2012年6月25日月曜日

スポーツが日本の文化になる

Wayne State Collegeの波多野 陽介です。

前回の更新から少し時間が経ってしまいました。実は、今月15日より日本に一時帰国しています。 大学の授業もインターネットで履修しながらの帰国ですが、来月18日までの滞在の予定です。今回の帰国ですが、昨年の夏に受けたLASIK手術をもう1度受け直したいという理由で帰国をしました。それと、虫歯治療です。留学する時(海外旅行も含めてですが…)に欠かせないのが保険です。これは、大学側からも義務付けられている事が多いですが、何かあった時の為には必ず保険に入ってからの留学・旅行をお勧めします。僕が加入している保険では歯科治療の補償額が低く設定されていた為、アメリカでの治療は出来ませんでした。海外で生活される方はご存知の方も多いと思いますが、海外で歯科治療を受けると治療費が日本に比べて何倍も高いです。海外へ行く予定のある方・計画されている方は、渡航前の歯科検診を必ずしておいた方が良いと思います。 僕の場合は、過去10年間に1度も歯科治療を受けた事がなかったので少し油断していたところもありました。このようなハプニングも留学には付き物です。

話は変わりますが、この1ヶ月の帰国中に出来るだけ多くの事を見て、学びたいと考えています。僕は広島出身なので、予定としては野球・サッカー・バレーボールと練習・試合等を見学・観戦出来ればと考えています。今年の夏はアメリカでスポーツ観戦出来ると思っていたので、少し残念な気持ちはありますが、日本のスポーツを知る事も大切だと考えています。やはり大学でスポーツマネージメントを学び始め、自分の視点にも少し変化が見られます。例えば、日本に帰国してから広島県立総合体育館へ行く機会がありました。偶然にも高校の後輩達が活躍している大学バレーの試合があり(西日本インカレ スーパーカレッジバレー2012)、後輩の応援も兼ねて観戦してきました。大会としての規模自体は大きくないですが、グッズ販売、スポンサー、そして大会運営など観客としての目線から見る事が出来たのも自分にとっては大きな収穫だと思います。勿論、自分の中で疑問に思う事も多くありました。 

広島に帰って来れば必ず観戦するのが野球です。家族揃ってのカープファンという事もあり、今回の滞在中にも観戦予定です。やはり球場に足を運び、自分の目で見る事で初めて何か気付く事も多いと思います。新しい球場、そして以前よりもオープン化された球場でのリスクマネージメント等… 今の自分の目でしっかりと確かめて来ようと思います。
アメリカにいても日本のスポーツには一通り目を向けている僕ですが、日本とアメリカでのスポーツのあり方の違いに多少違和感を覚えることがあります。日本のスポーツのレベルはアメリカや世界の国に比べれば多少なりとも劣る部分は否めません。僕が観戦した『西日本インカレ』ですが、あまりにも寂しい風景だったと思います。必死にプレーする大学生、それを観戦する他チームや保護者の方達。 もっと観客が入ってもいいと正直思ってしまいました。実は、僕が大会の情報を知った理由は、偶然にも後輩の1人とスポーツ関係のお店で会ったからでした。最近までロンドン五輪予選があり、テレビでも放送されていたのにも関わらず、観客の少ない現状。会場の外にも広告やそれをアピールする看板すらありませんでした。 昔から聞く事は多いですが、サッカー日本代表がW杯に出場するとサッカー人口が増える。WBCで優勝した年のプロ野球は盛り上がった。なでしこがW杯で優勝したら女子サッカーの試合に数千人の観客が来た… 日本ではその時その時でブームがあるのです。そこにはスポーツという文化自体が日本に根付いていない証拠だと僕は思います。

今のブームは確実にサッカーですね。ドルトムントの香川選手のマンチェスター移籍、そして日本代表のW杯最終予選では史上最多の観客数を動員しました。日本人として世界で活躍する選手がいるというのは嬉しい限りです。しかし、EURO2012を見る限りはサッカーも世界のレベルとは少し差がある気がします。海外に選手が移籍すると人気の低下は避けられない… そういう考えは古いと個人的には思います。逆に海外へ選手を送り出すシステムの構築こそ、今後の日本のスポーツ界を支える基盤となると思っています。なぜサッカーと野球に差が出てしまったのか… そこには海外に適応出来る選手の違いだと思います。プロ野球を経て、メジャーリーグへ挑戦する選手がほとんどですが、FA取得などメジャーに挑戦する権利を得る選手は毎年各球団に多くて2、3選手と言っていいと思います。それに比べて、サッカーは海外に移籍し易いシステムが出来ているので18歳の選手でも海外に移籍し、チャンスを得る事が出来ると思います。日本の野球とメジャーでは規模も違いますが、ドジャースのように日本の若い選手をスカウトしてくれる球団があるのは今後の野球界にとってもプラスだと思います。そういう意味でも、僕の将来のビジョンも少しずつですが確立されつつあります。『世界に出て行く選手をサポートしたいし、もっと若い選手がチャンスを得れるように何か出来る事を探したい』と思うようになりました。確かに費用もかかる話ですし、それなりにリスクも伴うとは思いますが、若い選手には環境適応能力等も期待出来るというプラスもあると思います。日本全体がそれをサポートしたいと思えるようになれば、日本のスポーツのレベルも上がると思いますし、スポーツが日本の文化に根付く事も可能だと思います。アメリカでスポーツはある種の『宗教』です。あと1年間の学生生活の中で、もっと具体的に考えを絞っていきたいと思っていますし、今回日本のスポーツを観戦する事でアメリカに帰ってからの目標という物も見えてくると思っています。

あくまでも僕からの目線から見た事ですので、ご意見等はあると思います。事実、プロ等で働いた経験もありませんが、自分の中で出来る事を考えてそれを行動に移す事に意義を感じています。これからもスポーツに関わる事を少しでも発信しようと思っていますので、宜しくお願いいたします。


2 件のコメント:

  1. 初めまして、ループス・コミュニケーションズの北野と申します。
    ブログ拝見致しました。
    バレーが人気が出ないのは、おそらく多くの人に”良質なコンテンツ”が届いても、そこからの広がりがないからではないでしょうか?
    僕は去年、東京で開催された「世界体操」という世界大会で、Facebookページを活用した大会認知/競技普及のきっかけになるようなコミュニケーション戦略を実行しました。
    これからも日本ではこのようなメジャーになっていないスポーツで、ソーシャルメディアが使われるべきだと思っています。

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    1. 波多野 陽介2012年6月29日 7:43

      北野様

      初めまして、波多野です。ブログを読んで頂き、コメントも残して頂き有り難う御座います。 僕は、今までに多くのバレーの試合を観戦してきました。ワールドカップ・実業団・大学・高校…等などですが、ワールドカップ等の試合には多くの人が入っているのは確かです。ただ、それが大学バレーとなると、やはり注目度は低く、大会運営側もそこまでの観客を期待しているとは思えません。北野様の言われる『ソーシャルメディア』が齎す利点も十分理解していますし、今後のスポーツの発展には欠かせない要素であるのは僕も同感です。日本の大学のスポーツはまだまだ比較的注目度は低いと思いますし、それ自体は今までの大学スポーツの在り方を象徴していると思います。大学生が『プロ』の予備軍であるという意識が薄いのも原因の1つと考えます。運営される方がどこに重点を置くかで、その戦略も変わってくると思います。そういう意味でも、大会運営側に観客を集めるという目的意識が見えなかった事は少し残念に思いました。

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