2011年1月23日日曜日

MLB2010年シーズンのプロモーションデータ

皆様こんにちは。Athletes Dream Management, Inc.インターンの石川です。


少し古い記事になってしまいますが、SportsBusiness Journal(SBJ)でMLBのプロモーションについて書かれた記事がありましたので考察してみたいと思います。

プロモーションというものは、それを行うことで観客動員を上げたり、観客の満足度を高める効果があります。例えば、バブルヘッドは定番の人気ギブアウェイで、バブルヘッドギブアウェイを行うと、観客数は軒並み増加します。

イチロー選手が所属していることで日本の皆さんにも馴染みのあるシアトル・マリナーズの2010年シーズンを例にとって見てみましょう。シアトル・マリナーズの2010年シーズンの平均観客動員数は25,746人(セーフコフィールドの最大収容人数の53.9%)でMLB全30チームの中で19番目の数字となっています。昨シーズン、マリナーズは計5回のバブルヘッドギブアウェイを行いました。以下はその結果になります。

尚、6月18日のJunior & Ichiro “Cooperstown Bound” Bobblehead Nightはマリナーズの昨シーズンの中でも4月12日の開幕戦の対オークランド・アスレチックス戦(45,876人)、7月24日の対ボストン・レッドソックス戦(43,694人)に次ぐ三番目に多い観客数となっています。

この5試合の観客数の平均増加率は50%で、バブルヘッドギブアウェイはチームの観客動員を上げる上で大きな威力を発揮すると言えます。補足ですが、これら5試合はすべて観客を動員しやすい金曜日の夜に行われていることも考慮しておかなければならないでしょう。しかし、それらを考慮してもバブルヘッドギブアウェイは、チームの観客動員を上げることができ、尚且つファンの満足度を高めることができるという、優れたプロモーションであると言えます。

以下のランキングはSBJに掲載されていたギブアウェイとプロモーションのトータルの日数を表したものになります。

• ギブアウェイ


• プロモーション



これらの2つのランキングからMLBのプロモーションのトレンドが掴めるかと思います。

また記事の中ではカンザスシティ・ロイヤルズが昨年からアメリカの子供達の間で大流行しているシリーバンド(Silly Bandz)のギブアウェイを行ったところ、17,803人の観客動員がありました。ロイヤルズのVice President of Marketing and Business DevelopmentのMike Bucekは記事の中で、このシリーバンドのプロモーションは昨シーズンのチームの最も費用効果の高いギブアウェイであったと言っています。16,000個の発注で2,000ドルのみの合計支出であったそうです。決して、17,803人という観客数は多い数字であるとは言えませんが、コストを考えるとチームにとっても行いやすいプロモーションであると言えるでしょう。コストが低いという観点から、マイナーリーグのチームにとってもシリーバンドのギブアウェイは採用しやすいと言えます。2011年シーズンはメジャーリーグ、マイナーリーグを問わずシリーバンドのギブアウェイを行うチームが増えるのではないでしょうか。

石川 拓道

【参照】

SportsBusiness Journal: “Caps, Bobbleheads Top List Of MLB Team Giveaways/Promotions

2010 Seattle Mariners Information Guide

ESPN.com: MLB Attendance Report -2010

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