の朝一番に行くことにしました。多くの大学には『Hall of Fame』や『Hall of Athletics』と呼ばれる、言わばその大学史(スポーツプログラム史)に名を残した選手やコーチ等を讃える『殿堂』です。このカンザス大にはバスケットボールに関する歴史が多く残されていて、NCAAトーナメント3度の優勝を讃えるブースや、歴代選手の実物大サイズと自分のサイズを比べる事が出来るブース等、様々なブースに分けられていました。そして、やはり一番に目に入る場所に設置されている体育館の『床』ですが… これはカンザス大のバスケットボール部が創設された当初の体育館に使われていた床をそのまま展示しています。 アメリカではこうして『床材』等を展示している事も多く、最近では2012年のNCAAトーナメントを制したケンタッキー大学の『Hall of Fame』に、優勝した時にプレーした床材をそのまま使用したという話も有名です。


こうして一泊二日という日程でバスケットボール観戦をしましたが、バスケットボールをプレーしない僕でも楽しむ事が出来る雰囲気がAllen Fieldhouseにはありました。アメリカでスポーツマネージメントを勉強していると、観客は試合の雰囲気や会場での体験にお金を払うのだという事を耳にします。大学レベルでもここまでの雰囲気を造り出すAllen Fieldhouseには本当に感動しました。実はこの試合がカンザス大バスケットボールの連続チケット完売196試合目(2001年シーズンからの全ホームゲーム)という事を聞き、本当に貴重な体験をすることが出来たと思います。次は、インドアフットボールの試合を観に行ければと思っています。その時はまたブログで紹介させて頂きます。

波多野

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