2013年2月4日月曜日

留学費用ってどのくらい?


Wayne State Collegeの波多野陽介です。春学期が始まり3週間が過ぎたところです。授業も少しずつと展開スピードが上がり、来週には今学期初めてのテストもあると思います。 今回のブログのテーマですが、『留学費用』についてです。以前にも大学の選び方について書かせて頂いたのですが、やはり留学資金によって選択肢も変わってくるという事もあると思います。実際に、日本の大学に通っていながら、『本当はアメリカでスポーツに関わる仕事がしたい』と思われている方も少なくないと思います。『留学費用』と言っても、人それぞれ異なってくると思いますが、これを機に僕がアメリカに来てから得た情報も含め紹介したいと思います。


アメリカに留学して日本に帰って聞かれる事が、「留学ってお金かかるでしょ?」って… 確かに、海外に住みながら大学にも通うとなると費用がいくらあっても足りない気がします。ここで少し分かり易く説明します。

アメリカで学士(4年)を取得したいA君(高校生)がいるとします。アメリカの大学は授業料を数種類かに分けていて、留学生の場合はNon-Resident (州の非居住者)というアメリカ人の生徒達に比べると比較的割高に設定してあることが多くあります。しかし、小規模な州立大学を選ぶと年間の学費が$8,000やそれ以下という事もあります。大学を選ぶ理由は人それぞれ違いますが、マンモス校と呼ばれる大学に行く事がその人にとってベストだとは限らないという事です。しかも、トップランクや大規模の大学=自分に合った大学、とは限らないという事もあると思います。 僕が今学期履修しているクラスで教授が言いました。『君たちは教育を買っているんだ。ただ、それが君に合っているかは私には分からないけど、1つ言えるのは、私は教育人じゃないということだ。私が出来るのは社会へ出て行く君達に私が知っている事をシェアすることだ。』 
というのも、大規模な大学=資金力がある → 有名な教授が雇える、からです。しかし、小規模な大学=教育の質が下がる、という訳ではありません。小規模大学の中には教育レベルの高い大学や質の高い大学も多くあり、そこで留学生にとって大学選びの目安となるのがTOEFLのスコア基準だと思います。 アメリカの多くの大学は留学生の語学力を知る為として、TOEFL (Test of English as a Foreign Language)のテストスコアの提出を求めている事があるのは知られています。このTOEFLの基準スコアを満たしていない場合は、大学からESL(語学研修)を義務付けられる事が多く、そのESLの単位は卒業単位としては認められない事があります。僕が今まで見てきた中では、TOEFL (iBT)61以上あれば4年制大学への留学は可能です。最低でも55点あれば2年制の短大への入学が可能だと思います。その為、世界各国からアメリカに留学する生徒には短期大学へ留学する生徒も数多くいます。その理由には、4年制に比べ費用が安い、良いGPA (成績)が出易い、などですが… 殆どの場合、2年制から4年制へ編入をしようと考えて短大へ行かれる生徒で、尚かつ費用を抑えたいと思われる方が多いと思います。2年制大学で良い成績を残せば、トップランクの大学への編入も十分可能です。


ここからは奨学金です。以前にもスポーツ奨学金について書きましたが、今回はアカデミックスカラーシップと呼ばれる、言わば成績によって支給される奨学金です。この条件として基準となるのが、GPA (4.0満点)3.0~3.5あれば、この奨学金を貰える事も可能です。これは大学によって基準も違いますし、中には3.0以上で授業料がResident (州の居住者)と同じになる事もあります。*大学によっては履修単位数、在籍年数の制限もあります。その他にも、大学の中にあるDepartment (学科) によって奨学金が支給される事や、1年以上在校した留学生対象の奨学金も支給されていたりします。ここで紹介した奨学金は、学生ローンとは異なり返済不要です。

では、ここでA君の話に戻しましょう。A君はX大学に願書を送りました。ここでX大学の年間授業料 (Non-Resident) $8,000とします。A君が1年目に30単位取得し、GPA3.4とします。この場合、A君の2年目の授業料はResident (*この大学ではNon-Residentの半額) となり、年間授業料は$4,000 (36万円弱 91/$) となります。年間の授業料が約36万円という事も有り得るなら、日本の首都圏にある私立大学へ進学する場合より安く留学することも可能だという事です。 

ここで紹介させて頂いたのは1つの例としてですが、大学によって条件も異なる為、事前に大学ホームページ等で情報を確認される事をお勧めします。スポーツマネージメント留学をお考えの方は、NASSM (North American Society for Sport Management) のホームページを参考に検討されると良いと思います。

今年の8月で、僕がアメリカに来て6年が経ちます。今考えてみると、今回のブログで紹介している事はアメリカに来るまで知りませんでした。留学したいという人の相談を受ける事もしばしばありますが、僕が言えるのは『僕が出来たのだから、誰にだって出来る。』ということです。アメリカの大学は日本の大学に比べ門戸を広く構えていますし、努力次第で留学費用も削減可能です。今回、こうして留学費用について書かせてもらいましたが、質問・意見・感想・内容のリクエスト等ございましたら、是非ともお答えしたいと思っています。今後も宜しくお願い致します。

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