2010年11月22日月曜日

ソーシャルネットワークを使ったマーケティング戦略

サザンニューハンプシャー大学、学生ブログライターの明石貴祐です。

昔は広告媒体といえばテレビ、新聞、雑誌、ラジオの4つが大きな割合を占めていましたが、ここ数年で状況は変化し今やインターネットが雑誌、ラジオを抜きテレビ、新聞に続く広告媒体として注目されています。特に多くの会員数を持つソーシャルネットワークサービスは一般企業やスポーツリーグ、クラブからも非常に魅力的な媒体であるといえます。最近ではNHLがリーグの歴史ではじめての試みとなるインテラクティブ・アプリケーション(ユーザーとリーグ同士の対話を可能とするソフト)をBlackberryのスポンサーの下フェイスブック上で開設しました。これはThe Blackberry All-Access Pregameというものでこのプロモーションの主な目的はフェイスブックを通してNHL.comにアクセスするユーザーを増やすことです。コンテンツの内容としてはユーザーはこのアプリにアクセスすればNHLの本サイトからの動画が見れる仕組みになっており、またアプリを通してリーグはユーザーに対してチームや選手の評価や試合結果の予想を質問形式で尋ねることによってリーグとファンの間のコミュニケーションの活性化を図っています。



このアプリは2009年7月に開設されました。当初アクセス数の伸びはいまいちで2009年11月には19万4千人のfollowerしかいませんでしたが、その後”Like”ボタンの設置などページ内でのプロモーションを続けた結果、いまやこのフェイスブックのアプリからNHL.comにアクセスするユーザー数はグーグルやヤフー等の検索エンジンからアクセスされるユーザー数よりも大きなものとなり、NHLにとって欠かせない存在となりました。また検索エンジンからくるユーザーよりもフェイスブックから来るユーザーの方が高い確率でNHLサイト内の様々なコンテンツを消費する傾向にあるようです。比率は次の通りです。


                                             フェイスブック       検索エンジン

ユーザーアクセス比率                7                        3

ビデオクリップ閲覧比率            12.1                    5.8

記事閲覧比率                             4.8                     1.5

サイト訪問時間の比率             41.4                   12.5


既にこのフェイスブック上のアプリは大きな役割を果たしていますが、今後更なる成長の可能性が秘められているといえます。現在ソーシャルネットワークを使ったマーケティングに関してはNBAが一番の成功を納めています。NBAのフェイスブック上のアプリにおけるFollower数は500万人もいます。一方、NHLのアプリFollower数はやっと200万人を記録したところです。アクセス数アップ、また将来的なソーシャルネットワークサービスにおいて媒体側と良い関係を築くため、NHLは今後もソーシャルネットワークを使ったマーケティング戦略を続けていくのではないでしょうか。

次回は日本におけるインターネットそしてソーシャルネットワークを使ったマーケティング/広告戦略について考えてみたいと思います。

明石貴祐
サザンニューハンプシャー大学
M.S. in Sport Management

1 件のコメント:

  1. 明石様
    突然の投稿失礼します。
    私は並木譲と申します。4年前まで、Southern NewHampshire Universityの大学院でスポーツマネージメントを選考していました。
    今回、ネットを色々と見ている間にこのブログを見つけました。
    私は今は日本で商社に勤めており、スポーツの世界からは遠くなってしまいましたが、アメリカにて勉強した事、また経験した事を忘れる事ができず、今でもいつかはスポーツの道へと思いつつ、日々仕事をしています。

    同じ大学の方が、このようなブログを立ち上げているとは思いもせず、投稿しました。
    今後も読ませて頂きます。

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