2012年10月18日木曜日

履修中のクラス『スポーツマーケティングと販売促進』について



Wayne State College の波多野陽介です。

今回のブログでは、今学期に僕が履修しているクラスの1つ、『Sports Marketing and Promotions』のクラスを紹介したいと思います。僕がスポーツマネージメントを勉強し始めて思うのは、スポーツはビジネスであるということです。このクラスでは、勿論スポーツマーケティングとは何かを学ぶのですが、ここでポイントとなるのは『商品・価格・場所・販売促進』の4つです。しかし、スポーツマーケティングとは消費者の需要があり、消費者が満足することが最低条件にあります。 このクラスを履修する事で、『Satisfaction = Benefit – Cost (消費者の満足=利益コスト)』というマーケティングの基本を、大学でスポーツイベントを企画する中で実感し、それを体験から学ぶ事が出来るというクラスです。 去年に履修したクラスでも、大学の野球・ソフトボールの試合でイベントを企画した事と類似していますが、このクラスではマーケティングプランの作成や企画書までも全てクラス全員で分担することになっているので、前回のイベントと比べると細かい点まで企画するというのがこのクラスを履修する目的です。そのイベントは、10月10日に行われたバレーボールのホームゲームで『WSC Blackout 2012』という、観客に黒色の物を着て観戦してもらい、今までのバレーボールの試合での最多動員記録を更新しようと企画しました。 

僕はバレーボール部の手伝いをさせてもらっている事もあり、試合当日や試合中はクラスの生徒とは別の事をするようになりましたが、企画段階では試合の為のポスターやチラシなど作成を担当しました。 この『Blackout』というイベントは過去5年間、毎年1試合だけで行われていて、去年も行われたのを記憶していました。 しかし、去年のイベントとは企画の中身も異なり、90枚だった(去年は噂の一人歩きが先行し、1000枚という事実と異なった情報が流れました)Tシャツも今年は先着400名に無料でTシャツを配布し、他にもホットドッグや飲み物も無料も配布することが出来ました。その他にも抽選でそれぞれ32インチ、19インチのテレビ、バーベキュー用のコンロ等の商品も用意し、観客を増やす為のプロモーション(販売促進)にも力を入れました。
今年のBlackoutは、少し特別な試合となりました。というのも、僕の大学のバレーボール部はNCAA(全米大学体育協会)の2部リーグの全米ランク(毎週月曜に更新)で19位という成績に対して、対戦相手は同じネブラスカにある州立大学のライバル校で2部の全米ランク1位にランクインしていたネブラスカ大学 カーニー校でした。しかも、今シーズンの成績が18戦負けなしという、下馬評ではWayne State Collegeが完全に不利な状況と思われていました。僕はいつも通りに試合前のアップを手伝いましたが、やはり普段とは少し違った緊張感がありました。 試合の内容、そして総括ですが‥‥ 試合開始直後、カーニーに7ポイントを連取され体育館には異様な空気が流れていました。しかし、そこからは1411人という歴代2位に当たる観客の後押しを受け、終わってみれば3−1という大仕事をやってのけてくれました。 試合終了のホイッスルが鳴り響くと同時に観客は総立ちになり、監督のガッツポーズを見届け、そして監督と握手を交わしました。監督、アシスタントコーチ2人、そして僕、トレーナーという5人でチームをサポート・マネージメントしていますが、この時ばかりは『ここに立てている自分は幸せ者だ』と思える程でした。普段から練習に励む選手を見ていると僕にとって、このチームが強くなるならば出来る事は何でもしようと思って日々努力して来た甲斐がありました。 

しかし、イベントを企画したからには勿論反省する事もありました。例えば、景品の抽選が行われたのは2セット目と3セット目にある10分間の休憩中でしたが、その発表が聞こえにくかったり‥‥ 入場時に配布した『K』と書かれたボードの趣旨が観客に伝わっていなかった為、実際に『K』(バレーボールでスパイクを決める事を”Kill”と呼ぶためです。)というボードを掲げていた観客は多くなかったように思えました。どのタイミングで掲げて欲しいという運営サイドの趣旨が伝わっていれば、もう少し全体の一体感を増す事が出来たのではないかと思います。まだまだシーズンは続きますし、ここからが正念場となるのですが、選手達のサポートをする自分も、プロ意識を高く持って取り組めればと思っています。

観客やサポーターの満足を得るのは『W(勝ち)』が左右すると思っていましたが、本当の満足という部分は、試合の雰囲気であったり、会場で体験するという経験そのものだったり…… そこまでを考えて企画・実行する事が大切なんだという事を、この『Blackout』というイベントを通じて学んだように思えました。 また何かあれば更新させていただきます。

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