2010年11月10日水曜日

実りと奢り

実るほど頭を垂れる稲穂かな。


僕の根底にある教訓でもあり、戒めでもある言葉、ことわざ。


ADMのブログを通しても、周囲の人からも、
プロチームでのインターンを始め、Leadership Conferenceでの経験を理由に
過大評価を受けていると感じる近頃。

いや、腹を割って書こう。

自分が自分に過大評価をしているんだと気付いた近頃。


突然歯車が噛み合ったかのように物事が順調に運び出し、
いつしか周りの人の助けを、自分の実力かのように振舞っていた自分がいた。


1年半前、
実力もなく情熱だけの僕を拾ってくれたMLS Kansas City Wizards。
人生に起こりえる3つの奇跡のうちの1つであっただろう。


KC Wizardsのアシスタントトレーナーのお陰で選出された、
CSMF Leadership Conference。
全米から20人と言えど、去年で5周年。
単純計算、僕の他に99人同じ経験をしている。


NFLのインターンは毎年150人前後。
全く特別でも、不可能なことでもない。


この1月からのESPN Wide World of Sports。
電話面接は受けたものの、言わばコネで潜り込んだようなもの。


これらの経験を心のどこかで鼻にかける自分がひどく滑稽に映って見える。

むしろ、情熱しかなかった2年前の自分の方がよっぽど魅力があり
全人的な迫力があるように感じる。

雑で荒々しく世間知らず、
それでいて誰よりも素直で成長の著しかった自分。


高校時代から自分に言い聞かせていた言葉。

実るほど頭を垂れる稲穂かな


今までに出会った人の中で一番地位と名声を持った人。
NFL Detroit Lionsのヘッドトレーナー、Dean Kleinschmidt。



60歳を越える彼は、
出会った人の中で一番腰が低く、徳があり、人間味があった。
そう、彼こそが僕の目指すべき人間像。

“My friend Keisuke. It was honorable to work with you.”
(圭介と一緒に働けて光栄でした。)

強くハグをして耳元で言ってくれた言葉。
7週間に渡る重労働全てがいい思い出になった瞬間。


様々な経験を経て人間的に大きくなっていっていると信じていたが、
達成感と共に失っていっていたもの、謙虚な姿勢。


本当にいいタイミングで気付けた大切なこと。
初心を忘れず自分の器量を測り間違えることなく。

古き良き親しき友との電話中に
ひしひしと我を振り返った瞬間だった。


これだから人生はやめられない。


川田圭介
Henderson State University

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