2012年2月6日月曜日

アメリカ東部スポーツビジネス研修プログラム振り返りレポート10~MLB球団Philadelphia Phillies

1月に実施しました「アメリカ東部スポーツビジネス研修プログラム」に関する詳細振り返りレポートも、ついに10回目を迎えました。今回は、研修4日目の201215日午前に訪問しました、MLB球団Philadelphia Philliesに関するレポートです。


Philliesは、ロイ・ハラデー投手やクリフ・リー投手、チェイス・アットリー選手、ライアン・ハワード選手といった日本のMLBファンの間でも御馴染みのスーパースターを擁して、昨シーズンまで5年連続でナ・リーグ東地区優勝(20072011年)を果たしており、2008年には実に28年振りにワールド・チャンピオンに輝いたMLB屈指の強豪球団です


また、Phillies2011年シーズン中に主催したホームゲーム全81試合で、MLB1位の観客総動員数368718人というフランチャイズ記録を樹立しました。現在まで204試合連続チケットソールドアウトという状態が続いている事からもお分かりのように、フィールド上だけでなく、ビジネスサイドでも成功を収めており、MLB球団関係者から広く尊敬を集めている球団です。


今回の研修では、先ずPhilliesの本拠地Citizens Bank Park内にある球団オフィスを訪問致しました。1月初旬というFA選手獲得やトレード移籍交渉等で多忙を極める時期にもかかわらず、アシスタントGMScott Proefrock様(Proefrock様の略歴に関しては、是非こちらをご参照下さい)が、研修プログラム参加者のためだけに作成したMLB球団編成に関する特別講義を受講致しました。

 こちらが全米屈指のスポーツ都市フィラデルフィアの中で、中核的な役割を果たしているSouth Philadelphia Sports Complexの一角を成す、MLB球団Philadelphia Philliesの本拠地Citizens Bank Parkです。先ずは、球団オフィスを訪問致しました!


Proefrock様はMLBの世界において、Philliesだけでなく、Atlanta Bravesでも常勝球団を築き上げたその手腕から、他球団のオーナーや役員クラスからも一目を置かれる存在として知られています。実際、2011年シーズンオフには、Baltimore OriolesGM最終候補者として名前が挙がりました。


Proefrock様からは、

  • 現在に至るまでのキャリア過程、いかにしてベースボール業界へと足を踏み入れたのか、インターンから現在の地位であるアシスタントGMまで、いかにして登り詰めたのか
  • 詳細な仕事内容、典型的な1日、及び1年の流れ、ベースボール業界で働く事のやりがいと苦労
  • 自身の経験、及び内部にいる立場から、 ベースボール業界への就業を目指す参加者へのアドバイス
  • Philliesの球団編成システムの概要、FAやトレードによって選手を獲得する際に特に注目しているポイント
  • MLB新労使協定締結によるドラフト戦略への影響、日本人選手に対する評価

など、1時間半にわたって幅広くお話して頂きました。勿論、現役アシスタントGMからお話を聞けるというこの貴重なチャンスを逃すまいと、参加者の皆様も積極的にProefrock様に質問をぶつけておりました!

Scott Proefrock様による特別講義を受講した部屋は、MLBドラフト会議中に、GMを始めとする編成部スタッフ全員が集まり、熱い議論を交わしながらどの新人選手を指名すべきか決断するドラフトルームでした!


講義の最後に、Proefrock様が参加者一同に伝えた、「私はこの業界に入ってから、一日足りとも働いた事はない。毎晩、翌朝が来るのが待ち遠しくて仕方がない。皆さんが将来どの道に進むとしても、自分の情熱を24時間365日傾ける事の出来る職業に就いて欲しい。それが成功するための最もシンプルな秘訣である。」というメッセージは、非常に心に響くものでした。

MLB業界においても尊敬を集めるProefrock様と実際に対面して、ドラフトルームでお話を伺った事は、参加者一同にとって決して忘れられない経験となった事でしょう。

真剣な表情で、Proefrock様の講義に聞き入る参加者の皆様です。参加者の皆様からの質問の多さに、途中からは一方向からの講義というよりも、アメリカの大学の授業のように対話形式のディスカッションの場と化しました



講義を受けたドラフトルームの真後ろには、NFLチームPhiladelphia Eaglesの本拠地Lincoln Financial Fieldが見えました!


Proefrock様による特別講義終了後には、編成部運営アシスタントであるAdele MacDonald様のご案内の下、Citizens Bank Park内を視察致しました。

こちらのCooperstown Galleryには、Premiumチケットホルダーのみがアクセスする事が出来ます。Philliesの輝かしい歴史を彩る品々が飾られておりました!


Philliesが28年振りにワールドチャンピオンになった2008年10月29日の対Tampa Bay Rays戦で、実際に使用された3塁ベースです!】


球団関係者以外立ち入り禁止のドアを奥に進みますと・・


【中にはPhilliesRubén Amaro Jr.ゼネラルマネージャーや、球団オーナー専用スイートルームがありました!ここからホームゲームを観戦しているそうです



【シーズン中は数多くの記者が試合を観戦するプレスルームです


 プレスルームからは、球場全体が一望出来ます!


 プレスルームのホワイトボード上には、結果的にPhilliesにとって2011年シーズンの最終戦となってしまった、プレイオフNLDS5戦対St. Loius Cardinalsとの試合に出場した選手のリストがそのまま保存されていました。正に臥薪嘗胆です!


 NHLの屋外ゲームWinter Classic12日に開催され、訪問翌日の1月6日にはマイナーリーグホッケーの試合を開催予定とのことで、Citizens Bank Parkのフィールド上には特設アイスリンクが設置されておりました。また、すでに撤去されていましたが、コンクリート上には特設スタンドも設置されていたそうです。正に一生に一度あるかどうかの希少な日に、Citizens Bank Parkを視察することが出来ました!】


参加者の皆様は、Citizens Bank Parkを視察する事で、ベースボールスタジアムのオフシーズンの活用法を体感する事が出来ました。今回の経験は、将来プロスポーツチームへの就業を目指す参加者の皆様にとって、非常に有意義な経験になったと確信しております(ブログ上にアップし切れなかった写真はこちらから是非お楽しみ下さい)!


31925日に実施を予定する「アメリカ北東部スポーツビジネス研修プログラム」でも、Philadelphia Philliesを再訪問させて頂く予定です。1月実施時にはWinter Classicのためにアクセスする事の出来なかった、Philliesの選手が実際に使用するロッカールーム内に潜入したり、Citizens Bank Parkのフィールド上に降り立ったりする事が出来るよう、現在Adele様と最終調整を行っております。


MLBにおける球団経営の成功モデルを体感したい方から、本場MLBのベースボールスタジアムの雰囲気を味わいたい方まで、多くの皆様からのご応募を是非お待ちしております!


Athletes Dream Management, Inc.ニューヨーク 三宮 伸也

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