8月5日~9日、19日~25日の13日間、マイナーリーグの1つのチームでADMのご紹介でインターンシップをさせて頂くことが出来ました。
今回は、このインターンシップで体験したことをレポートさせて頂きます。
チームはアメリカ、テキサス州の小さな街、ミッドランドに本拠地を置く、
オークランド・アスレチックス傘下のマイナー球団(AA)「ミッドランド・ロックハウンズ」です。
そのため、私がインターン中も常に2,3人、中島選手ファンの日本人の方がおられました。
ミッドランドという町(アメリカはどこもそうかもしれませんが)は車が無いととても不便な町です。
一度、球場から私の宿泊先まで2時間半かけて歩きましたが、歩いている人は1人しか見ませんでした。
また、チームの競合となるレジャー・娯楽も少なく映画館とボーリング場しかありません。
1番近いプロスポーツチームも車で5時間のMLBテキサス・レンジャーズ(ダルビッシュ選手所属)です。
そのため、このロックハウンズに中島選手を観に来られるファンの方はとても熱狂的で愛着の強い方だと感じました。
ミッドランドの道路 歩いている人が全く見当たりません。 |
1、球場内外の清掃
球場内を約6人のスタッフで清掃します。
僕は球場1塁側のスイートルーム・外野席・コンコース・内野席・入場ゲートが担当で、
重さ約20キロの逆噴射掃除機を背負い清掃します。とても重いです。
右下にあるものを背負います。 |
2、球場内のゴミ箱セッティング
球場内にある約50個の空のゴミ箱にゴミ袋をセットします。
この作業はほぼ全て私が担当でした。
ゴミ袋をセットして |
この形にします。 |
3、球場内のトイレ掃除
掃き掃除、鏡拭き、トイレットペーパー・ナプキン設置等
4、ホットドック、チーズバーガー作り
ホットドックはパンにソーセージを挟み袋に入れる。
チーズバーガーはパンにお肉とチーズをサンドし袋に入れる。
作業はこれだけですが、驚くのは量の多さです。
多いときにはホットドックだけで1500個は作ります。
これはほんの一部です。 |
5、試合中のイベント補助
各イニングごとに様々なイベントを行うのですが、色々と参加させて頂きました。
この下の写真は人間もぐらたたきゲームです。
イニング間にグラウンドに入り行いました。
叩かれそうになっているのが私です。 |
下の動画はTシャツバズーカです。
こちらも実際にグラウンドにトラックで入り、Tシャツをバズーカにいれて、ファンに向かって打ちます。すごい盛り上がります。
(イベントの動画が見れます)
6、試合後のゴミ袋回収
試合が終了しファンが全員帰った後、球場の全てのゴミ箱の袋を回収します。
これの2倍のゴミ袋を回収します。 |
これらが、毎日行う主な仕事です。
この他にも、球場内の備品修理、隣接するフットボール場の清掃・掃除、雨天中止になった時のシート掛けなどもありました。
クーラーが故障したため球場の屋根に上り修理しています。 |
花火大会開催の為、道路規制のコーンを置いています。 |
雨天中止になった時、ずぶ濡れになりながらグラウンドにシートを被せます。 |
これらの仕事を行い感じたことは、「スポーツ組織で働く厳しさと楽しさ」です。
私は、このインターン期間中、毎日朝8時出勤の夜12時終わりでした。
非常にハードな毎日で正直疲れました。
しかし、同時にスポーツ組織で働くということは楽なものではないということを、学生のうちから直接肌で感じることが出来ました。
また、球場を清掃することによって、ファンの満足を自分たちで支えていると感じることが出来る。
イベントを行うとファンはとても楽しんでくれる。
そして、なにより自分の支えているチームが勝つととても嬉しい。
プロスポーツ組織で働く楽しさを実際に体験することが出来ました。
そして、私はスポーツマーケティングの勉強をしているのでそちらの視点で感じたことは、
『野球以外の楽しさの重要性』です。
ロックハウンズの観戦者には子どもの数が多いです。
つまりは家族連れの観客の割合が高いです。
子どもは野球のルールもいまいち分からないだろうし、純粋に試合を楽しもうとは思っていないと思います。
ですが、ロックハウンズを観戦してる子どもは非常に楽しそう。
それはなぜか、答えは『野球以外に楽しみがある』からです。
具体的には、
・マスコットキャラクターが球場にを歩いている。
名前は「ロッキー」子どもたちにとても人気です! |
たまにサボリます |
・球場内にアスレチックの遊具がある。
小さな子供が楽しそうに遊んでいます。 |
・ストラックアウトがある
キャッチャーミットに当てるとロックハウンズ特性ボールペンがもらえます。 |
混んでいる日は長蛇の列ができます。 |
・家族とゆっくり食事をしながら試合を観れるエリアがある。
少し見にくいですが、大きなパラソルの下に300人程度食事をするスペースがあります |
外野席は芝生になっています そのため、子どもたちは走り回っています |
・球場内を1周する子供用機関車がある
・各イニングに1回の頻度で様々なイベントあり
選手のベンチの屋根でマスコットがなにやら対決をしています。 |
球団スタッフが馬に乗り、対決をします |
勝敗がつきました |
子どもたちが踊っています |
他にも子供が楽しいと思っていることはあると思いますが、僕の思いつく限りではこのくらいです。
この様に、子どもを楽しませるものが沢山あるため、スポーツマーケティングにおいて重要な「家族」を引き込むことが出来ていると思いました。
また、観戦者の観戦動機を球団スタッフの方に聞いてみたところ、以下の動機が挙げられました。
①楽しいから(試合、アトラクション)
②チケットの値段が安い(7ドル~)
③良いプレーを観るため
④美味しい食事が食べられる
⑤花火などイベントを見るため
ここから、チケットの値段が安くて家族で行っても負担にならず、美味しい食事が食べられて、アトラクションやイベントが豊富なため子どもが喜ぶ。だから多くの「家族」が観戦に訪れるのだなと思いました。
このインターンでとても多くの事を学び、体験し、非常に価値のある生活を送ることが出来ました。
英語がしゃべることが出来ない日本人をインターン生として受け入れてくれたミッドランド・ロックハウンズの方々には本当に感謝しています。
GM(左)とアシスタントGM(右)に一緒に写真を撮って頂きました。 |
仲良くしてくれた球団スタッフ達 |
そして、私の「どうしてもアメリカのスポーツ現場で働いてみたい!」というわがままなお願いを聞き入れてください、このインターンを実現して頂いた、ADMの方々にも大変感謝しております。
ありがとうございました。
大阪体育大学大学院
長谷川堅一
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