2011年7月19日火曜日

“歴史的”な決勝戦

626日よりドイツで開催されていた女子ワールドカップで、なでしこJAPANが優勝してから早2日が立ちましたが、まだまだ日本国内は興奮冷めやらぬ、といった感じで盛り上がっているでしょうか?こちらアメリカでも、グループステージ中はそれほど話題にのぼることはなかったのですが、準々決勝の対ブラジル戦でアメリカ代表チームが劇的な勝利を上げて以降は、国全体を上げて代表チームを応援しようという雰囲気が伝わって来るほど盛り上がりを見せていました。普段あまりサッカーに関心を寄せない私のアメリカ人の友人達でさえ、先週一週間は女子サッカー代表チームの話題で持ちきりでした。


いかに女子ワールドカップが、カジュアルなファンを巻き込んで盛り上がっていたのかということを裏付ける数字が、歴史的な決勝から一夜明けた昨日発表されたことはご存知でしたでしょうか?


日本代表対アメリカ代表の決勝が行われている最中に、女子ワールドカップ関連のハッシュタグ付き(#WWC)でTweetされた、“1秒間のつぶやき数TPSTweets Per Second)が、過去最高の7,196TPSを記録したのです。これは昨年の南アフリカワールドカップ決勝のスペイン対オランダ戦(3,051TPS)や今年のスーパーボウル(4,046TPS)といった歴代のスポーツイベントは勿論のこと、オサマ・ビン・ラディン死亡(5,106TPS)といった過去のどの国際的なニュースよりも多くのつぶやきが1秒間に発信されたことを示しています(ちなみにこれまでの過去最高は、日本時間の今年の元旦に記録された6,939TPSのようです。いかにTwitterが日本中に浸透して来ているのかが分かる数字ですね)。


その他にもアメリカ代表の人気選手であるHope Solo選手(ゴールキーパー)のTwitter Accountのフォロワーが、大会前の10,000 以下から20倍以上増えて200,000を超えた、など、今大会はソーシャルメディアをプラットフォームとしたバーチャルな世界でも非常に盛り上がりを見せました。


*日本との決勝戦で1ゴール1アシストを記録したアメリカ代表Alex Morgan選手のTwitter Accountのフォロワー数も大会期間中に160,000を超えました!


実際、私も決勝中は、オンライン版ESPNの「Chat Room」上に表示される、世界中のファンからつぶやきを横目で見ながら、TV観戦していました。当初は周りのファンと一緒に、あーだこーだと言いながら盛り上がるために、パブリックビューイングを開催していたタイムズスクェアや、近所のスポーツバーに出掛けようと考えていたのですが、結局日本サッカー界にとって歴史的な試合自体に集中するために、ゆっくりと自宅でTV観戦することを選びました。しかしながら、試合中にESPNの「Chat Room」上で熱く交わされるつぶやきを見ている内に、実際には隣に誰もいないにもかかわらず、まるで世界中のファンと同じ空間内で試合を観戦しているような感覚に陥っていることに気付きました。言うなれば「バーチャルなSports Bar」といった感じでしょうか。今後は、このようなバーチャルな世界を活用したスポーツ観戦が、ますます一般的になって行くのかも知れませんね!


なでしこJAPANの劇的な初優勝で幕を閉じた今回の女子ワールドカップで、女子サッカーの面白さに気付かれた方も大勢いらっしゃると思います(私もその一人です)。多くの日本代表選手がプレーする「なでしこLeague」は早速今週末から再開されるようですし、9月には中国でロンドン五輪最終予選(女子サッカーのアジア枠はたったの2枠!)も行われる予定です。是非とも今回のなでしこJAPANの活躍によって、多くのファンの方々が実際にスタジアムへと足を運ぶきっかけとなり、女子選手の待遇向上に繋がることを願いたいですね。私も近い内に、なでしこJAPANの鮫島彩選手が所属するアメリカ女子サッカーリーグWPSWomen’s Professional Soccer)のBoston Breakersの試合を観戦して来たいと考えています(決して、ミーハーなんかじゃありません)!


ニューヨークスタッフ 三宮 伸也

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