2011年4月20日水曜日

春のフットボールゲーム

こんにちは。学生ブロガーの矢沢大悟です。


先日、アメリカ南東部を中心に竜巻が発生しました。自分の大学周辺は大丈夫だったのですが、ノースカロライナ州都ラーリーでも木が倒れたり建物が半壊したりといった被害が出ました。近くの大学では後1ヶ月残した学期も中止になるとのことです。改めて自然災害の恐ろしさを感じましたが、復旧に向けて自分に出来ることを一つずつこなしていけたらと思います。


そんな中で先週末、僕はアラバマ州オーバーンまで出掛け、スプリングフットボールを観戦して来ました。今回はその様子を紹介したいと思います。


スプリングフットボールとは、各大学フットボールチームが3月から4月にかけて行う紅白戦のことです。選手達にとっては新シーズンに向けた練習の一環なのですが、その様子は一般公開され、テレビでも生中継されるほどです。いつも観戦するフットボールとは一味違ったスプリングフットボールならではの良さも存在します。


今回僕が訪れたオーバーン大学は2010年シーズンの全米チャンピオンであり、全米の中でも注目を集める大学の一つと言えます。スタジアム内外にて、2010年のチャンピオンシーズンを讃える様子が伺えました。


<National Champions 1957 2010>



<スタジアム内のバナーにも2010 National Champions>


レギュラーシーズン中のフットボールゲームのようにスタジアムが満員の観客で埋まるとまではいきませんが、それでも今回の紅白戦を観戦するために約53000人の観客が集まったそうです。この観客動員数から来シーズンへの期待度が伺えます。フットボールスタジアム内の熱狂的な雰囲気を楽しみたいといったカジュアルなファンよりも、よりコアでフットボール自体を純粋に楽しみたいというファンが集まったのではないかと思います。


<試合前の観客の様子>


試合前にはセレモニーも行われ、数々の表彰が行われていました。また試合前やタイムアウト時には、スコアボード上に全米チャンピオンとなったシーズンを振り返る映像も流され、スタジアムにいる全員が釘付けとなり、前シーズンのチームの活躍を振り返っては周りの人達と思い出話に花を咲かせているようでした。



<昨シーズンのハイズマントロフィー(全米最優秀選手賞)受賞者・ニュートン選手のお母さん>


試合はディフェンスチームとオフェンスチームの間で戦われ、タッチダウンを奪うかそれを抑えるかで得点が入っていきます。試合自体は、練習の一部なのだなという印象で、雰囲気もリラックスした感じでした。例えば監督は、プレイ中もフィールドの中から指示を出していましたし、レギュラーシーズン中にはあるゴール裏のネットもなく、ファンは飛んで来たボールをキャッチすることが出来ました。


<フィールドゴール時も監督が後ろでチェック>



<ネットのないゴール裏>


普段のフットボール観戦には欠かすことの出来ないチアリーダーやブラスバンドもいましたが、ハーフタイム中は特に大きな演出はなく、ゆったりとした雰囲気の中で試合は進みました。何か野球を観戦しているようなリラックス感で、観客も純粋にその雰囲気とフットボール観戦を楽しんでいました。



<小さいですがチアリーダーやブラスバンドも確認出来ます>


試合後にはファンもフィールド上に降りることが出来、選手やチアリーダー、マスコットなどからサインをもらえることが出来ました。人気選手やマスコットの前には長蛇の列が出来ていました。ファンの皆さんは、このサイン会のためにヘルメットやボールなどを持参して来たようです。


<サイン会の様子>


いつもは肌寒い中で観戦するフットボールも、春の暖かい気候の中で行うとリラックスした雰囲気になり、家族連れでも観戦に訪れやすいんだなと感じました。選手と交流も出来るので、子供達にとって非常に楽しめるイベントだと思いました。大学チームの紅白戦で、これだけの観客を惹きつけることの出来るフットボールの存在の大きさを改めて実感することが出来ました。


9月には全米が熱狂するシーズンが再び始まります。その前にこうしたスプリングフットボールゲームを通して、全米中の大学が新シーズン到来が待ち切れないファンに楽しみを提供しています。他のスポーツに夢中になっている春から夏にかけても、やはりアメリカ人の心の中心にはアメリカンフットボールがあるのだなと感じました。僕も新シーズンの選手達を一早くチェック出来たことで、今シーズンのオーバーン大学の活躍が楽しみになりました。まだまだシーズン開幕は先ですが今からとても楽しみです!


North Carolina State University 矢沢大悟

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