2011年3月28日月曜日

アメリカに居ながら出来る事

NHL St. Louis Bluesの試合から自宅に戻って来て、地震の事を知りました。
その日はUstreamで日本のニュースを見続けました。ただ皆さんの無事を祈る事しか出来ませんでした。


地震発生の次の日は、大学野球の試合があったため、働かなければなりませんでした。しかし、試合中もiPhoneを使って日本のニュースを見続けていました。ただニュースを見るだけで何も出来ない状況がとても歯がゆく、じっとしていることが出来ませんでした。


16年前に阪神大震災を大阪で経験した時は自分自身がまだ幼かったこともあり、「何が出来るのか?」など、考えもしませんでした。しかし今回は何かが出来る年齢になっていたため、「日本のために何かをしなければ。」という気持ちが自然と湧き上がって来ました。


ついに我慢出来なくなり、日本人の友人達に募金活動を始めたいと申し出ました。小さい町、小さい大学で募金活動をしても意味があるのかという不安もありましたが、みんなも私と同じ気持ちで、何かしたいという思いがありました。


春休み中だったため、大学に残っている日本人の数は少なかったのですが、私の他に4人の日本人学生が中心となって手伝ってくれました。


私達に今出来ることは募金活動をする事だと、みんなで話し合って決めました。しかし、私の大学には日本人団体はなく、一から自分達で行動を起こす必要がありました。先ずはアメリカ赤十字に赴き、私達の気持ちを正直に伝えました。


募金活動は321日の月曜日から開始することになり、30日までの10日間活動することに決めました。どこで活動するのか、どの時間帯に活動するのかなどを5人で話し合い、インフォーメーションを載せた広告などの案も出して、21日からのスタートに向けて、みんな春休み中とは思えないくらい準備に時間を割きました。


大学構内で募金活動をするのが一番良いのでは考え、大学のインターナショナルオフィスや大学のメディアの人達に向けて情報を発信したり、地域のビジネスオフィスを訪ねて、オフィスに広告を貼ってもらったりもしました。


今回の目標募金額は、敢えて決めませんでした。予想が付きませんでしたし、金額に拘りたくないというのもありました。


21日、ついに募金活動の初日を迎えました。

正直、不安でいっぱいでした。ただこれまで準備して来た事を無駄にしないよう、精一杯頑張ろうと思いました。初日から多くの人が手伝いに来てくれました。3時間の活動で、約400ドルもの募金が集まりました。


次の日には、大学食堂に食品を卸す会社のご好意で、クッキーを頂ける事になりました。このクッキーを1ドルで売り、それを全額募金しても良い事になりました。22日には地元の新聞社、テレビ局、ラジオ局と3つのメディアに取り上げてもらいました。今回の活動は私が代表となって取り組んでいたので、メディアのインタビューに答えるという貴重な機会を頂きました。


新聞記事

TV


また、私が大学のスポーツオフィスで働いている事もあり、野球やソフトボールの試合中のPAなどを利用して、募金活動の宣伝をさせてもらいました。大学マスコットも募金活動に参加してくれました。


 まだ残り4日間あるので、最終日まで精一杯頑張りたいと思います。
募金活動6日間を終え、3000ドル以上もの募金が集まりました。正直ここまでの金額に届くとは予想だにしていなかったため、非常に嬉しく思っています。残りの期間は募金だけではなく、私達から何か伝えられることが出来たらと思っています。


今回の震災で被災された方達が、1日でも早く笑顔で生活出来る日が来る事をミズーリより願っております。


日笠雄平
Southeast Missouri State University

0 件のコメント:

コメントを投稿