2013年7月29日月曜日

巨大アウトドア用品店 バス・プロ・ショップス

ロサンゼルスから車で東に1時間弱に位置するランチョクカモンガ(City of Rancho Cucamonga)という都市に行ってきました。

ランチョクカモンガは、MLBロサンゼルス・ドジャースの傘下である、ランチョクカモンガ・クエイクスというマイナー球団がある街です。

この街は、近年ロサンゼルスのベッドタウンとして発展してきて、10年間で約30%の人口増加をしてきました。

そんなランチョクカモンガという都市で、バス・プロ・ショップス(BASS PRO SHOPS)というアウトドア専門店を訪問しました。




バス・プロ・ショップスは、全米に約60店舗を持つ小売チェーンで、主にアウトドア用品・ハンティング用品・スポーツ用品を扱っています。

アメリカらしいとても大きなこの店舗は、17,000平方メートルという敷地を持ち、アウトドア用品・スポーツウェア・スポーツシューズが売っているだけではなく、アーチェリーの試射場や実弾の射撃場も店舗内に入っています。

船やATVも売っていました。


ATV(全地形対応車)
狩猟用の銃も販売しています。


また店舗内にレストランも併設していて、このレストランの中心には水槽があり、中には本物の魚が泳いでいました。
もちろんメニューはシーフードがメインで、ワニの肉もメニューがお店のおすすめ出そうです。

レストラン
周辺地域で一番大きなアウトドアショップで、周りにはマリンスポーツやスキーもできるレジャーが盛んな都市も多いことから、周辺都市からたくさんお客さんが来ていました。

また、自然保護活動にも力を入れていて、釣りやアウトドア、ハンティングのレクチャーも無料でおこなわれているようです。店内は自然を意識したレイアウトがされていて、大きな水槽だけでなく滝もあり、動物の剥製もたくさん飾ってありました。




アメリカのスポーツ用品店やアウトドアショップは、日本と比べて店舗がとても大きいのですが、特にBass Pro Shopsは、店内に小さな池や滝、水小屋や水車があり、一種のテーマパークのようにデザインされていて、休日に家族で来ても楽しめるような場所になっていました。



2013年7月25日木曜日

世界中から1000人以上がトレーニングに訪れる プロジェクトウォーク

カリフォルニア州サンディエゴ近郊の、プロジェクトウォーク(Project Walk)を訪問しました。

Project Walkは、世界で初めての脊髄損傷者専門のトレーニングジムとして活動しているNPOです。

プロジェクトウォークHP


これまでに、世界中から1000人以上の脊髄損傷者の方々がトレーニングに訪れ、これまでに200人の歩行回復を果たしていて、その中にはプロアスリートも多くいるそうです。

また、こういった施設があることで、アスリートや脊髄損傷者の方々の周辺への長期滞在が促進されています。

このプロジェクトウォークのリハビリの効果をとてもよく現しているのが、パンフレットの表紙にも使われているこの写真です。

自分の使っていた車椅子を持ち上げるまでに回復した様子です

日本の医学の常識では脊髄を損傷した場合、車いすでの生活ができるようにするリハビリは行われていますが、歩けるようになるリハビリは基本的に行われていないそうです。

脳からの命令は背骨の中の神経を通り体中に伝わります。この脊髄は一度損傷すると、回復することはありません。
その結果、脳からの命令を伝える経路が途切れて、手足が麻痺していきます。


広々とした施設でトレーナーの方もとても多かったです。
プロジェクトウォークでのリハビリでは、脊髄損傷後に少しでも神経が残っていた場合に、その残った神経に歩くのに必要な信号を伝える機能をもたせ、その時に使用する筋肉へのトレーニングをしています。

高度なリハビリトレーニングのため、専門のトレーナーが付きトレーニングをおこなっていてひとりひとりに対してとても手厚くサポートがされている様子が見られました。


また、ここでトップトレーナーをされていた方が、日本人の脊髄損傷者の方のために日本でもジムが開かれているそうです。




2013年7月17日水曜日

プロスポーツとチャリティー活動 @アリゾナ


アリゾナ出張中です!

夏のアリゾナは、最低気温45℃・最低気温32℃という、とても暑い日が続きます、
湿度がないため、日陰に入ると涼しく感じますが、それでもとても暑いです。

先日、アリゾナ州フェニックス市にあるUSエアウェイズセンター(US Airways Center)にミーティングへ行ってきました。




このUSエアウェイズセンターは、NBAフェニックスサンズ、WNBAフェニックスマーキュリー、この2チームの本拠地です。

(* WNBA - 女子プロバスケットボール)



サンズ・マーキュリー両チームのチャリティー担当の方と、そのチャリティーの支援先の一つであるユナイテッドフードバンク(United Food Bank)の方とミーティングでした。

試合のある日はこのスタジアムがファンの熱気に包まれます!

今回はチームがおこなっているチャリティーについてのお話でしたが、選手個人でもおこなっている募金や活動もたくさんあります。


フェニックスサンズ・マーキュリーは、主に子供やその家族に対する活動をおこなっているNPO(Non Profit Organization)に対して支援をおこなっていて、その支援先の数は150を超えているそうです。

今日お話を伺ったユナイテッドフードバンクは、包装の痛みなどで市場に出回らなくなった食品を提携した企業や個人から回収して、貧困層の人たちに配給しているアリゾナ州で活動するNPO団体です。

United Food Bank ホームページ
このNPO団体は30年以上続いていて、今では1日に平均45,200食以上・年間16,502,300食以上を供給しているそうです。


アメリカでは、ほとんどのスポーツのイベントや大会などが、チャリティーと関係があるといわれています。

NFL, NLBなどのリーグ全体でおこなっているものや、チームや選手ごとにおこなっているものもあります。広大な国土を持つ国なので、一部の地域で竜巻や伝染病・ハリケーンの被害があると、すぐに他の地域にあるスポーツや団体が率先して動いています。


プロスポーツ選手たちがこういった活動をすることで、地域をより豊かにしていき、ファンや地域の人たちに尊敬されて応援される選手・チームになる。

こういった循環を生み出している事も、アメリカのスポーツが世界一と言われる要因の一つであるのだと、改めて感じました。



2013年7月15日月曜日

マイナーリーグの現場レポート!Fresno Grizzlies(フレズノ・グリズリーズ)

メディアで報じられることの少ないマイナーリーグの試合の模様。果たしてどんな球場で試合が繰り広げられているのでしょう?

一例として今回は、MLBサンフランシスコ・ジャイアンツ傘下のAAA(メジャーのすぐ次に位置するランク)球団・Fresno Grizzlies(フレズノ・グリズリーズ)の本拠地の模様をご紹介します。

この球団ではジャイアンツに昇格前の田中賢介選手もプレーをしていました。 内野手として入団した田中選手はジャイアンツのチーム事情により外野手へコンバート、グリズリースで9試合出場経験を積み、外野の一角を担う選手として昇格していきました。

本拠地はこちら。ロサンゼルスとサンフランスコの間に位置する地方都市フレズノ。そのダウンタウンに位置する、最大収容数12,500人のChukchansi Park(チャクチャンシ・パーク)。


それでは球場内の模様をご紹介します。



広々としたコンコースにある、マイナーリーグならではの手書きのスタメンボード。中央に映っているのは2012年ナショナルリーグMVPも受賞したジャイアンツのスター、バスター・ポージー選手。


グッズショップにはチームカラーが同じ(オレンジ)であるグリズリーズのグッズとジャイアンツのグッズが共存しています。

そして驚いたのが、この贅沢なシート。


選手と同じ通路を通り抜けて外に出ると、ベンチで見守るスタッフや選手がすぐ隣に! ここは二人用のチェアとテーブルが設置され、専属のスタッフがつき飲食をオーダー出来る"Dugout Club"プラン用のシートです。


こんなにも近い距離・目線で観戦を楽しめます。12・18・36・72試合各プランが用意され、各プランの値段は$1,560〜$7,200。一試合ごとの値段に換算するとおおよそ$50〜$60です。

その他にもソファー付きの個室で観戦出来る"Luxury Suites"などといったプランもあり、これら特別プランを購入するファンが無料で軽食を楽しめるラウンジも設置されています。


ガラスの向こうにはグラウンド。試合を見ながら楽しめる、まさにファンのための社交場です。

 

もちろん、気軽に楽しめるような外野席も($10前後)。大都市まで少し離れている地方都市にあることが多いマイナー球団(ex.フレズノからサンフランシスコは車で約3時間)。地元に住む幅広い層のファンが球場に集い、それぞれに合った形で楽しめるように観戦プランも工夫されています。

比較的知名度の低い街のスタジアムに降り立って、選手の昇格や成長を見届けたり、メジャーと比べるとリーズナブルな価格で試合を満喫したり。味のあるマイナーリーグ体験はいかがでしょう?

2013年7月11日木曜日

環境にも社員にも優しい パタゴニア本社

Patagonia
先日、カリフォルニア州ベンチュラにあるパタゴニア(Patagonia)本社へ行ってきました!

パタゴニアは、サーフィン&アウトドアブランドで、環境に配慮した商品作りや活動をしてる事で知られています。そのため、パタゴニアはサーファーやアウトドア関係者から商品が注目されているだけではなく、世界中のビジネスパーソンからそのCSR(企業の社会責任)経営がとても注目されています。

駐車場には太陽光発電が設置されていて、電気自動車やその充電スタンドもありました。
その徹底した環境への取り組みは、パタゴニアの経営理念から生み出されています。それを書き記した物が会社に入ってすぐのところにありました。

会社の入り口
パタゴニアの経営理念
『Build the best product. Cause no unnecessary harm. Use business to inspire and implement solutions to the environmental crisis.』
(最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。環境危機に警鐘を鳴らし、ビジネスを手段として、その解決へ向けて実行する。)


パタゴニアはこの理念をとても大切にしていて、その理念を学ぼうと企業や学校が多く訪れるそうです。実際にお話を伺った社員の方も「この考え方を多くの人に知ってもらいたい」と何度もおっしゃっていました。

会社は地球のものであるという考えのもと、環境に配慮した商品を作り続けるだけではなく、売り上げの1%を環境保護活動に使っているそうです。

外で談笑するパタゴニアのスタッフたち
パタゴニア社長(右)も気さくな方でした
従業員を大切にしており、「楽しく仕事をする」という意識が社員にもあるそうで、良い波がきたらサーフィンに出かけられるように、フレックスタイム制が導入されています。

社内に充実した託児所やオーガニック料理中心の食堂があったり、スタッフたちが実際にアウトドアを行って、自社の商品に関われるように整備されている社風が見られました。


会社から車で数分のところにはサーファーズスポットがあり、日中は多くの人が訪れてマリンスポーツをおこなっています。

本社隣のサーフィン専門店

本社併設のショップ

社会に貢献する社風が社員にも浸透していて、パタゴニアの社員もそれを感じながら仕事をしているように見えました。
スポーツ産業が社会に貢献している一つの例として、とても学ぶことの多い訪問になりました。このように弊社ではスポーツ施設はもちろん、スポーツ関連企業への訪問・打合せも積極的に行っています。

2013年7月10日水曜日

LA Galaxy & Chivas USAの本拠地 StubHub Center(スタブハブ・センター)

MLS(メジャーリーグサッカー) のLA GalaxyとChivas USAの両チームのホームグラウンド、ロサンゼルスでサッカーの試合と言えば "Home Depot Center"。(Home Depotは米最大級の生活・住居関連のチェーン

先月より新たなネーミングライツ契約により、チケット販売サイトの名前を冠した ”StubHub Center"に生まれ変わり、6月19日の試合にて新しいロゴの看板がお披露目されました。



このスタジアムはカリフォルニア州立大学が所有する巨大な複合スポーツ施設
(125エーカー =約506m2)の中にあり、うち”StubHub Center"はスポーツやエンタテインメント関連のマネジメント会社"AEG"が運営を行っています。

このAEGとStubHubが手を組むことで、お客さんがネット上でチケットを買ってから試合を観戦するまでの全ての体験が一気通貫され、様々なアイデアの可能性が広がり、かつスムーズに進行出来ることになるでしょう。

新装後の7月4日(アメリカの独立記念日・休日)に、LA Galaxyのホームゲームに行ってきました。


スタジアム外では開場前から行列が!


さっそく、スタジアム内コンコースにはStubHubによる休憩スペース(芝生の上に椅子が並んでいる)が出来ていました。こういった設備の他にも、2社のタッグによってどのような取り組みが行われていくか、今後も注目していきたいと思います。

さて、ピッチ内で印象的なのは試合開始前・ハーフタイム中のファンサービスです。


試合開始前、盛大にセレモニーが行われたと思えば....


ハーフタイムにはピッチ両面を使って子ども達のミニサッカーが行われます。その他にもピッチ上での何十人ものサポーターと選手のハイタッチや、大玉転がしなどアメリカならでは、目まぐるしく様々なイベントが繰り広げられます。

一方ではクラブスタッフは全員スーツ着用。アメリカ4大スポーツとの差別化を図り、サッカーの「イングランド発祥・紳士的なイメージ」を表す、きめ細かい工夫です。

また後日、クラブスタッフの方にスタジアムの裏側を案内してもらいました。
 

 VIP専用のラウンジ(改装中)。試合の前後には、このカウンターの向こうを選手が通ります。


そして選手がピッチに入場するゲート。優勝時のグラフィックが選手達のモチベーションを高めます。


 試合終了後のプレスカンファレンスはこちらで行われます。その他には、多くのアスリートが通うことで有名な"Athletes' Performance"による選手専用のジムもあります。

ベッカムが去った後も、スタジアムの熱気は充分。LAにお越しの際は是非!

2013年7月5日金曜日

インターン 経過報告

こんにちは。
Southeast Missouri State Universityの浅野です。


夏のインターンシップも4週間が過ぎてしまいました。

朝は4時起きで、5時から11時までコーチング。12時からトレーニングというスケジュールを日々こなしています。
今週はアメリカ独立記念日の週なので、月・火とインターンで、水曜から日曜までオフです。



この4週間のインターンシップでは本当に色々な事を学べました。

プログラミング
コーチング
選手とのコミュニケーションなど

特にプログラミング。プログラミングとはコンピューターなどのプログラミングではなく、トレーニングプログラム作成の事です。
どうやって、アスリートの体力を改善させていくか。その中には、両脚のエクササイズから片脚へのエクササイズへ移行するときに使うエクササイズなどを学びました。このプログラミングはS&Cコーチにとってはとても重要です。
コーチ自身が“自分はこのエクササイズが好きだからこれを行わせる”や“このエクササイズは自分に効果があったからこれを使う”という理由でプログラムしてはいけないのです。トレーニングそれぞれに科学的根拠を用いて、なぜそれを行うのか?行うタイミングは?セット数と回数は?etc. などのようにして考えます。
プログラミングをする際の自分の信念は”Make program what they need, not what I want” 自分がしたいことでプログラムを作るのでなく、彼ら(アスリート)が必要としていることでプログラムを作ること。

これは非常に大事だと思います。

プログラミングのように、色々なことに対して、コーチ達は自分へのフィードバックを与えてくれます。これには本当に感謝です。

また、トレーニング中に倒れて痙攣を起こし、泡を吹く選手を目の前で見た時にはアスレチックトレーナーの大切さを改めて思い、さらに尊敬するようになりました。本当にアスレチックトレーナーはすごいです。あんな状態の選手を見て、冷静に迅速に行動できる能力 アスレチックトレーナーの素晴らしい処置もあり、その選手はトレーニングに復帰しました。


今回のオフが終了したら、インターンシップは残り6週間程。
時間は短いです。このインターンで情熱を持って努力をし、その努力が実力に変わっていけるよう、残りのインターンを濃い物にしていきます。


この場を借りて、個人のブログを紹介させて頂きたいと思います。

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Harvard Crimson Strength and Conditioning Summer Intern
Southeast Missouri State University在籍

浅野 勝成