2011年7月18日月曜日

スピード月間

こんにちは、Southeast Missouri State Universityの浅野勝成です。

Strength & Conditioningのボランティアワークに関してですが、、フットボールチームの7月のトレーニング目的は、「スピードを上げること」です。


これまではStrength(筋力の力の強さ)を重点的に取り組んで来ましたが、フットボールのシーズン開幕まで50日を切ったので、今はスピードを向上させるトレーニングメニューを中心を組んでいます。そんな中で、以前コーチから教わったことの復習として、今回の記事を書き残したいと思います。


スピードを向上させることは、筋力のパワーを向上させることに繋がります。
パワーというのは「P=F×V/T」ということです。 PPower(パワー)、FForce(力)、VVelocity(速度)、そしてTTime(重量を1回持ち上げて元の位置に戻すまでの時間)です。Pを向上するには、FVを上げて、Tを減少させるということが鍵となります。


効率よくパワーを向上させるという目的でトレーニングを組むためには、重量も考慮しなければいけません。
RMRepetition Maximum: 最大反復回数)というのがあります。 
これは、1回だけ持ち上げることの出来る最大重量のことを指します。例えば、ベンチプレスで最大100kg1回のみ持ち上げられる人にとっては、100kgがベンチプレスの1RMに当たります。


上記にも記したように、「P=F×V/T」なので、Pを向上させるためには、FVの両方を向上させなければいけません。
スピード向上を目的とするトレーニング期間の前には、基本的な筋力の力や、筋肉増加を目的としたトレーニング期間があります。
かといって、1RMを早く持ち上げるというトレーニングだけでは、パワー(P)は向上しません。
1RM80 - 100%の重量でスピードを加えたトレーニングを行っても、トレーニング時の筋肉動作のFは向上しますが、Vは向上しません。
逆に、40%以下の重量ですとと、Vは向上しますが、Fは向上しません。
つまり、スピードを付けるための筋力のパワーを養うためのトレーニングでは、重量が重すぎても軽すぎても目的に沿ったトレーニングにはならないのです。


パワー(P)を向上するという目的のためには、1RM50 – 70%の重量でトレーニングを行うことが最も効果があります。それを踏まえた上で、7月から始まったトレーニング内容は、時間を計ってやるものが増えました。


上半身では、ベンチプレスで55%5回と、65%5回というのをウォーミングアップとし、そのあとの4セットを75%5秒間行います。この5秒間で選手は少しでも多く回数をこなすことが求められています。バーベルカール(上腕二頭筋を鍛えるトレーニング)も3セットで5秒間、数多くこなすという感じで行われています。


下半身では、スクワットを40%3回、55%3回をウォーミングアップとし、65%7秒間で数多くこなすというのを4セットこなします。


また、今月からは、ジャンピングスクワットをメニューに取り入れました。
ジャンピングスクワットの重量は20%です。40%以下は効果がないと上記で述べましたが、このトレーニングを60%などで行うと膝への負担が非常に大きくなります。これは、ジャンプという動作を含むだけで、かなりの筋肉への負荷が増えるためです。それを10秒間、8セット、それを1シリーズとし、合計2シリーズをこなします。


今回はスピードを向上させるトレーニングについて記事を書きましたが、次回からは自分への復習ということも含めて、基本的なトレーニングや理論を記事にしていきたいと思います。



話は変わりますが、昨日サッカー女子日本代表がワールドカップで優勝しました。私は学校の寮で日本人の友人と観戦していました。後半勝ち越しを許して、若干もうダメかと思いましたが、なんとか追い付き、PK戦に持ち込み、優勝を勝ち取りました。


アメリカチームのキャプテンは、試合後のインタビューで「日本は最後まで諦めなかった。彼らは本当の勝者である。」と述べました。
日本人の「しぶとさ」が大変顕著に出た試合だったと私は思います。体格、スピード、パワーでは劣りますが、精神面では負けないものがあったと思います。最後まで諦めないこと、それが優勝につながったと思います。様々なスポーツで日本人が世界で活躍するためには、なでしこJAPANのような精神力が一番重要であると実感することが出来ました。


Southeast Missouri State University
浅野 勝成

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