2010年12月25日土曜日

Mile-Stone

12月17日金曜日、

4年と半年の僕の大学生活が終わった。

大学はただの通過点としか考えていなかった故、
卒業式を前にして、それほど達成感も、ましてや感涙などあり得ないものだと。


全く英語の話せなかった人間が、
アーカンソー州という土地柄か、日本人が一人もいない環境に飛び込んだ結果
言葉では言い表せないほど素晴らしい大学生活になった。



アメリカ大学留学を機にまず始めにしたことと言えば、
自分の中でゴールまたは目標を立てること。
卒業を迎えて振り返ると、その時の目標が本当に大事な要因になっていることに気付く。


笑われるかもしれないが、参考までに挙げてみよう。


アスレティックトレーナーになる・英語がペラペラ・世界中に友達を作る・英語でしゃべらナイトに出演する・プロスポーツで働く・イチローと会う・打ちのめされる・アメリカでテレビに映る・人と違う道を貫く・そして、優しい男になる


ざっとこのくらいを高校3年生の時に夢見ていた。そして、この全部を4年間常に頭に置いて戦っていた。ただ一つ、“世界中に友達を作る”を除いて。


是が非でも叶えてやる、というのはどこか性に合わない。
先を見据え、柔軟に対応してきた結果、ほとんどの目標を叶えられたのではないかと。
もちろん、イチローやしゃべらナイトの夢はこれからも続くわけだが。



ただ、なぜか22年の人生を振り返ると、周りにいつも恵まれていたせいもあってか、
頑張って友達を作るという感覚が日本にいてもアメリカにいても僕にはなかった。

故に友達の有難みを軽視する場面も過去に幾つかあったのは否定できない。


先週金曜日の卒業式当日。
色んな友達が僕の最後を見届けてくれた。

NYからわざわざ駆けつけてくれた奴、新婚夫婦で見守ってくれた友達、
帰省の飛行機のチケットをわざわざキャンセルして残ってくれた奴。


4年半の大学生活、

様々な表彰を受けた。
アメリカのプロのスポーツで2度働き、
超有名人の選手とも仲良くなったりした。
アメリカ人に混ざって全米のリーダーとして会議にも出席した。


しかし、そんな経歴はどうでもいい。この際。


今の僕に最も価値があるように思えるのは、
4年半の間に僕を心から認めてくれるアメリカ人の友達ができたこと。

僕がアーカンソーを去る際に、
本当にたくさんの友達が強いハグと共に耳元で
"I love you, Kei."
と言って送り出してくれた。

そこが僕にとって誇るべき所なんだと。



色々あった。大変なことも、悔しかったことも、

卒業式の呼名で案の定Keisuke Kawataと上手く発音されずに

キースカ・カワタ

と呼ばれたのも事実。


でも、これから僕に一生付いて回る経歴、
Henderson State University
Bachelor of Science in Athletic Training
という学位。
今なら胸を張って一歩前へ踏み出せる気がする。


色んな人に感謝は尽きないが、
留学前も卒業した今も絶えず支え続けていてくれる
父と母への感謝は誰よりも大きい。


まだまだ続くこの道のり、次なる出会いは
フロリダ州オーランド ESPN Wide World of Sportsにて。


留学の醍醐味はやはり邂逅。
そう、この一言に尽きる。人生は邂逅なり。



川田圭介
Henderson State University

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