2011年5月7日土曜日

ロサンゼルス・エンゼルスのビデオ・プロモーション~なぜRally Timeは盛り上がるのか

皆さん、こんにちは。Athletes Dream Management, Inc.のインターンの石川です。


本日は前回の私のエントリーに引き続き、Rally Monkeyについて説明をしたいと思います。

Rally Monkeyがエンゼルスファンの間で絶大な人気があり、彼が出てくると必ず球場が盛り上がる、と前回のエントリーでお伝えしましたが、なぜRally Monkeyがここまで支持されるのでしょうか?

Rally Monkeyが初めて登場したのは、2000年6月6日の対サンフランシスコ・ジャイアンツ戦になります。この時、エンゼルスは4対5の劣勢で9回裏の攻撃を迎えました。この状況で初めてRally Monkeyが登場し、見事エンゼルスが逆転サヨナラ勝ちを収めました。

それから2年後の2002年のワールドシリーズでまたも、ジャイアンツと対戦し、第5戦を終えた時点で、エンゼルスは2勝3敗で敗退の危機に立たされていました。第6戦目も7回表を追えた時点で0対5と、正に崖っぷちにエンゼルスはいました。しかし、ここでRally Monkeyが登場し、登場直後の7・8回に合わせて6点を奪いこの試合に勝利し、勢いに乗ったエンゼルスはこの後の第7戦も勝利し、初めてのワールドチャンピオンの座に輝きました。

ファンの間では、特にこのワールドシリーズでRally Monkeyが登場してから逆転した印象が強く、このワールドシリーズ以降、Rally Monkeyは逆転の象徴としてファンの間で崇められています。そのことをエンゼルスのスタッフも理解しており、Rally Monkeyが登場するのは試合終盤でエンゼルスが負けているときに限られています。こういう背景があり、ファンはRally Monkeyが登場した時には、チームの逆転を信じて盛り上がるわけです。

また補足になりますが、Rally Timeで使用されているのはHouse of Painの「Jump Around」という1990年代初頭にヒットした曲で、この曲はアメリカのスポーツの試合で使われる盛り上げの曲の一つとなっています。代表とするところでは、マイケル・ジョーダンの出身大学である、ノース・カロライナ大学の バスケットボールチームのホームゲームの試合開始前には必ず流される曲になっているようで、ノース・カロライナの学生たちはこの曲に合わせて飛び跳ねるのが慣例になっています。その様子は下のビデオをご覧下さい(1分51秒あたりから「Jump Around」の曲が始まります)。


このように、Rally Timeでエンゼルスのファンが盛り上がるということには、単にビデオがの作りが面白いからというだけではなく、歴史的背景、音楽の選択が絡み合っているというわけです。なぜこんなにも一つのビデオによって球場が盛り上がるのかということを考えると、色々なことが見えてきます。


Rally Timeも奥が深いですね。

石川拓道

【参照】
Wikipedia - Rally Monkey: http://en.wikipedia.org/wiki/Rally_Monkey

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