2011年1月30日日曜日

BusinessWeek: Power 100 2011

Athletes Dream Management, Inc.のインターンの石川です。



3日ほど前にBusinessWeekにて「Power 100 2010」という2011年最も影響力のあるアスリートのトップ100が発表されました。本日はこのニュースについて取り上げたいと思います。


このランキングはCSE(http://www.groupcse.com/)の協力によって作成されたものです。ランキングはアスリートの競技での活躍を50%、競技外での活躍を50%反映して、総合的な側面から判断して順位が決められています。


以下のチャートは判断基準の内訳になります。

*BusinessWeekより引用
次にありますチャートは2011年の影響力のあるアスリート100人になります。
1位~25位

26位~50位

51位~75位

76位~100位
*BusinessWeekのランキングを基にチャートを作成。
また、以下のチャートは年代別ランク入り選手数とスポーツ別ランク入り選手数になります。



年代別ランク入り選手数

スポーツ別ランク入り選手数

このランキングをまとめてみると、



• 100人のうち5人が女性アスリート

• 平均年齢は30.18歳

• New York Yankeesから最多の5人がリスト入り

• Power 100の2010年の平均年収は$15.9 million

• Top 10の平均年収は$26.7 million


大きな動きとしては、タイガー・ウッズがスキャンダルの影響から順位を昨年の1位から3位に落としていること、昨年のバンクーバーオリンピックで活躍したショーン・ホワイトやリンゼイ・ボンなどが大きく順位を上げていることでしょうか。また、MLB選手が26人ランクインしているものの、アルバート・プホルスの9位が最高で、30位以内には3人しかランクインしていないということで、競技と商業的な影響力を兼ね備えたメジャーリーガーが不足していると言えるでしょう。


このランキングの興味深いところは、順位と年収が必ずしも比例しているとは言えないことです。例えば、エイリアン・フォスターは今シーズンのNFLのリーディングラッシャーを獲得するという活躍が認められて22位にランキング入りを果たしています。逆にMLB最高年棒のアレックス・ロドリゲスは81位に甘んじています。ちなみに日本で最も影響力の強いアスリートであるイチローはランキング入りしておりません。


常に競技において力を発揮することはもちろんのこと、スポンサーやファンからの支持を得る事ができるような人間性という部分もこのランキングでは非常に重要でしょう。今年ランキングが下がってしまったタイガー・ウッズやレブロン・ジェームズが、来年のランキングでは持ち直すかどうか注目です。


石川 拓道


【参照】
BusinessWeek: Power 100 2010

2011年1月26日水曜日

BCS Tostitos Fiesta Bowl #3

Athletes Dream Management, Inc. ロサンゼルス・スタッフの内藤です。
いよいよフットボールシーズンも佳境を迎えております。大学フットボールが終了して早2週間、再来週にはNFL Super Bowlも開催されますね! その前に先週から続いているFiesta Bowlについての記述をさせて頂きます。

Kick Off前の緊張と静けさが二律背反的に交差する場内


前回もお伝えしましたが、Fiesta Bowlは今年で40周年を迎えました。しかし今年はFiesta Bowlにとって内省すべき点が浮き彫りになった年でもありました。昨年Fiesat Bowl の開催地であるUniversity of Phoenix Stadium を管轄するArizona Sports & Tourism Authorityに対して、Fiesta Bowl Organizationがスタジアム使用料(2007年より)を支払っていなかったことが問題となり、訴訟に発展しました。これに対して、昨年5月にFiesta Bowl側が40万ドル(約3300万円)を支払い、2011年大会前に両者間で和解が成立したとのことです。


さらには、2010年にFiesta Bowlの拠点があるアリゾナ州では州内移民法に大きな動きがありました。アリゾナ州内の他のスポーツイベントでも同様の事が言えるのですが、アリゾナ州移民法案に対する潜在的な反発から考えられる選手やチーム、その他関連労働者のボイコットなどに対して、大会運営側は頭を悩ませられた一年でもありました。実際アリゾナ司法局は、労働者が政治献金を不正に受諾しているという訴えに対し、調査本部を設立しました。昨年10月にはFiesta Bowl Organizationもその問題を調査するために、独立した特別調査委員会を迎え入れる事を決定致しました。


このようにスポーツを運営する上で1次的、2次的要因(大会を運営する側、その場所を提供する側)だけでなく、3次的要因(この場合だとアリゾナ州移民法)が深くそして複雑に絡み合ってきます。勿論当事者同士でも解決する事が非常に困難なケースも発生します。しかし、それを少しでもこのような状況を改善する為には、我々を含めて様々な観点からスポーツに関連しそうな情報を得なければなりません。 今回私も初めて大学スポーツの祭典ボウルゲームを観戦させて頂きましたが、スポーツ産業に携わるものとして、様々な方向から物事を考える必要性を改めて実感させられた機会となりました。今後も多くの観点から米国スポーツ産業事情をご紹介できたらと思います。宜しくお願い致します。

2011年1月25日火曜日

NFLのカンファレンスチャンピオンシップのCMから

こんにちは。Athletes Dream Management, Inc.インターンの石川です。


日曜日に行われた、NFLのNFCとAFCのカンファレンスチャンピオンシップゲームのテレビ中継で気になったCMがあったので紹介したいと思います。


いかがでしょうか?

視聴者の興味をとても引くCMだと思います。この中継を観ている人のほぼ大半はアメリカンフットボールのファンなのですから、CMで出てくる2月6日の意味を何なのかを知っているわけです。ちなみに2月6日は今年のスーパーボウルの開催日です。

毎年、スーパーボウルでは試合やハーフタイムショーだけでは無く、スーパーボウルの中継中に放映されるテレビCMも話題になります。30秒のCM枠の値段は今年は250万ドル~280万ドル(約2億円~2億3000万円)と言われています。昨年の300万ドル(約2億4700万円)からは価格が減少していますが、それでも破格の値段であることは間違いありません。2009年のスーパーボウルにおいては試合中のテレビCMだけで2億1300万ドル(約175億円)の収入を上げています(こちらには試合前、試合後のCM収入は含まれていません)。

企業にとっては30秒のCMに250~300万ドルを注ぎ込んでも惜しくない理由があります。それは視聴者数です。スーパーボウルでは毎年、約1億人ものアメリカ国民がテレビの前で熱狂するわけです。昨年は歴代視聴者数1位となる約1億600万人がスーパーボウルを視聴しました。

これだけの視聴者を獲得できるテレビプログラムは他を見渡しても見つかりません。一般的な週における、一番多い視聴者数を集めるテレビプログラムでも2000~3000万人の視聴者です。

話は逸れてしまいましたが、このスーパーボウルでのCM枠を手に入れた企業は毎年手の込んだCMを製作します。スーパーボウルの中継中に放映されるCMは大抵スーパーボウルの時にお披露目となります。上で紹介したBudweiserも毎年ストーリー性のあるCMを製作し、視聴者から高い評価を受けています。

昨年のスーパーボウルで放映されたBudweiserのテレビCM。


こちらは私のお気に入りの2008年のスーパーボウルで放映されたBudweiserのテレビCM。


Budweiserが毎年クオリティの高いCMをスーパーボウルのために製作するということを知っている人たちにとっては、最初に紹介した2本のCMというのはスーパーボウルでのBudweiserのCMを「今年はどんなCMが放映されるのだろう?」と期待させるものとなるわけです。

そんなことも頭に入れて2週間後に行われるスーパーボウルの中継をご覧になられると、より楽しめるのではないでしょうか。

石川 拓道

【参照】
USA Today: Super Bowl ad prices fall; still cost millions

2011年1月23日日曜日

MLB2010年シーズンのプロモーションデータ

皆様こんにちは。Athletes Dream Management, Inc.インターンの石川です。


少し古い記事になってしまいますが、SportsBusiness Journal(SBJ)でMLBのプロモーションについて書かれた記事がありましたので考察してみたいと思います。

プロモーションというものは、それを行うことで観客動員を上げたり、観客の満足度を高める効果があります。例えば、バブルヘッドは定番の人気ギブアウェイで、バブルヘッドギブアウェイを行うと、観客数は軒並み増加します。

イチロー選手が所属していることで日本の皆さんにも馴染みのあるシアトル・マリナーズの2010年シーズンを例にとって見てみましょう。シアトル・マリナーズの2010年シーズンの平均観客動員数は25,746人(セーフコフィールドの最大収容人数の53.9%)でMLB全30チームの中で19番目の数字となっています。昨シーズン、マリナーズは計5回のバブルヘッドギブアウェイを行いました。以下はその結果になります。

尚、6月18日のJunior & Ichiro “Cooperstown Bound” Bobblehead Nightはマリナーズの昨シーズンの中でも4月12日の開幕戦の対オークランド・アスレチックス戦(45,876人)、7月24日の対ボストン・レッドソックス戦(43,694人)に次ぐ三番目に多い観客数となっています。

この5試合の観客数の平均増加率は50%で、バブルヘッドギブアウェイはチームの観客動員を上げる上で大きな威力を発揮すると言えます。補足ですが、これら5試合はすべて観客を動員しやすい金曜日の夜に行われていることも考慮しておかなければならないでしょう。しかし、それらを考慮してもバブルヘッドギブアウェイは、チームの観客動員を上げることができ、尚且つファンの満足度を高めることができるという、優れたプロモーションであると言えます。

以下のランキングはSBJに掲載されていたギブアウェイとプロモーションのトータルの日数を表したものになります。

• ギブアウェイ


• プロモーション



これらの2つのランキングからMLBのプロモーションのトレンドが掴めるかと思います。

また記事の中ではカンザスシティ・ロイヤルズが昨年からアメリカの子供達の間で大流行しているシリーバンド(Silly Bandz)のギブアウェイを行ったところ、17,803人の観客動員がありました。ロイヤルズのVice President of Marketing and Business DevelopmentのMike Bucekは記事の中で、このシリーバンドのプロモーションは昨シーズンのチームの最も費用効果の高いギブアウェイであったと言っています。16,000個の発注で2,000ドルのみの合計支出であったそうです。決して、17,803人という観客数は多い数字であるとは言えませんが、コストを考えるとチームにとっても行いやすいプロモーションであると言えるでしょう。コストが低いという観点から、マイナーリーグのチームにとってもシリーバンドのギブアウェイは採用しやすいと言えます。2011年シーズンはメジャーリーグ、マイナーリーグを問わずシリーバンドのギブアウェイを行うチームが増えるのではないでしょうか。

石川 拓道

【参照】

SportsBusiness Journal: “Caps, Bobbleheads Top List Of MLB Team Giveaways/Promotions

2010 Seattle Mariners Information Guide

ESPN.com: MLB Attendance Report -2010

2011年1月18日火曜日

BCS Tostitos Fiesta Bowl #2


Athletes Dream Management, Inc.ロサンゼルス・スタッフの内藤です。



年が明けて早くも2週間以上が経ちました。ブログの更新が滞っており、大変申し訳ございません。前回のブログエントリー内で映像にてご紹介したBCS Tostitos Fiesta Bowlについて、今回は少し掘り下げてみたいと思います。


Rose BowlOrange BowlSugar Bowlに並び、Bowl Championship SeriesBCS)のひとつに数えられるFiesta Bowlは、今年でなんと40回目の記念大会を迎えました。また、今年はFiesta BowlにとってBCS National Championship Gameの開催年でもありました。もちろん、プロ以上に人気のある米国カレッジフットボールの祭典を開催するという事で、今年Fiesta Bowl Organizationが生み出す経済効果は$400M以上とも言われております。

元々Fiesta Bowl1951年から1969年シーズンまで、Bowl Gameの出場を制限されていたアリゾナ州立大学(ASU)のポストシーズンの出場大会として開催されたのが起源でした。それから19714月、アリゾナスポーツ財団は市民団体及び全米大学体育協会(NCAA)から承認を得て、晴れてFiesta Bowlの活動を開始致しました。当時のFiesta Bowl運営メンバーの1人であったWin Holden氏は、以下のように語っています。「最初からFiesta Bowlが他とは差別化されていたことは、極めて飛び抜けたファンに対する顧客サービスである。我々の顧客が大学フットボール選手やそのコーチ、運営者や来場客、チアリーダーやパレードの参加者であったとしても、誰であろうが関係無い。我々は彼らお客様に、“なんてこった!こんな素晴らしいものは他には無い!”と言わせることだ。」



また、ASUの体育局総括責任者であるLisa Love氏はFiesta Bowlを次のように位置付けているようです。「Fiesta Bowlはアリゾナの地に重要な役割を担って誕生した。Fiesta BowlNational Championship Gameを運営する事で、莫大な利益や恩恵を授かっている。しかし、それらは決してアリゾナ州にとって大きすぎるものでは無い。」

今回でFiesta Bowl OrganizationBCS National Championship Gameを運営して7回目を数えます。Bowl Gameを運営する事で、地域が活性化すること確かです。しかしながら、一方で改善しなければならない問題点も浮かび上がってまいります。次回は2011Fiesta Bowlで浮き彫りになった「改善しなければならない点」をお伝えできたらと考えております。お楽しみに!



2011年1月9日日曜日

マラソン人気をビジネスに~アシックスの取り組み~

新年明けましておめでとうございます。サザンニューハンプシャー大学の明石貴祐です。今年もADMブログを通してさまざまな情報を発信してきたいと思っているので宜しくお願い致します。

日本のマラソン人気は2007年の東京マラソンからブームに火が付いたと言われ、毎年その人気やマラソン人口は上昇しています。現在の娯楽にお金をかけられない世の中では、シューズ一つで参加でき自分のペースで楽しめ、気軽にいつでもどこでもできるといったところがニーズにマッチしているのかもしれません。

では日本のマラソン人口はどのくらいいるのでしょうか。ランニングマガジン「クリール」によると年間で1回以上マラソン(ジョギング)を楽しむ人は2600万人。(5人に一人の割合)そしマラソンを月一回以上楽しむ人は335万人。(100人に2人)年間で一回以上フルマラソンを走ったことがある人は10万人。(1000人に一人弱)

年齢の高い部分を調べると

2007年青梅マラソン参加人数 15656人

70歳以上のランナー 300人弱

60歳~70歳      900人強

50歳~60歳     1200人強

50歳以上で15.3%も占めています。市民マラソンにもいい意味での高齢化が進んでいるようです。

そして、東京マラソン(2010年2月21日開催)では
フルマラソンは3万2000人の定員に対し27万2134人(競争率8.5倍)
10Kmマラソンは定員3000人に対し3万9307人(競争率13.1倍)の応募があったそうです。
つまり合計で31万1441人の応募があり、日本の人口が1億2776万人ですので500人に一人は応募している計算になります。やはり日本のマラソン人気は高いと言えるでしょう。

そのブームにビジネスチャンスを見い出し、各スポーツメーカーも現在ランニング事業に力を入れて取り組んでいます。スポーツメーカーのアシックスは2007年2月にランニング用品専門のアシックスストアを銀座と原宿にオープンさせました。先日その銀座のアシックスストアに足を運んだのですが、面白いものを発見したので紹介させていただきます。それは「アシックス・ランニングラボ」という様々な測定を通してお客様(ランナー)の特徴を客観的に捉えるための有料サービスで、ランナーの足を科学的に4つの側面から分析し適切なアドバイスを提供することを目的としたものです。



サービスの流れは以下の通りです。

① 測定ガイダンス(15分)

② ランニング能力測定(1時間30分)

③ 測定結果説明(30分)


                          【測定中】

ランニング能力測定では以下の目的のため、4つの側面(体格的側面、筋力的側面、動作的側面、持久的側面)の分析ため様々な測定をします。

・ 最適なシューズサイズを選ぶ

・ ランニング時に負担のかかる場所やケア方法を知り、怪我のリスクを減らしパフォーマンスの向上につなげる

・ 体を構成する筋肉、脂肪、骨などの成分の重量を測定し、そこから体脂肪率を調べる。

・ ランニング時の着地衝撃を支える脚力、ひざの曲げ伸ばしの筋力に注目し、10段階で評価され、自分の脚力を知り、より効果的な練習につなげる

・ カメラを4つ配置し、着地時のかかとやひざの傾斜や向きを調べることでランニング障害の可能性を計ったり、腰から上の体の使い方を見ることでパフォーマンス向上に繋げる

・ 呼吸代謝を計る機能をつけ、どの段階で有酸素運動が無酸素運動に変わるのかを調べフル  マラソンの完走時間を知る

測定後は自分の走行姿が見れるDVDと結果シートがついてきます。昔のようにただ商品の説明をして売るだけではなく、お客様一人一人の特徴や改善点を調べそれを情報という商品として販売する。またそれによって最適な商品の選択も可能にする。技術の進歩によってモノをつくるメーカーの仕事の幅も広がっているのだと感じました。



しかし一方で値段はDVD込みで21,000円だそうです。非常に素晴らしいサービスだと思いますが、果たして需要はあるのかという印象を受けました。そもそもマラソン自体低価格で参加できることが売りなのにこのような高額なサービスはニーズに合っているのかという疑問が浮かびます。毎年頻繁にマラソンに参加しているような玄人ランナーにとっては自分の走りを追及するという目的で需要はあるかもしれませんが、たとえば家族で健康のためにゆっくり走ることを目的としているランナーにはどうでしょうか。そして最初のデータでも示したとおり市民マラソンの高齢化も進み、マラソン人口の多くはこの玄人ランナーではない人たちだと思います。


明石貴祐

インターンの石川より自己紹介と御挨拶

初めまして、インターンの石川拓道と申します。この1月より弊社でインターンをさせていただくことになりました。挨拶に代えまして私の自己紹介をさせていただきます。


立命館大学産業社会学部を卒業後の2006年にアメリカに渡ってきまして、最初の1年はオハイオにあるMount Union Collegeという大学の学士課程のプログラムにてスポーツマネジメントを学んでおりました。アメリカ留学当初は全く英語ができなかったため、大学院への進学というのは全く考えておりませんでした。しかし、スポーツマネジメントの教授であるDr. James Thomaから「大学を卒業しているのなら、大学院へ進学すべきだよ。1年あれば英語も上達するでしょう。大学院に入れるように今から準備してがんばろう。その代わりハードに勉強しなければならないよ。」という言葉を頂き、その時から大学院進学を目指して、スポーツマネジメントの授業も取りながら英語力の向上に努めました。今でもThoma教授とは連絡を取り合っていますし、彼の言葉が無ければ現在までのステップを歩んでくることは無かったでしょう。Thoma教授には本当に心から感謝しています。

そして、2007年の6月にSouthern New Hampshire Universityの大学院に条件付きで入学を致しました。しかし、私が条件付き入学を勘違いしておりまして、大学院の授業を受けながら英語クラスも受けると思っていたのが、TOEFLのスコアを完全にクリアしないと大学院の授業を受けることができないというものでした。そこでまた、大学付属のESLクラスでTOEFLを合格するまで過ごすことになりました。TOEFLの試験を落ちるたびに、いつ合格するのか分からないという、ゴールが見えない苦しみを味わいました。一方で、このESLで勉強し始めてから、実際のスポーツの現場をより近くから見てみようということで、ボストンマラソンやLPGA Corning Classic、ATP/WTA Pilot Pen Tennis、AVP(ビーチバレーボール)などのスポーツイベントでのボランティア活動も始めました。

これらの経験を経て、ようやく2008年の9月より大学院での授業が始まり、この後の1年はそれまで積み重ねたアメリカでのスポーツの知識と経験を今度は勉強に生かすというアプローチで授業に臨みました。最初は不安があったものの最初の学期を終えて、なんとかやっていけるという目処も立ちました。おそらく日本の大学卒業後すぐに大学院で勉強することができていたら、授業を理解していくことがかなり困難であったと思います。スポーツでも勉強でもそうですが、基礎がしっかりして初めて応用ができるのですね。

2010年の1月から5月まではSouthern New Hampshire UniversityのAthleticsにてインターンを行い、2010年の4月から9月まで2AのNew Hampshire Fisher Catsにてインターンを経験しました。教科書では学べないことをこれらのインターンを通して学ぶことができました。例えば、1枚のチケットを売るのにどれだけの労力が必要なのかということです。

私が常に頭に置いていることは、物事を順序立てて行っていくということです。多少は私の思い描いていた留学期間は長くなってしまいましたが、ざっと私のこの4年半をまとめてみますと、

1年目:アメリカのスポーツの仕組みをテレビや雑誌、インターネット、そして実際に観客として試合に訪れながら体に染み込ませる。

2年目:観客とは一歩違った目線からスポーツの現場を体験する(スポーツイベントのボランティア)。

3年目:2年間培った知識、ボランティア経験を生かして大学院の授業に集中。

4年目:インターンシップを通じて、より実践的なスポーツビジネススキルを学ぶ。

そして、アメリカ生活5年目を迎えた今、ADMにてインターンシップが始まりました。私が確実に言えることはこの4年の積み重ねが無ければ、インターンシップを獲得することは無かったでしょう。この4年間で私は成長できたと感じていますが、まだまだ未熟者な私です。これからも自分磨きを忘れずに、このブログからアメリカのスポーツビジネスについて皆様に発信していくことができればと思っております。

石川 拓道

2011年1月4日火曜日

米国大学スポーツの祭典、BSC Tostitos Fiesta Bowl!! #1


新年明けましておめでとうございます。

Athletes Dream Management, ロサンゼルス・スタッフの内藤です。
昨年から始まりました弊社ブログも、皆様のご愛読のおかげで早一年が経とうとしております。これからも米国スポーツ産業をお伝えすべく、弊社スタッフならびに学生ブロガーが日々こちらのブログから情報を発信させて頂きたいと思います。2011年も宜しくお願い致します。

さて、2011年元旦からスポーツの現場に飛び出してまいりました。視察した場所はなんと、カレッジフットボールの祭典、BCS Tostitos Fiesta Bowl(以下Fiesta Bowl! このFiesta Bowl2回に亘って皆様にご紹介させて頂こうと思います。

Fiesta Bowl5つのBowlゲームから成り立つBowl Championship SeriesNational Championship Game, Orange Bowl, Sugar Bowl, Roses Bowl, Fiesta Bowl)のひとつに数えられ、1971年からアリゾナ州はフェニックスで開催されております。今大会は開催40回目と記念大会で、Big 12 にてカンファレンスチャンピヨンに輝いたオクラホマ大学と、Big Eastカンファレンスに所属するコネチカット大学にて争われました。今回のブログでは、そのFiesta BowlYouTube(撮影はUstreamを使用)の映像にてご覧頂こうと思います。


Fiesta Bowlキックオフ1時間前!
 


試合開始前に行う各校マーチンバンド


いよいよキックオフ! オーーー、ユッ!!!


白熱! コネチカット大学サイド!


以上、今回は映像にて、現場の熱狂をお伝え致しました。次回は文章にてFiesta Bowlの詳細ををご紹介させて頂きたいと思います。第2弾もお楽しみに!!