2012年11月7日水曜日
渡米からまもなく一年(ADM川上)
皆様、こんにちは。ADM川上です。
先月末から私の大好きなNBAシーズンが始まり、毎日興奮の日々が続いております。
NBAの開幕戦を観戦しながら、ふと自分自身を振り返りました。
ヨー ロッパリーグでバレーボール選手としてのキャリアを終え、特にやりたい事も分からないまま日本に帰国しました。日本に帰国したばかりの頃は、スポーツに関 わる事はもうしたくない、何か他の事がしたい、そんな思いで仕事を探し、幸運にもスカイマークへの入社が決まりました。沢山の仲間や先輩・後輩に支えられ て2年間客室乗務員として勤め、何不自由なく楽しい日々を過ごしていましたが、今気づけばこの2年間こそが現職に導いてくれたのだと思います。
スポーツからかけ離れた生活は、それなりに充実していましたが、日々の生活の中で何かがかけているような気がしていました。
それは「感動」や「興奮」、スポーツをしている時は自然と自分自身に芽生えていた“感情”の部分だという事に気付きました。
そして気づいた頃にはもうすでに行動に移しており、周りの誰にも相談する事なくインターネット等で情報を収集し、ADMと出会いました。
アメリカに渡米しスポーツマネジメントに関わる仕事をする、なんていう事は2年半前の私からは考えられない事でしたが、やはりスポーツに関わる日々は楽しく、刺激的な物だと感じます。
渡米しまもなく一年が経ちますが、この一年間は本当にあっという間に過ぎ、非常に内容の濃い物となりました。
NY オフィスに約半年勤め、その中で引越しを2回経験するなど辛いことも多々ありましたが、東海岸研修プログラムを2回経験し、様々なスポーツ施設やスポーツ 周辺産業を目にする中で、非常に熱い気持ちになったと同時に、これまでは選手の視線から見たスポーツの世界だけでしたが、スポーツがどのような良い影響を 世の中に及ぼしているか等、また違った視線からスポーツを見る事によって多くの学びを得ていると思います。
その後LAへ引越し、夏を迎え、研修に訪れて下さった学生様や大学関係者の方々、フラッグフットボールキャンプの子供達、その他スポーツ関係者の方々など、本当に多くの方々に出会う事ができました。
そこには多くの感動や興奮があり、時には空港のお見送りの際に涙を流す事もありました。
そんな皆様から日々活力をもらっていました。
これまでのADMでの日々を振り返り、スポーツを通して成長していき、感動や興奮の日々を送る事ができているな、と感じます。
またこの冬は、様々な研修プログラムを通し沢山の方々と出会っていきます。
それを楽しみに今は机に向かい、じっくりと計画を立てる日々です。
今後もADMでの活動の様子を弊社Twitterやホームページにアップしていきますので是非ご覧ください。
Athletes Dream Management, Inc. LAスタッフ 川上 佳奈
2012年7月18日水曜日
筑波大学 松田研究室 王国の息吹 海外編 七日目
- LA Live視察
- Dodger Stadium見学
- Wasserman Media Group視察
- メジャーリーグ観戦
2012年3月23日金曜日
アメリカ北東部スポーツビジネス研修プログラム 4日目 ニュージャージー→ニューヨーク
1. MLB New York Mets/Citi Field
2. Wasserman Media Group
3. マンハッタンの公式アンテナショップ、フラッグシップストア
4. スポーツライター杉浦大介様との懇親会
1. MLB New York Mets/Citi Field
4日目は先ず、Vice President, Guest ExperienceのCraig Marino氏より、MLB New York Metsの本拠地Citi Fieldをご案内頂きながら、各施設の特徴やMetsの歴史についての解説を受けました。
1962年、ナショナル・リーグ球団拡張に伴い誕生したMetsは、同じくニューヨーク市を本拠地に置くNew York Yankeesと地元ニューヨークの人気を二分しています。常勝球団Yankeesと比較して、戦力、全国的な知名度共に遅れを取るMetsですが、1969、1986年に2度ワールドシリーズを制覇するなど、しばし予想だにしない快進撃を見せる事から、シンデレラストーリーを好むニューヨーカーの間では「Miracle Mets」の愛称で親しまれています。
9億ドル(約720億円)をかけて建設され、2009年にオープンしたばかりの新球場Citi Fieldは、MLBでプレイした初の黒人選手であるJackie Robinson氏が所属した事で有名なBrooklyn Dodgers(現Los Angeles Dodgers)の本拠地Ebbets Field(現在は取り壊されています)をモデルとしてデザインされています。これは、幼少の頃Brooklyn Dodgersの大ファンであった、ブルックリン出身のFred Wilpon球団オーナーの意向を受けているそうです。
旧本拠地Shea Stadiumと比較して、Citi Fieldの収容人数は1万5, 000人減少の4万1,800人となりましたが、代わりにスウィートルームを45室から54室へと増設し、アメニティーの充実したクラブシート7,800席を新設したそうです。
バックネット裏には2,090㎡の広さを誇り、プレミアチケット所有者のみアクセス可能なレストラン&バーラウンジ「Delta Sky 360 Club」、レフトスタンド側には高級レストラン「Acela Club」が設置されていました。
また、センター後方スコアボード裏の広大なスペースは、「2K Sports FanFest Area」と呼ばれ、ミニチュア野球場や、バッティングセンター、3 on 3バスケットボールコート、ビデオゲームコーナー等が設置されており、試合中も子供連れのファミリー層で賑わいを見せているそうです。
数だけでなく豪華さも増したスウィートルームや「Delta Sky 360 Club」、「Acela Club」、「2K Sports FanFest Area」等を視察する事で、Citi Field建設によって実現した収益性&娯楽性向上のための仕掛けを学ぶ事が出来ました。
また、「Jackie Robinson Rotunda」を視察した事で、人種の壁を打ち破り、現在ではYankeesを除くMLB29球団で現役時代の背番号42が永久欠番となっているRobinson氏が残した偉大な功績について、理解を深める事が出来ました。
Citi Field視察後は、毎ホームゲーム後にMetsの監督、GMが記者会見を行うメディアルームを利用し、Marino氏より、
- Vice President, Guest Experienceとしての詳細な仕事内容、典型的な1日、及び1年の流れ
- Metsが実践するカスタマーサービス・トレーニングプログラムの内容
- Marino氏の現在に至るまでのキャリア過程、40歳を目前にして銀行業からベースボール業界へと転身し、編成部を経て、ビジネス部門へと移籍するまでの経緯
- ベースボール業界への就職を目指す参加者へのアドバイス
2. Wasserman Media Group
午後は、MLBで活躍するダルビッシュ有選手、松井秀喜選手、高橋尚成選手らのエージェントとして日本でも馴染みの深い交渉代理人Arn Tellem氏が所属するWasserman Media Groupのニューヨークオフィスを訪問しました。
今回特別講義を行って下さったのは、Athlete Management Divisionを経て、現在はCEO Casey Wassermanに直属するZander Sotiriou氏、及びPartnership and Business Development DivisionのDan Carey氏です。
Sotiriou氏からは、世界随一のスポーツマネジメント/マーケティング会社WMGがフォーカスする各部門に関しての解説を受けました。
- Global Media
- Consulting
- Partnership and Business Development
- Athlete Management
- Golf
- Soccer / Football
- Action Sports/Lifestyle
3. マンハッタンの公式アンテナショップ、フラッグシップストア
高級デパートメントや一流ブランドショップが建ち並び、世界最大級の商店街の1つであるマンハッタン5番街に店舗を構えるリーグ公式アンテナショップNBA Storeと、
世界一のスポーツ用品メーカーNikeのフラッグシップストアNiketownを視察しました。
NBA StoreとNiketownといった公式アンテナショップとフラッグシップストアを巡った事で、チーム&リーグ経営を支えるグッズの種類の豊富さや、エンターテイメント性の高さ、アメリカにおけるスポーツグッズ市場の規模の大きさを体感する事が出来ました。
4. スポーツライター杉浦大介様との懇親会
夜は、マンハッタン内の日本食レストランの個室にて、MLB、NBA、NFL、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行い、日本経済新聞、スラッガー、ダンクシュート、アメリカンフットボールマガジン、ボクシングマガジン等の多数の媒体に記事&コラムを寄稿している、ニューヨーク在住のスポーツライター杉浦大介様との懇親会を開催しました。
杉浦様からは、アメリカ4プロ大スポーツリーグの取材現場における裏話や、スポーツライターという職業のやりがい、苦労等を伺いました。
特に、アマチュアボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターへと転身されたきっかけに関するストーリーは、参加者の心を揺さぶり、非常に刺激となったようでした。
懇親会後は、グランドセントラルステーションから地下鉄に乗り、4日目の宿泊先であるニューヨーク市内のホテルへと到着しました。
明日5日目は、いよいよ実質アメリカ北東部スポーツビジネス研修プログラムの最終日となります。参加者の皆様が、最先端のエンターテイメントが集結する世界一の大都市ニューヨークにおいてファンを魅了し続けるスポーツビジネス現場を更に奥深く学んで頂けるよう、最後まで全力で走り抜けたいと思います。
アメリカ北東部スポーツビジネス研修プログラムに関するつぶやきはこちらから:ADM Twitter
ADMニューヨークスタッフ 三宮 伸也
2011年5月14日土曜日
選手マネジメント業務の1コマ~メジャーリーガーのための経費計上編
- パーソナルトレーナーの雇用費用
- オフシーズン期間中のトレーニング施設利用代
- 練習用具(メジャーリーグ公式球など)、及びトレーニング器具
- スプリングトレーニング期間中の宿泊代、及びレンタカー代
- エージェント手数料
- トレードに伴う引越し費用
- シーズン最終日に手渡す球団職員へのチップ代
2011年4月17日日曜日
選手マネジメント業務の1コマ~アメリカにおける確定申告当日編!
2011年3月7日月曜日
選手マネジメント業務の1コマ~スプリング・トレーニング準備 番外編
毎年の事なのですが、今年もニューヨーク~フロリダ間(約2047キロ)の道のりを、車で21時間掛けて縦断するつもりです。勿論、21時間ぶっ通しで運転するわけではなく、2泊3日を掛けて、グレープフルーツリーグ(フロリダで行われているMLBスプリングトレーニングの通称)開催中のフロリダへと辿り着こうと思っています(昨年の様子はこちらをご覧下さい)。
フロリダまでの道中の様子などをどんどんTweetして行きたいと考えておりますので、是非とも@ADMStaffをFollowしてみて下さい(ADM Facebookにもスタッフによるつぶやきがまとめて掲載されるようになりましたので、是非チェックしてみて下さい!)。
また、無事にフロリダへと辿り着きましたら、現地よりLiveでHotなMLBスプリングトレーニング最新情報をTweetさせて頂きたいと思います。日本ではあまり報道されない部分を皆様にお伝え出来たらと考えておりますので、乞うご期待下さい!
それでは、明日も長距離運転ですので、今晩はこの辺で(現在は、メリーランド州ボルチモアとワシントンDCのちょうど中間辺りにあるホテルの一室から、こちらのBlogを更新しています)。
明日も安全運転を心掛け、フロリダのギラギラした太陽を目指して前に進んで行きたいと思います!
ADMニューヨーク 三宮 伸也
2011年2月27日日曜日
選手マネジメント業務の1コマ~スプリング・トレーニング準備編 Part4
- 「選手マネジメント業務の1コマ~スプリング・トレーニング準備編 Part1」はこちらから
- 「選手マネジメント業務の1コマ~スプリング・トレーニング準備編 Part2」はこちらから
- 「選手マネジメント業務の1コマ~スプリング・トレーニング準備編 Part3」はこちらから
6. キャンプ地周辺の情報収集
キャンプ地にある評判の良いレストランや、日本食材を購入することの出来るスーパーなどの情報を事前リサーチし、PDFファイルにまとめ、プリントアウトして、キャンプ入りされる前に選手とご家族にお渡しします(ちなみにアリゾナのキャンプ地は、フェニックス周辺に密集しており、大抵の日本食材を購入することが出来ますが、フロリダのキャンプ地はフロリダ中のリゾート地に拡散しているため、そのようなスーパーを探すことが非常に困難です。しかしながら、どのリゾート地にも1軒くらいは中国・韓国系のスーパーが存在し、種類は豊富とは言えませんが、日本食材を購入することも出来ます)。
レストランのリサーチに関して注意している点は、日本人とアメリカ人の好みは異なることが多いため、現地での評価が高いからといって必ずしも選手やご家族のお口に合うとは限らない、ということです(特に日本食レストランの場合、その傾向が高くなります)。最も信頼出来る情報源は、やはり現地に住んでいる日本人の方によって書かれたブログや掲示板、Mixiのコミュニティーなどからとなります。
また、お子様やペットとご一緒にキャンプ地入りされる選手にとって最も気掛かりなのは、現地での小児科&動物病院事情です。お子様やペットが急に病気になってから病院を探すのでは遅過ぎます。球団関係者に尋ねたり、現地情報(やはり、こちらも現地在住の日本人の方が書いたブログや掲示板、Mixiのコミュニティー上の情報が最も役立ちます)をリサーチしたりして、事前に評判の良い病院を幾つかリストアップしておきます。
幾ら評判の良いお医者様でも、お子様やペットとの相性が合うかどうかは、また別の問題です。現地入り後、事前にリストアップしておいた病院をご家族とご一緒に実際に訪れ、お医者様と直接話し、病院内の雰囲気を感じて頂き、その中から今後約1ヵ月半、万が一の時のためにお世話になる病院を選定します。勿論、アリゾナやフロリダには日本語を話せるお医者様はいませんので、病院では私達マネジメント・スタッフが通訳を務めさせて頂きます。日常会話と違い、ドクターとの会話には多くの専門的な単語が出て来るため、医療用語を熟知しておくこともとても大切です。
これまで4回にわたって、スプリング・トレーニング開始前の約1ヵ月半の間、私達マネジメント・スタッフがどのような業務を行っているのかをご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?選手とご家族が、シーズン開幕前の大切な1ヶ月半を何の不安もなく、楽しんで過ごして頂けるようにとの思いで、準備に取り組んでいます。そして、選手とご家族から「ありがとう!」の言葉を頂く度に、この仕事をやっていて本当に良かったな、と心から実感します。
今後も、選手がフィールド上で輝き、ご家族と共にアメリカ生活を笑顔で過ごして頂けるように、全力でサポートさせて頂けたらと思っております。
ニューヨーク・スタッフ 三宮 伸也
2011年2月21日月曜日
選手マネジメント業務の1コマ~スプリング・トレーニング準備編 Part3
スプリング・トレーニング開始日の1~2週間前に現地入りし、フロリダやアリゾナの暖かい気候の中で自主トレーニングに励みたいという選手も多くいます。スプリング・トレーニング開始直前に渡米してしまうと、キャンプ序盤の大事な時期に時差調整に苦しんでしまうことになり兼ねないからです。また、時差調整のために早目に渡米しても、降雪の多い寒い地域に住む選手は、やはり怪我を防ぐという意味でも、暖かい気候の中でトレーニングを行いたいと考えています。加えて、日本でよりもアメリカでの方が、人目を気にせず、落ち着いた環境の中でトレーニングに集中出来るのも事実です。これらの理由で、キャンプ地へと先乗りして自主トレーニングを開始したい選手のために、現地でのトレーニング施設を確保することも、私達マネジメント・スタッフの大切な仕事の1つとなります。
メジャーリーガーが使用することとなるキャンプ地の球場は、大抵、スプリング・トレーニングが正式に開幕するまでは使用することが出来ません。しかし、開幕日の7~10日前になると、球団関係者が続々とキャンプ地入りして現地での準備を開始するため、球場に隣接するマイナーリーグのトレーニング施設を開放してくれることが多くなります。
勿論、マイナー施設を利用する場合には、事前に球団関係者に連絡を入れ、使用許可を得る必要があります。従って、私達マネジメント・スタッフは、クラブハウス・マネージャーや、Equipment Manager(野球用具を管理する責任者)と連絡を取り合い、何日の何時から何時まで選手がグラウンドを使用したい、という旨を伝え、許可を得ることになります。
マイナー施設が開放される前に選手が現地入りする場合には、キャンプ地周辺の地元大学を探して連絡し、野球部の監督さんから大学所有の球場使用許可を得ることもあります。アメリカの大学野球部は、立派な球場を所有していることが多いため、選手も素晴らしい環境の中で、自主トレーニングに励むことが出来るのです(野球部員が、選手のトレーニングを見学することはありますが、騒いだり、サインを求めたりすることは非常に稀です)。翌年以降もお世話になる可能性がありますので、自主トレーニング終了後には、勿論、野球部の監督さんや部員の皆さんへのお礼は欠かせません。
また、スプリング・トレーニング前に投球フォームを確認するためにブルペン入りする選手のキャッチャー役を探すこともあります。マイナー施設でトレーニングを行う場合は、球団に連絡することで、ブルペンキャッチャーを用意してもらえますが、地元大学での場合、野球部の大学生キャッチャーにお手伝いを頼むことになります(幸い、弊社インターンの石川君は、元立命館大学野球部員ですので、今年は彼がキャッチャー役を務めてくれました。投げ込みを開始したばかりとは言え、メジャーリーガーの伸びのあるストレート、そして鋭い変化球を防具無しで受け止める石川君は、非常に頼もしく見えました。そして、心なしかいつもよりも笑顔で活き活きしていましたね!)。
メジャーリーグでは投手の投げる球数を厳しく管理したい球団も多いため、そのような球団では、ブルペン・コーチが見守らないとブルペン入りすることも出来ません。従って、マイナー施設で投げ込みを行う場合、事前にブルペン・コーチに選手のブルペン入り時刻を連絡しておくことも忘れては行けません。
球場でのトレーニングだけではなく、ウェイトルームを使用したトレーニングも必要ですので、事前に周辺のフィットネスセンターやジムをリサーチし、十分なトレーニング器具やリカバリーのためのプールがあることを確認した上で、使用許可を取り付けます。
選手が暖かい気候の中、落ち着いた環境でトレーニングを積み重ね、怪我もなく、万全な状態でスプリング・トレーニング開幕を迎えて頂けることが最も重要なことなのです。
(Part4へと続きます)
ニューヨーク・スタッフ 三宮 伸也
2011年2月13日日曜日
選手マネジメント業務の1コマ~スプリング・トレーニング準備編 Part2
4、 キャンプ地までの荷物送付
選手がキャンプ地へと持ち込む荷物は、何も野球道具だけではありません。約1ヵ月半、コンドミニアムやホテルという、ある意味非日常的な空間の中で快適に生活するためには、生活必需品を充実させることも重要です。
例えば、グレープフルーツ・リーグの行われるフロリダ州のキャンプ地は小さな街にあることが多く、日本の食材を購入出来るお店がほとんど見当たりません。従って、多くの選手が、レトルト食品や調味料、あるいは炊飯器といった調理器具までキャンプ地へと持ち込みます。やはり、量の多さもさることながら、油っこい料理の多いアメリカでは、外食だけに頼ってしまうとウエイトコントロールもままならないため、体が資本のプロフェッショナル・アスリートにとっては、健康的な食生活を送るためにとても重要です。
また、スプリング・トレーニング中は、練習以外の休息時間も、疲労回復という点で非常に重要なため、普段自宅のベッドで使用している枕や、マッサージ用の簡易ベッドを持ち込む選手も多くいます。
他にも、ご家族やペットと一緒にキャンプ地入りされる選手は、必然的にその分持ち込む荷物の量も多くなります(例えば、ベビーカー、ベビーフード、ペットフード、ペット用の檻など)。野球漬けとなるスプリング・トレーニング期間中に一番リフレッシュ出来るのはご家族やペットと一緒に過ごす時間、という選手はやはり多いため、このような荷物も快適な生活を送るための生活必需品です。
選手によってキャンプに持ち込むものはまちまちですが、大抵の場合、ダンボールで4~6箱程の量となります。私達マネジメント・スタッフは、選手と一緒にこのような生活必需品を整理して、ダンボールに詰め、最寄の郵便局へと運び、キャンプ地に向けて発送します。この際、キャンプの拠点となる球場を送り先としておくと、クラブハウス・マネージャー(球場内で選手が着替えたり、シャワーを浴びたりするクラブハウス内を管理する責任者)が、選手が取りに行くまでしっかりと荷物を保管してくれるため、安心です。また、スプリング・トレーニング開始日の10日ほど前には、球団の用意した大型トラックが、本拠地にある球場からキャンプ地に向けて大量の荷物を運んでいますので、そのトラック内に荷物を入れてもらうことも可能です。
とにかく重要なのは、選手とご家族がキャンプ地入りした時には、荷物がキャンプ地に届いており、その日から快適な日常生活を送ることが出来るようにスケジューリング&手配をしておくことです。
(Part3へと続きます)
ニューヨーク・スタッフ 三宮 伸也
2011年2月8日火曜日
選手マネジメント業務の1コマ~スプリング・トレーニング準備編 Part1
今回のエントリーでは、スプリング・トレーニング開幕前の1月上旬から2月初旬に掛けて、私達マネジメント・スタッフが具体的にどのような業務を行っているのかを御紹介させて頂きたいと思います。
1、キャンプ地までのフライト予約
メジャー球団には、「Travel Secretary」という、球団の旅行に関する全業務を担当・管理するポジションが存在します。例えば、シーズン中、遠征先での選手や球団スタッフのホテルの部屋を確保・予約するのは、Travel Secretaryの仕事です。スプリング・トレーニング前の1月上旬から2月初旬に掛けて、私達マネジメント・スタッフが最も頻繁に連絡を取り合うのも、このTravel Secretaryとなります。
キャンプ地入りのフライトを予約するには、Travel Secretaryに選手側の希望(航空会社、フライト日程、経由地、窓側 or 通路側の座席希望など)を伝え、球団から直接予約してもらうか、あるいはこちらで選手の希望するフライトを予約してしまい、後から球団に領収書を提出して、フライト代を払い戻してもらうという2つの方法があります(MLB労使協定により、メジャー選手の居住地からキャンプ地までのフライト代は、球団がビジネスクラス分を負担するという取り決めになっています)。
メジャー選手の場合、後からフライト日程を変更しやすいというメリットのある後者の方法を選択する場合が多いため、私達マネジメント・スタッフは、先ず、普段からお世話になっている旅行代理店様に渡米フライトの手配をお願いします。そして、領収書をしっかりと保管し、スプリング・トレーニング期間中に球団へと提出し、フライト代を払い戻してもらうという流れが滞りなく進むように心掛けています。
2、キャンプ地での滞在先確保
キャンプ地周辺には、メジャー球団と提携しているホテルやコンドミニアムがあり、これらの部屋は球団割引で予約することが出来ます。選手のみが宿泊するのであればホテルを予約することが多いですし、御家族と一緒にキャンプ地入りされる選手には、より広いコンドミニアムを予約します。
こちらも各球団のTravel Secretaryに、選手からの希望(ホテル or コンドミニアム、1 Bed Room or 2 Bed Room、入居希望日など)を伝え、球団を通して予約してもらいます。コンドミニアムを予約した場合、選手がキャンプ地に到着後、スムーズにチェックイン出来るよう、事前に部屋の鍵の受け渡しについて、Travel Secretaryとしっかり打ち合わせしておくことが重要です(大抵の場合、キャンプ地の拠点となる球場で、Travel Secretaryから直接手渡してもらうことが多いです)。
3、 キャンプ地での移動手段確保
レンタカーを予約する場合ですが、滞在先確保の場合と同様に、メジャー球団と提携しているレンタカー会社があり、球団割引で予約することが出来ます。選手からの希望(Sedanタイプ or SUVタイプ、標準 or 大きめのサイズ、レンタル期間など)をTravel Secretaryに伝え、球団を通して予約してもらいます。
レンタカーの受け取り場所に関しては、大抵の場合、空港、あるいは球場の選手専用駐車場を選択することが出来ます。空港を選択した場合、必ず選手のフライト情報をTravel Secretaryと共有し、選手の搭乗したフライトが空港に到着した時には、レンタカーが用意されているように手配してもらいます。
また、球場の選手専用駐車場での受け取りを選択した場合には、空港まで球団関係者(日本人選手の場合には通訳の方が多いです)に選手を迎えに来てもらい、球場まで送迎してもらえるように手配します。いずれの場合も、Travel Secretaryを始めとする球団関係者の方々と、普段から綿密に連絡を取り合っておくことが大切です。
もう一つは、選手の自家用車をキャンプ地まで大型トラックで輸送してしまうという方法もあります。スプリング・トレーニング期間中(2月中旬から3月一杯までの約1ヶ月半)ずっとレンタカーを借りるよりも、費用が低く抑えられる事が多く、尚且つ輸送する車の中に野球用具や生活必需品等の荷物を入れる事が出来るため、キャンプ地入りする際の手荷物量も少なくなるというメリットがあります。従って、大抵の場合には、選手の自家用車をキャンプ地までトラック輸送する方法を選ぶことが多くなります。この場合は、球団を通すというよりも、輸送会社に直接連絡し、値段交渉から、輸送トラックの予約、車の引き渡し、途中の輸送状況確認などを責任持って行います。選手の大事な車ですので、事前にキズのチェックなども入念に行い、輸送中に新たなキズが増えていないかも確認します。輸送先は、キャンプ地の拠点となる球場とし、事前にTravel Secretaryに連絡を入れておき、無事に球場に選手の車が届き次第、連絡をもらえるようにお願いしておくことも重要です。
次回のエントリーでは、スプリング・トレーニング準備編Part2としまして、今回ご紹介した以外の業務について書かせて頂きたいと思います。
全てはクライアントが安心してキャンプ地入りし、スプリング・トレーニング開幕を万全な状態で迎えて頂くためです。これからも全力で選手のサポートを行わせて頂きます!
(ニューヨーク・スタッフ 三宮 伸也)
2010年7月14日水曜日
選手マネジメント業務の1コマ~海外銀行、及び証券口座申告編 Part2
前回に引き続きまして、今回のエントリーも「海外銀行、及び証券口座申告」業務についてです。今回はPart2としまして、この「海外銀行、及び証券口座申告」申請のためには、具体的にどのような情報が必要となるのかを御説明させて頂きたいと思います。
「海外銀行、及び証券口座申告」のために使用するフォーム「TD F 90-22.1 Report of Foreign Bank And Financial Accounts」を準備するためには、以下の情報が必要となります。
1. 銀行名、支店名、及び支店住所
昨年度(2008年度申請分)までは銀行の支店名のみでOKでしたが、本年度(2009年申請分)より、支店住所の記載が義務付けられるようになりました。
2. 口座番号
対象となる口座は、通常の銀行、及び証券会社の口座(株式保有口座も含む)です。UBSの問題を受けて、IRSの調査がより厳しくなると予想されるため、銀行だけでなく、必ず証券会社の口座についても情報を開示することが求められます。
3.対象1年間(毎年1月1日から12月31日まで)の最高残高
銀行の「最高残高」のルールとしては、最低でも四半期以上の頻度で発行される報告書に記載されている最高残高とされています。また、証券口座の場合は、「年末の保有残高を、年末時点の株価、及びその他の市場価値として提示されている価値へと換算し、年末時点での為替で割り返す」こととなっています。
4.対象1年間(毎年1月1日から12月31日まで)の金利収入
日本の銀行、及び証券口座の利率は非常に低いため、それほど「金利収入」は多くないのですが、海外では、利率の高い口座(主に定期口座など)も存在するため、どれだけ小額の場合でも、必ず申告する必要があります。
以上が、「海外銀行、及び証券口座申告」申請のために必要な情報です。ご覧の通り、いずれも非常にプライベートな情報ですので、守秘義務は勿論のこと、選手とその御家族、及び日米の関係者の皆様との常日頃からの信頼関係&コミュニケーションがとても重要になると感じております。
必要情報取得後は、前回のエントリーでも御説明させて頂いたように、「米国CPA様によるフォーム『TD F 90-22.1 Report of Foreign Bank And Financial Accounts』の作成⇒選手によるフォームへの署名⇒Certified Mail&Return Receiptにて、U.S. Department of the Treasury(米財務省)へ申告」という流れとなります。期限日である毎年6月30日の数ヶ月前から、日米をまたいで、多くの方々からのご協力を仰ぎながら必要情報を収集し、ついに郵便局の窓口で、無事に「海外銀行、及び証券口座申告」申請を終えた瞬間は、ほっとすると同時に、選手マネジメント業務に関わらせて頂いていることに幸せを感じる瞬間でもあるのです。
2010年7月7日水曜日
選手マネジメント業務の1コマ~海外銀行、及び証券口座申告編 Part1
先週水曜日の6月30日は、米国における2009年度の個人確定申告に関する「海外銀行、及び証券口座申告」の期限日でした(英語では、「TD F 90-22.1 Report of Foreign Bank And Financial Accounts」と呼ばれています)。2010年4月21日付けのエントリー「メジャーリーガーの確定申告」で御紹介させて頂いたように、ADMでは、所属クライアントの米国での個人確定申告もアシストさせて頂いております。今回は、この「海外銀行、及び証券口座申告」とは何であるのか、ということを簡単に御説明させて頂きたいと思います。
「海外銀行、及び証券口座申告」とは、その名の通り、個人が米国外に持つ銀行、及び証券口座を米国内国歳入庁(IRS:Internal Revenue Service。日本の国税庁に当たります)へと申告することいいます。なぜ、米国における個人確定申告に、この「海外銀行、及び証券口座申告」が必要なのでしょうか?それは、簡単に言いますと、ある個人が米国内で上げた収入を、IRSの監視の届き難い海外へと送金することにより、実際よりも少ない収入を上げたと見せかけることを防ぐためです。収入が少なくなる(ように見せかける)ということは、それだけIRSへと入る税収が減ることを意味しますので、IRSとしては、是が非でもそのような事態を防がなくてはならないのです。そのためにIRSは、個人確定申告として、対象となる1年間に一瞬でも銀行、及び証券口座内の残高が$10,000(約89万円:1ドル=89円で換算)を越えた全ての海外口座情報の開示を求めているのです。これにより、前年と比較して、米国外における銀行、及び証券口座内の預金額が急激に増えていたり、新たな大口の口座が開設されていたりといった、脱税の可能性(勿論、ほとんどの場合は、違いますが)をIRSはキャッチ出来る仕組みとなっているのです。
2009年度は、スイスのUBSの匿名口座が脱税目的に使用され、刑事処罰を受けた納税者がおり(詳細は、2010年4月号のFACTA内の記事「プライベートバンク口座ご用心、国税が包囲網」を御参照下さい)、これまで以上に海外における銀行口座情報が重要視される傾向となりました。申告内容に漏れ、あるいは虚偽記載があった場合には、最大$500,000(約4450万円:1ドル=89円で換算)の罰金、5年以内の懲役という非常に厳しいペナルティーが課せられてしまう可能性があるため、所属クライアントを守る立場にあるADMとしては、細心の注意を払って、申告のための必要情報を入手しています。特に、メジャーリーガーのような収入の多い有名人は、IRSの調査対象となる可能性が高いため、より一層の注意が必要となるのです(一例としては、2007年11月16日付のESPN内の記事「State officials say he’s a New York resident; Jeter claims Florida」などをご覧下さい)。
毎年、「海外銀行、及び証券口座申告」の期限日である6月30日の数ヶ月前から、ADMスタッフは普段連絡を密に取り合っている米国のCPA様だけではなく、所属クライアントの日本国内の公認会計士様や御家族の方の協力を仰ぎ、フォーム「TD F 90-22.1 Report of Foreign Bank And Financial Accounts」を用いた申告準備を行っています(勿論、時には、直接、日本の銀行へと国際電話を入れ、必要情報を集めることもあります)。このように、「海外銀行、及び証券口座申告」のためには、日米をまたいだ多くの関係者の方の御協力を頂くことが必要不可欠なのです。そのようにして細心の注意を払って収集された情報を基に、普段から翻意にさせて頂いている米国内のCPA様より、フォーム「TD F 90-22.1 Report of Foreign Bank And Financial Accounts」を準備して頂き、所属クライアントから署名をもらい、Certified Mail、及びReturn Receiptを用いて、IRS(より具体的には、ミシガン州デトロイトにある「U.S. Department of the Treasury(米財務省)」)へと申請しています。
次週のPart2では、「海外銀行、及び証券口座申請」申告のためには、具体的にどのような情報が必要なのかを御紹介させて頂きたいと思います。
(Part2に続く)
2010年6月19日土曜日
ADMのこだわり:おもてなし編
NY時間の今朝方に行われたサッカー日本代表第2戦目、日本vs.オランダは残念な結果に終わってしまいましたね。今朝は時間の都合上、TVでの観戦は出来なかったので、結果だけのチェックとなってしまいましたが、内容は悪く無かったようなだけに非常に残念です。私の応援があれば、あるいは結果が変わってきたのではないかとなどと真剣に思ったりしています。しかし、やはりトータルサッカーの伝統は伊達では無かったということですね。まだ世界のサッカーとの壁は高いのでしょうか??個人的にはメンタル面での違いが大きいように感じます…。
只今NYにはクライアントである選手のご両親が訪米されており、MLBゲーム、そしてマンハッタンを満喫して頂いております。ADMでは選手が野球に集中できる環境を提供することに使命を感じ、日々全力を注いで選手のサポート業務に従事しております。忙しい選手に代わり、JFK空港までご両親をお出迎えに上がるのも当然選手サポート業務となります。実際にお客様やクライアント様を空港までお出迎えに上がる機会は多く、ADMではその際のおもてなしにも「ADM流のこだわり」を持ってやらせて頂いております。

【NYに訪れた際は、一度は体験してみたいTimes Square】
本日も、事前にお聞きしておいたお客様のご要望を基に、一日のスケジュール表を2通り用意しておき、お客様に選んで頂いたスケジュール通りに、NY市内を一日掛かりでご案内して参りました。

【こちらも観光名所としてあまりにも有名な自由の女神】
私が実際にこうしてお客様をおもてなすのは、今回が初めての体験となります。まだまだ経験値が足りない私ですが、先輩スタッフのとても頼りになる心強いリードの元、現場でしか学ぶことのできない勉強をさせて頂いています!地味な作業の連続となることが多いのですが、お客様の満足そうな表情または言葉を頂いた瞬間は、やはり何ものにも代えがたいものがありますね。これからもいち早く一人で一人前の業務をこなせるよう、しっかりと精進して参る覚悟です。今後ともADNスタッフ一同、宜しくお願い申し上げます。
2010年6月16日水曜日
選手マネジメント業務の1コマ~医療・健康保険編 Part3
先々週より2週に渡って御紹介させて頂いている「選手マネジメント業務の1コマ~医療・健康保険編」も、ついに今回で最終回となります。1週目のPart1では「日米の健康保険の違い」、2週目のPart2では「ADMスタッフが、実際にどのようなやり取りを保険会社と行っているのか」をそれぞれ簡単にですが、書かせて頂きました。最終回であるPart3のエントリーでは、「ADMスタッフが『保険の代理人』として、選手とその御家族のために、実際にどのようにして保険申請を行っているのか」を御紹介させて頂きたいと思います。
Part2で御紹介させて頂いた通り、保険会社に対して保険請求を行う必要性は、診察後に、患者が自分で医療費を支払った場合に起こります。この際、必ず忘れずに行うべきこととして、窓口で診察代を支払う際に「Itemized Bill(内訳勘定書)」と呼ばれる、医師の診断と医療費の両方が書き込まれた書類を受け取ることが挙げられます。「Itemized Bill」をより具体的に説明しますと、「Consultation(初再診)」や「Examination(検査)」、「Operation(手術)」、「Hospitalization(入院)」、「Injection(注射)」などの細かな項目と、それぞれに対して幾ら医療費が掛かったのかが書かれているレシートのようなものです。保険会社に保険を申請する際には、この「Itemized Bill」と共に、「Claim Form」と呼ばれる「支払い請求書用紙」を送る必要があります(「Claim Form」は、保険会社に問い合わせることによって、取り寄せることが出来ます)。
実際にこれらの書類を保険会社へと郵送する前に、万が一のトラブルに備えて必ずコピーを取り、大切に保管しておきます。また、保険会社に郵送する際は、「Certified Mail(受取証明郵便)」と、「Return Receipt(書留郵便物受領通知)」を必ず利用するようにしています。「Certified Mail」を用いることによって、何月何日に書類を郵送したかを証明するレシートが郵便局から発行され、且つ郵送した書類をトラッキングすることが可能なためです。また、「Return Receipt」を利用することにより、受取先(この場合には、保険会社です)が書類を受領した証拠として、スタンプの捺された緑の葉書が送付先(この場合には、私です)へと戻って来るのです。これらの「Certified Mailのレシート」と、「Return Receiptの緑の葉書」も、トラブルが起こった時に備えて、必ず大切に保管しておきます。
【上からそれぞれCertified Mail、Return Receipt(裏表)のサンプル画像】
実際、私も保険申請時のトラブルに巻き込まれた回数は数知れずです。例えば、選手とそのご家族のために、保険申請をした際に、なかなか保険がおりなかったため、心配になり、保険会社に状況を問い合わせた所、「そのような書類が届いている記録は一切ない。」との返事が返って来たことがありました。この時は、「Itemized Bill」と「Claim Form」のコピーと共に、「Certifiled MailのReceipt」と「Return Receiptの緑の葉書」のスキャン画像をメールに添付して、保険会社に至急送り、「何月何日に、どのような書類を郵送し、何月何日に保険会社が受け取った」という“動かぬ証拠”を提出し、その後の流れをスムーズに進めることが出来ました。
以上は、米国内で、選手、御家族が医療行為を受けた場合の保険申請手続きです。しかし、オフシーズン中に帰国することの多い選手と御家族は、日本国内の病院・医師から診察を受けることも多いのです。「Major League Baseball Players Benefit Plan(メジャーリーグ選手のための福利厚生プラン)」の加入する保険は、米国外の医療行為に対しても、保険が効きますので、クライアントには、詳細な診察内容の書かれたレシートを必ず病院・医師から受け取るようにお伝えしています。オフシーズンを終え、スプリングトレーニング開始前に米国に戻って来た際に、オフシーズン中に溜まったレシートをクライアントから預かり、Claim Formに必要事項を記入して、保険会社へと請求します。勿論、レシートは日本語で記入されていますので、英語へと翻訳するのも、ADMスタッフの重要な「保険代理人」としての業務です。英語訳には、基本的な情報(患者名、診察日)等に加えて、出来るだけ詳細な症状、及び治療内容を書き記す必要がありますので、時には日本の病院・医師へと国際電話を掛け、ヒアリングすることもあるのです。
このような手続きを経て、ようやく保険申請書が保険会社に届いてから約4~6週間後に、小切手がクライアントの下へと郵送され、無事に保険申請が完了となります。先週更新したPart2にも書きましたが、米国で医療を受ける上で最も煩わしいとされているのが、この医療費の支払い戻し手続きです。米国の保険制度に慣れておらず、且つ言葉の壁が存在するため、多くの日本人にとって、非常に骨の折れる作業だと感じております。また、米国では、何事にもトラブルは付き物です。トラブルに会わないために、Claim Formの記入ミスや、英語翻訳時の必要情報漏れなどを無くすことに細心の注意を払っています。しかし、どれだけ気を付けていてもトラブルは起こってしまう時には起こってしまうものです。一旦トラブルが起こってしまえば、粘り強く交渉する必要があり、余計に神経をすり減らす結果となってしまいます。選手にはOn-Field上のパフォーマンスに集中して頂くためにも、そして選手を最も身近で支える御家族には安心して米国生活を送って頂くためにも、これからも我々ADMスタッフは誇りを持って、選手マネジメント業務に従事して行きたいと思います。
2010年6月11日金曜日
選手マネジメント業務の1コマ~医療・健康保険編 Part2
前回のエントリーでは、非常に簡単にでしたが、日米の健康保険の違いについて御紹介させて頂きました。今回のエントリーでは、「選手マネジメント業務の1コマ~医療・健康保険編 Part2」としまして、ADMスタッフが、実際にどのような場面で保険会社とコミュニケーションを取っているのかを御説明させて頂きたいと思います。
米国では、多くの場合、医師・病院が直接、患者の加入する保険会社に医療費を請求します。通常、保険会社から、医師・病院に対して保険代が支払われるのに、約1ヶ月ほど掛かります。保険によってカバーされなかった分の医療費は、患者の自己負担となり、後から請求書が患者宛てに郵送されて来ます。この場合、カバーされなかった分の医療費を支払うだけですので、手続きは非常にシンプルであり、ADMスタッフが保険会社と直接やり取りする必要もありません。
しかし、医師・病院によっては、診察後に、その場で患者に医療費全額の支払いを求めて来る場所もあります。この場合、後から自分自身で保険会社に保険代を請求する必要があるため、前述の場合よりも手続きが複雑となります。米国で医療を受ける上で最も煩わしいとされているのが、このような場合における、保険会社からの医療費の払い戻しのための手続きです。医療費払い戻し手続きにおける保険会社とのコミュニケーションは、米国人にとっても非常に手間隙の掛かる作業であるため、米国の医療保険制度に慣れておらず、言葉も不自由な日本人とっては、神経の擦り減る作業であるのも当然なのです。そのため、ADMスタッフは、選手とその御家族の米国生活における不安・苦労を少しでも取り除くために、保険会社に対する保険申請の手続きを代行させて頂いております。

また、保険申請を行う前には、保険規約(Insurance Policy)を熟読し、保険内容をしっかりと把握しておくことも非常に大切です。不明な点は、「保険代理人」としてADMスタッフが、選手や御家族に代わり、保険会社に問い合わせて明らかにしておきます。いざという時に備えて、最善を尽くしておくことが重要なのです。
次回は、ADMスタッフが「保険の代理人」として、選手や御家族のために、実際にどのように保険申請を行っているのかを御紹介させて頂きたいと思います。
(Part3に続く)











