2012年2月22日水曜日

アメリカ東部スポーツビジネス研修プログラム振り返りレポート16~全米ゴルフ協会

1ヶ月にわたって連載して来ました、1月実施「アメリカ東部スポーツビジネス研修プログラム」に関する振り返りレポートも残すところ僅か2回となりました。第16回目の今回は、201217日午前中に視察しました、全米ゴルフ協会(United States Golf Association)に関するレポートです。


全米ゴルフ協会は、ゴルフのメジャー大会であるU.S. OpenU.S. Women’s OpenU.S. Senior Openを始めとする数多くのトーナメントを開催・運営するだけでなく、ゴルフの競技ルールや、ハンディキャップ制度、ゴルフクラブに関する標準規格を管理・制定しており、アメリカ国内のゴルフ競技全般を統括しています。


また、全米ゴルフ協会は、チャリティー活動にも非常に積極的である事で有名です。1997年に「For the Good of the Game」というプログラムを立ち上げて以来、全米ゴルフ協会財団(The USGA Foundation)は、恵まれない子供達や障害者を支援する団体に対して、合計6000万ドル(約48億円)以上の助成金を寄付して来ました。


また、ゴルフコースを建設する上で避けて通れないのが環境問題です。この問題に取り組むために全米ゴルフ協会は、非営利団体「Audubon International」をパートナーに迎え、環境保全に関するリサーチを行っています。また、年間20万ドル(約1600万円)の予算を組み、「Wild Links Program」という野生動物の生息環境保護のためのプログラムも運営しています。


このように全米ゴルフ協会は、ゴルフ競技の普及活動を中心としながら、地域貢献活動や、環境保護活動にも積極的に取り組んでいるのです。


今回の研修では、マンハッタンから車で西に約1時間進んだニュージャージー州Far Hillsにある、全米ゴルフ協会本部を訪問し、併設されるミュージアムを視察しました。それでは、写真と共に全米ゴルフ協会本部訪問時の様子をご紹介させて頂きます(ADM Facebookのアルバム上に掲載した写真も是非ご覧下さい)。

 【こちらは、本物のU.S. Open優勝トロフィーです。優勝者はトロフィーのレプリカを保持する事が出来るそうですが、本物はこちらに常時保管されるそうです


2000U.S. Openで優勝したタイガー・ウッズ選手が使用したスコアカードも展示されています

 
マスターズ優勝者に贈られるグリーンジャケットの中で、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ以外で保管されているのは、世界でも2着だけだそうです。その内の1着が全米ゴルフ協会に展示されています。こちらは、ベン・ホーガン氏が1951年マスターズで勝ち取ったグリーンジャケットです


 傘マークで有名な独自のブランドを立ち上げるなど、実業家としても成功したアーノルド・パーマー氏は、数多くの有名人と親交がありました。ゼネラル・エレクトリックの創設者である発明王トーマス・エジソン氏や、天才物理学者アルバート・アインシュタイン氏、飛行機の発明家ライト兄弟、自動車会社フォード・モータースの創設者ヘンリー・フォード氏、実業家であり、石油王と呼ばれたジョン・ロックフェラー氏など、錚々たるメンバーです


 197126日、アポロ14号のアラン・シェパード艦長が、月面からゴルフボールを放った、あの有名な6アイアンまで!


参加者一同は、1894年に設立されて以来100年以上にわたって、アメリカ国内のゴルフ競技を統括し続けて来た全米ゴルフ協会の歴史を目の当たりにし、改めてアメリカにおけるゴルフ競技の伝統の深さを実感する事が出来ました。

いよいよ次回の振り返りレポートが最終回となります。是非とも最後までお楽しみ下さい!



Athletes Dream Management, Inc.ニューヨーク 三宮 伸也

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