2013年6月20日木曜日

インタビュー #001 浅野勝成さん (後編)


昨日に引き続き、浅野さんへのインタビューです!




Q. 今のインターンはどのようなことをやっているのでしょうか?

 ハーバード大学アメリカンフットボール、男女アイスホッケー、12 - 17歳を対象とした、サマートレーニングキャンプにて、アスリートや子供達へのトレーニング指導をさせて頂いております。 その他に、インターン生は夏の間に宿題があり、書物を読んだりして、その感想のペーパーを書いたり、トレーニングのプログラミングなどを勉強します。


Q. 今までの大学のインターンだと、小さい子への指導などは行っていないですよね?
     なにかこれまでとの違いであったり、感じた事などはありますか?

ミズーリの大学では子供への指導は行っていません。ですので、ハーバードで子供達への指導というのは物凄く新鮮です。子供達に指導をすることで、自分の未熟さを知り、とても勉強になります。子供達はウエイトトレーニングを経験したことがない、あったとしても、そこまで深くは経験していないです。ですので、子供達一人一人の人生で最初のストレングスコーチになるということです。つまり、分かりやすい説明をしながら、しっかりとしたフォームを作らせ、トレーニングは有意義な物だと思ってもらうことが目的です。フォーム指導が本当に難しいですが、彼らが自分の直すべきコーチングポイントを分からせてくれます。
また、ユーモア溢れるコーチでないと子供達はついてきません。ですので、積極的にコミュニケーションを取るように心がけています。自分の勉強にとてもなるので、子供達には本当に感謝です。


Q. なぜ、そこでインターンをしようと思ったのですか?

理由は5つあります。

ハーバード大には自分が在籍している大学よりもスポーツチームが豊富
トレーニング施設が大きい
トレーニングの考え方に同意
ハーバードやMITといった大学を持つボストンは、世界中から優秀な人材が集まる場所であり、その中に身を起き、色々な世界を見たい・刺激を貰いたい
単純にハーバードが魅力的であり、東海岸に行ったことがないから
...です。


Q. 実際に行ってみて、ボストンはどうですか?

まだ1か月程しか滞在していませんが、ボストンでは様々な分野で成功を目指している学生と出会う機会が多いです。分野は違えど目指す物に突き進む力のある人との出会いは、自分の目標実現に対して、大きな刺激となっています。これからの2か月で、さらに良い出会いがあればと思います。


Q. ハーバード大学でインターンを実際にやってみて、大学でやっていたインターンの違うところはありますか?

トレーニングに対する考え方は全く変わりません。ただ、自分の大学では、フルタイムのスタッフは1人であとはGA(Graduate Assistantという大学院生のコーチ)だけですが、ハーバードではフルタイムのスタッフは4人います。それぞれのコーチングスタイルが全て、自分には勉強になっています。また、自分の大学とは違い、ハーバードでは自分を含めて4人のインターン生がいます。彼らと、お互いに切磋琢磨して勉強していけることが、とても良い環境だと思います。



Q. 在籍している大学での経験は活きていますか?

もちろん、2年半の大学での経験はすごく活きています。むしろ、この経験がなかったら、ハーバード大でインターンは絶対になかったです。



Q. アメリカでの生活が約4年になりますが、これまでに苦労してきたことや、印象に残っていることはありますか?

とにかく英語ですね。授業、インターン、自主的に行う勉強、コミュニケーションなど、英語に関しては今でも苦労しています。ある程度のユーモアもないと、アメリカでは通用しないと思うのですが、英語のジョークなどは理解もできないし、言えません笑 

印象深いことは、大学でのインターンでアスリートたちに“we are going to do vertical jump test today (今日は垂直跳びのテストを行います)”と言ったのですが、肝心の”vertical jump”の部分の発音が悪く、全然伝えられず、咄嗟に”testing how height you can jump (どのくらい跳べるかのテストをする)”と言い方を変えて言ったら、すぐ理解してくれました。英語でもちょっとでも伝え方を変えれば、簡単に説明できるし、伝わりやすいということを学びました。


Q. これからどのような道を目指す予定ですか?

今は、バスケットボールに携わるストレングスコーチを目指しています。
大学卒業後は、3つの道を考えていて、
1. 卒業後にすぐにGAとして大学院に行く
2. 卒業後に、1年間のOPTをしてから大学院にGAとして行く
3. 卒業後に、一度日本に帰り、仕事をして、お金を貯めてから大学院へ再留学する

希望としては12のどちらかですが、自分の希望する所と合えば、可能な限りどこへでも行かせて頂きます。


Q. 一番の目標はありますか?

これからも勉強・経験を積んでいき、ストレングスコーチとして日本のバスケットボール界の発展(男女)をさせることです。また、トレーニングの観点から日本人NBA・WNBA選手を育てあげることが目標です。


Q. 日本にいる、トレーナーやコンディショニングコーチなどを目指す人たちにアドバイスがあれば....

自分もまだまだ未熟な学生ですが….
自分から言えることは、この業界で、英語は絶対に必須だと思います。トレーニング関係の情報は、英語での物が圧倒的に多く、日本語に翻訳されている物も、元は英語です。トレーナーこそ、日々の勉強が大事です。英語でトレーニングを勉強していかなければいけない時代になってきていると思います。
もし、インターンなどで経験を積める場合は、そこに導いてくれた人や、その周りを取り囲む人々への感謝の気持ちを忘れずに、経験を積んでいくことです。
最後に、“田舎にいるから学べない”とか“お金がない”とかいう理由で自ら進んでいかない人をたくさんいます。環境は自分で作る物です。自分が今いる環境に愚痴を言う前に、その場所で精一杯何かを成し遂げれば良いんです。そうすれば、次への道は開き、それが大きな成功へ繋がると信じています。


お忙しい中、ありがとうございました!




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