スポーツビジネスの先進国アメリカで運営されている4大スポーツリーグの中でも、NFLは人気、実力、運営規模共に飛び抜けた存在です。
NFLにおける2010-11年シーズンの1試合平均観客数は66,960人を数え、現在2013-14年シーズンまで各テレビ局(地上波放送局CBS、NBC、FOX、及びケーブルテレビ局ESPN)と結んでいるテレビ放映権料の総額は、過去最高の合計200億ドル(約1兆6,000億円)を記録しています。
ちなみに、アメリカテレビ史上における平均視聴者数の上位5つの内、4つまでを間近4回のスーパーボウル中継が占めており(2位:第45回スーパーボウルの1億1,100万人、3位:第44回スーパーボウルの1億650万人、4位:アメリカのコメディードラマ「M*A*S*H」の1億600万人、5位:第43回スーパーボウルの9,870万人)、毎年その数字は上昇し続けています。
また、スーパーボウル中継はアメリカ国内だけで1億人以上が視聴するため、テレビCM枠の販売価格が世界一高額である事でも有名です。第46回スーパーボウルにおける30秒CM枠の平均販売価格は、前年を約50万ドル上回る350万ドル(約2億8,000万円)であったにもかかわらず、早々とCM枠は完売し、結果的に過去最高の総広告費2億5,000万ドル(約200億円)を記録しました。
このようにその人気に衰えを見せないNFLの成長の秘訣を探るべく、参加者一同はマンハッタンの中心地に立地するNFLリーグオフィスを訪問致しました。
【NFLのリーグオフィスは、MLBやNHL、数多くの選手会などもオフィスを構えるマンハッタンのMidtown Eastに立地しています】
今回、NFLプレイオフ期間中という多忙を極めている時期にもかかわらず、研修プログラム参加者のために貴重なお時間を割いて頂いたのは、International Commercial DirectorとしてNFLの国際化を推進する立場にある、Marc Reeves様です。
Reeves様からは、
- 現在に至るまでのキャリア過程(NFL選手会、NFLチームNew Orleans Saints、IMG Worldでの経験)、アメリカのスポーツビジネス界においても、豊富なビジネス経験を有する超一流のプロフェッショナルな人材だけが活躍出来るNFLリーグオフィスで、いかに現在のポジションに就く事が出来たのか?
- 詳細な仕事内容、典型的な1日及び1年の流れ、フットボール業界で働く事のやりがいと苦労
- 自分自身の経験、及び内部にいる立場からスポーツ産業への就業を目指す参加者へのアドバイス、求められる人物像(資格、経験、能力、パーソナリティーなど)
- NFLの推し進める国際化戦略(ロンドンでの公式戦開催、NFL China設立など)と、その狙い
- 世界の4つの異なるマーケットに対して、NFLがそれぞれ行っているファン層拡大化のための具体策(メキシコとカナダを含む北米市場、ヨーロッパ市場、アジア市場、その他の地域における市場)、及び現在の日本市場の位置付け
- スーパーボウルや、毎年マンハッタンで開催されるNFLドラフト会議など、グローバル&ドメスティックなスポーツイベントの企画・運営・スポンサー獲得法
に関して、NFLに余り馴染みの深くない参加者に対しても非常に分かり易く、丁寧に解説して頂きました。
高層ビル群の立ち並ぶマンハッタンの中心地で、Reeves様のようなスポーツビジネス分野でのエキスパートの方から、世界最大規模を誇るスポーツリーグが推進する国際化戦略や、イベント企画&運営法を学んだ事は、参加者の皆様にとって決して忘れ難い体験となりました(ブログ上にアップし切れなかった写真は、こちらからお楽しみ下さい!)。
3月19~25日に実施する「アメリカ北東部スポーツビジネス研修プログラム」では、同じくマンハッタン内に立地する、メジャーリーグベースボール選手会を訪問する予定です。
メジャーリーグベースボール選手会は、選手の肖像権管理を通じて豊富な資金力を保持しているため、契約交渉やFA移籍、トレードに対する強い影響力を持ち、「世界最強の労働組合」と呼ばれています(2003年オフシーズンに、当時テキサス・レンジャースに所属していたアレックス・ロドリゲス選手が、マニー・ラミレス選手と交換で、ボストン・レッドソックスへとトレードされる事を阻止したのは、非常に有名な話です)。メジャーリーグベースボール選手会を訪問し、どのような闘いを繰り返して現在の「世界最強の労働組合」と呼ばれるまでの地位を築き上げたのかというヒストリーや、選手会の詳細な業務内容等についての特別講義を受講する予定です。
メジャーリーグベースボール選手会は、選手の肖像権管理を通じて豊富な資金力を保持しているため、契約交渉やFA移籍、トレードに対する強い影響力を持ち、「世界最強の労働組合」と呼ばれています(2003年オフシーズンに、当時テキサス・レンジャースに所属していたアレックス・ロドリゲス選手が、マニー・ラミレス選手と交換で、ボストン・レッドソックスへとトレードされる事を阻止したのは、非常に有名な話です)。メジャーリーグベースボール選手会を訪問し、どのような闘いを繰り返して現在の「世界最強の労働組合」と呼ばれるまでの地位を築き上げたのかというヒストリーや、選手会の詳細な業務内容等についての特別講義を受講する予定です。
また、3月28、29日に東京ドームで行われる2012年シーズンMLB開幕戦「シアトル・マリナーズ対オークランド・アスレチックス戦」開催や、2013年に予定されている第3回World Baseball Classic開催に対して、メジャーリーグベースボール選手会が果たしている役割についても伺う事の出来る内容になっております。
スポーツリーグ労使関係の研究を専門に行われている大学生や教授の皆様や、これまで以上にメジャーリーグ事情に精通したいMLBファンの皆様からのご参加を、是非ともお待ちしております!
Athletes Dream Management, Inc.ニューヨーク 三宮 伸也
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