2010年9月30日木曜日

誇りとプライド

誇り。
心に1本、軸の通った人間に必ず備わっているもの。
それこそが誇り。

負けられない、これだけは譲れない、背負っているもの、守るべきもの。
人は自分の誇りを汚された時、苛立ち反抗する。人は自分の誇りを見下された時、奮起し本当の力を発揮する。


そう。自分への誇りというものが、顕著に表れたそんなNFLでの話。


6月下旬、スーツ姿の僕は緊張な面持ちのままデトロイトの土地に足を踏み入れた。ライオンズの練習施設の充実度に半ば心酔しながらも、全米から集まったインターン5人との顔合わせ。

言われてもいないのに、6人全員スーツ姿。
それが当たり前にできる連中だと一目でわかった。
服装、髭、話し方、握手。どれをとっても皆ここにいることに納得できる奴ら。

大学の名前を見ても、U of Michigan, K State, Purdue, U of Georgia, Iowa State。
そうそうたるメンツにHenderson Stateの日本人。
言いたくはないが、“なぜ俺が?”そう思わざるを得ない始まり方だった。



数日も経たずに皆打ち解け、
いいチームワークが出来上がり順風満帆な船出に見えた、一つを除いて。

1週目。
6人が6人とも相手を認めることを心の中で拒んでいた。
相手が自分よりできる、頭がキレる、才能。

単に負けたくなかった。その一言に尽きる。

仕事が始まると自分からすることを見つける。阿吽の呼吸ではないが、頼まずとも気づいてヘルプに来てくれる。収納庫に入っているもの全ての位置を把握する。
言いたくはないが、Henderson Stateの連中とは、レベルが違っていた。



僕たちが背負っているもの、大学の看板。
大げさに聞こえるかもしれないが、実際僕の場合、日本という国。

僕がすることなすこと、全てHenderson State Universityの評判に直結する。むしろ、日本人への固定観念のモデルにさえなりえる。

自分の大学で習ったこと、していること、発見したこと。それに誇りを持つが故、他の大学の奴らには負けられない。切磋琢磨とはこのことを言うのだと身を持って体感した2ヶ月。

もちろん、6人が6人とも同じ回数失敗を犯した。事実、僕もとんでもないミスをしたのは確かである。

ミスをした人間は躍起になって自分の失態を挽回しようとする。
その姿を見て笑う者は誰一人としていなかった。逆に、すかさず助太刀に入り、ミスを分け合う。

自分を誇り相手を蔑む、そんな陳腐な人間はおらず、皆、人として心に余裕をもった連中ばかり。

勝ち負けの基準が全く違うところに設定されていた、そんな感覚。


ある日の練習で誰のせいでもなく、ただのボスの勘違いで6人並列し怒鳴られたことがあった。見当もつかないことで怒鳴られる中、一人が一歩前へ出て、

“That’s my fault sir. I am so sorry. I never let that happen again sir.”
(すみません、私のミスです。2度同じ失敗はないことを誓います。)

と。

鳥肌が立つほど感動したのを鮮明に覚えている。

言うまでもないが、彼のミスでも何でもない。誰でも出来ることではない。


怒られてもいい、全部ミスを被ってもいい、
例えボスから失望されたとしても、俺はそれをバネに上へ行く。

ビールを飲みながら笑って言った彼の目には、自分の行動への誇りが見えた。

6人の仲間、いつもと違った仲間の絆に出会えた。
そんな気がした2ヶ月だった。

学べば学ぶほど、自分の小ささに気付く。
出会えば出会うほど、人生の未知数に驚かされる。

先は長い、生き急ぐ必要はない。

ゆっくりじっくり、自分の軸を固めるとしよう。



川田圭介
Henderson State University

2010年9月27日月曜日

スポーツとリサーチ ~後編~

学生ライターの矢沢大悟です。


今回は前回の投稿に引き続き、去年の秋学期に履修した「Analysis and Evaluation in Parks, Recreation, and Tourism」のクラスで行われたリサーチプロジェクトを紹介したいと思います。

前回はアンケート用紙を作ったところまで紹介しましたが、作ったアンケート用紙を実際に配りにカロライナ・レイルホークス(Carolina RailHawks、以下レイルホークス)の本拠地・WakeMed Soccer Parkを訪れました。生徒は3グループに分かれ、各グループが1試合ずつの計3試合にわたってアンケート用紙を配っては集めるという作業を繰り返しました。

実際アンケート用紙を配る段階で気を付けたことは、できるだけバラエティに富んだサンプルが集められるようにすることです。家族で来られる方から会社の同僚と来られる方、また一人で来られる方など様々なタイプの観客の方に、アンケートに協力してもらうようにしました。それぞれのグループが何を求めてレイルホークスの試合に観戦に訪れるのか、のちにじっくり考察できるように気を配ってサンプル集めに励みました。




 
3試合にわたってアンケート用紙を配り続けた結果、234ものサンプルを集めることができました。次はアンケート結果を数値化する作業です。各質問の回答にそれぞれ番号をつけ、エクセルに観客の回答を数字で入力します。例えば、チケットの購入方法を聞いた質問では、「インターネットで」という回答に「1」、「電話で」という回答に「2」、「チケットオフィスで」という回答に「3」とそれぞれ数字をつけ、「インターネットで」と回答した人のチケット購入方法の欄には「1」を入力します。これによってエクセルで観客の回答を簡潔にまとめることができ、その後のデータ活用に活きるようになります。


<数値化したアンケート回答>


そして数値化したアンケート結果をクラスで一つにまとめます。ここから生徒は6つのグループに分かれ、「Attendance Information」、「Team Perceptions」、「Background Information」の3セクションに2グループずつ分かれてデータの分析を行います。

同じセクションに属している2つのグループにはそれぞれ違った役割が与えられます。Aグループは割り当てられたセクションの情報のみを使って分析します。例えば「Background Information」であれば、そのセクションに含まれている性別や年齢、学歴などの情報を分かりやすくグラフや表にまとめて観客構成を示したりします。それに対してBグループは他のセクションの情報と組み合わせることができます。例えば性別(Background Informationのセクション)と過去の観戦歴(Attendance Informationのセクション)の関連性を調べてみるなどです。私は「Background Information」のグループAに割り当てられ、観客構成の分析を行いました。

各グループはそれぞれ分析を行い、データをグラフや表に分かりやすくまとめ、それをもとにパワーポイントを作ってプレゼンテーションに備えました。プレゼンテーションはレイルホークスのチケットオフィスに勤務するノースカロライナ州立大学OBの方とその上司の方にクラスに来て頂き、プレゼンテーションを行ったあとにディスカッションを行うという形式で行いました。私たちのグループは性別構成や年齢構成、観客の社会経済的地位などといったデータをグラフにまとめて、そのデータをもとにマーケティングに関する提案を行いました。またレイルホークスのスタッフの方には次回リサーチする機会があれば人種構成(特に観客の中のヒスパニック系の割合)をもっと詳しく調べられるようにといった課題も頂きました。



<グループで作ったプレゼンテーション>


このリサーチプロジェクトを通して実際のプロスポーツチームがどのようなデータを求め、そしてどのようにして必要なデータを集めて活用しているのかを知ることが出来ました。またリサーチの全てのプロセスを行うことにより、リサーチ全体に対する理解が一層深まったと実感しています。実際にスタッフの方の前でプレゼンテーション出来たのもいい経験でした。リサーチやデータの重要性は今やスポーツ界で欠かすことの出来ないものになっています。リサーチの重要性を再認識できたプロジェクトでした。

2010年9月25日土曜日

怒涛のベースボールスタジアム巡回の旅!

どうも、こんにちは、ADMニューヨーク・スタッフの三宮 伸也です!

9月4~7日の4日間を使い、ロサンゼルス・スタッフ内藤と共に、ニューヨーク、ニュージャージー、コネチカット、ペンシルバニアの各州に本拠地を置くベースボール球団を訪問・視察する旅に出掛けて来ました。4日間で訪問・視察した球団、計16(リストは、下の表をご参照下さい)!車での走行距離、延べ874マイル(1406キロ)!!道中、車内で内藤と語り尽くした夢の数、無限大!!!


(表)突然車道に飛び出してきた野生の鹿を間一髪でよけながら、4日間で訪問・視察した球団リスト



そんな(精根尽き果てながらも)充実した「怒涛のベースボールスタジアム巡回の旅!」の様子は、こちらのADM Facebook(勿論、解説付き!)をご覧になって頂けますと、皆様にもより深く伝わると思います。メジャーリーグから、マイナーリーグ、果ては独立リーグ球団まで(そして、番外編としまして、米国のスポーツイベントとして決して欠かすことの出来ない「ホットドッグ早食い競争」の会場までも!)、米国北東部の各都市に点在する数多くのベースボール球団&スタジアムを、まるで自分が巡っているかのような錯覚を起こすこと間違いなしでしょう(!?)是非ともお楽しみ下さい!


【初日(9月4日):NY州Queens(地点A)→NJ州Newark(地点B)→NJ州Little Falls(地点C)→NJ州Augusta(地点D)→PA州Allentown(地点E)→NY州Queens(地点F) 走行距離244マイル(393キロ)】


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【2日目(9月5日):NY州Queens(地点A)→CT州Bridgeport(地点B)→NY州Port Jefforson(地点C)→NY州Central Islip(地点D)→NY州Brooklyn(地点E)→NY州Queens(地点F) 走行距離163マイル(262キロ)】

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【3日目(9月6日):NY州Queens(地点A)→PA州Reading(地点B)→PA州Lancaster(地点C)→PA州York(地点D)→PA州Harrisburg(地点E)→PA州Philadelphia(地点F) 走行距離325マイル(523キロ)】

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【最終日(9月7日):PA州Philadelphia(地点A)→NJ州Camden(地点B)→NJ州Trenton(地点C)→NJ州Bridgewater(地点D)→NY州Staten Island(地点E)→NY州Queens(地点F) 走行距離142マイル(228キロ)】

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以上、現在出張中のフィラデルフィアのホテルよりニューヨーク・スタッフ三宮がお伝えしました!今日は、これからPhiladelphia Philliesの本拠地Citizens Bank Parkを(ちょうど3週間振りに)再訪しまして、対New York Mets戦を観戦して来ます!!!

2010年9月24日金曜日

英語苦戦中

こんにちは。学生ライターの武田雅史です。


学校の授業の方も本格的に始まり、毎日、四苦八苦しております。

たくさんの宿題。
当たり前ですが、まだ英語を使いこなせない僕にとっては教科書を読むだけでも一苦労です。頭が痛くなります。

そして、スポーツマーケティングの授業では、NHLの下部組織にあたるAHLからスタッフアンケートを入手してきて、それをグループで調査し改善点や提案を考察しています。

日本の大学では講義の他にこのように実際にスタッフの声など、生の情報を扱って調査などをした事がなかったので、より一層、アメリカの学校は実践的だなと思います。

そして、授業の方も日本では教授が生徒に向かって一方的に話をするのに対し、アメリカでは生徒の方からの発言を求められます。日本の学校では教授からの授業をインプットするのに対し、アメリカでは予習でインプットをし、授業でアウトプットしているように思うので、より理解が深まるのではないかと思います。

しかし、
英語での授業、英語でのグループワーク、英語でのプレゼンテーション

どれもこれも、僕にとっては本当に難しいです。

英語の壁
なんとか克服しなければ、学校にサバイブできません。

あまりにも授業の理解度が少ない為、時々、本当に自分は英語のできない状態でアメリカの学校に来てよかったのかと多少考えて込んでしまう時もありますが、地道に努力していれば、英語力は伸びると信じて頑張るしかありません。

壁が大きかったり多い時こそ、そこには成長できるチャンスがあるのですから・・・



武田雅史
Springfield College

第2弾!エコツアーで de サンディエゴ!

Athletes Dream Management, Inc. ロサンゼルススタッフの内藤です。


前回からUsteam及びYouTubeを駆使し、現場からサンディエゴ・エコツーリズムの動画情報発信も今回が最終回となりました。
サンディエゴ視察最後の訪問場所はサンディエゴ市街地から20分ほど車で北上したところにあるラホーヤでのエコツアーの現状をお伝えします。では、こちらをお楽しみくださ



【ラホーヤにてエコツアーを提供しているショップを発見!】




【ラホーヤ・ショアでカヤッキングツアーを実施しておりました。参加したくなりますね!】




【おお!なにやらサーフィンのイベントを発見!しかし、どうやら普通のサーフィンの大会ではないようですよ!】


今回まで数回に亘りましてエコツーリズムの内容をお伝えさせて頂きました。最後のビデオでもお伝えしましたが、エコツーリズムはリクリエーションや観光業だけでなく、「福祉」活性化にも大きく貢献し、更なる発展の可能性、広がり、そして深みと言うもを見て取ることが出来ます。大会運営者からサーフィンイベントのコンセプトを伺った後、いつの間にかそこで販売されているT-shirtを購入しておりました。原価を除いた全ての売り上げが車椅子スポーツの活性化や環境整備に使用されるとのことでした。スポーツビジネスと言うとどうしても飽和状態のプロスポーツが注目されがちな昨今、エコツーリズムのような今後さらに発展していくリクリエーションスポーツにも着目しなくてはならないのではないでしょうか?
今後も弊社スタッフがアメリカ全土を駆け回り、現地でしか見ることの出来ないホットな情報を動画技術を駆使し、発信させて頂ければ幸いです。今後とも何卒宜しくお願い致します。

2010年9月21日火曜日

なでしこJAPAN澤選手応援ツアー②

サザンニューハンプシャー大学、学生ブログライターの明石貴祐です。


今回は前回のブログ「なでしこJAPAN澤選手応援ツアー①」の続きをお伝えしたいと思います。前回は「顧客ターゲットを明確にし、その顧客層にとって魅力のあるコンテンツを提供する」ということの内容をお伝えしましたが、今回は実際に行った営業活動についてお伝えしたいと思います。


営業活動

前回のブログで述べた要点をまとめ、記入したイベントフライヤーを作成し、顧客を集めるための営業活動を開始しました。目標集客人数は40人に設定しました。具体的な営業先としては、ボストン周辺の語学学校、大学、日本食レストラン、美容室、等さまざまな場所へフライヤーを配りに伺い、ひとり一人のポテンシャル・カスタマーにツアーのご説明をさせていただきました。またボストンで活動する各日本人コミュニティの代表様にもご連絡させていただき、各々のコミュニティメンバーにツアーの情報を回していただきました。さらにはMixiやボストンのネット掲示板でツアーの宣伝をするといったソーシャルネットワーキングサービスを使っての営業活動も行いました。





営業活動の甲斐もあり、結果的に計43名の方々にチケットを購入していただくことができました(試合当日の来場者数は41名でした)。参加者の皆様には試合後や後日「澤選手と実際に話すことができるとは思わなかった」「親切な対応でとても気持ちがよかった」などのお言葉をいただき、ホスピタリティの大切さを実感しました。また、今回のイベント企画を経験して、大学の授業だけでは学ぶことができないさまざまなことを経験することができました。実際のチケット支払方法(当日の現金受け取りかウェブサイトからクレジットカードで購入していただくか等)やリスクマネジメント(試合が中止になる場合や澤選手が怪我等で出場できない場合等)をどうするか、などです。ボストン・ブレーカーズスタッフやNESCメンバーとこまめに連絡を取り合いながらどのように対応し、どうしたら効率よく顧客を集めることができるかを考えました。

また試合のハーフタイムに参加者からアンケートを取りそれをまとめ、自分なりにボストン・ブレーカーズの将来的なマーケティングのためのアイディアを提案し、それらをポートフォリオとしてまとめチームスタッフに提出しました。スタッフからは後日お褒めの言葉をいただき、このイベント開催のために約2ヶ月もの期間を費やした甲斐があったと思えることができました。

今後もNESCのビジョンであるスポーツを通した地域貢献を実現できるよう活動していきたいと思います。


明石貴祐

サザンニューハンプシャー大学

M.S. in Sport Management


2010年9月19日日曜日

アメリカ学生生活

学生ブログを書かせて頂いています、日笠雄平です。


先週から大学アメフトのシーズンが開始、そして今週からはNFLのシーズンが始まりました。毎日たくさんのスポーツをテレビで見たりできるのがアメリカの良いところだと思っています。
最近ではXBOX360とESPNが手を組んで、XBOX360でESPNのスポーツをアメリカ国内のみですが無料で見る事もできます。
近い将来、日本にも毎日たくさんのスポーツを見れる環境ができればいいなと思っています。


さて、授業が始まり3週間が過ぎ、これから忙しくなってきます。
スポーツ法律の授業はとてもためになるのですが、日本の法律でさえあまり知らない私にとってはアメリカの法律は・・・
毎回授業ではケースを使いディスカッションなどを行ないます。
教科書を読んでいるといろいろなシチュエーションがあり、今後働いていく上で必要だとつくづく感じます。
来週の授業はビデオを見るらしいのですが、ボイスレコーダー持参で行こうと思います。
ビデオを見てのペーパーがあるそうなので。
必死に頑張っています。
他はビジネスのクラスなので少し気楽にやっています。


現在、大学のFacilities & Event Managementで働いています。
まだサッカーの仕事しかないですが、仕事内容は試合前のフィールドの準備やサウンドチェックなどをして両大学の要望になるべく応えられるように対応しています。
雨が降りそうなのでテントが欲しいという要望も両大学の監督たちと話し合います。コミュニケーションが大事ですね。私のボスも毎試合、常に両大学の監督とたくさん話しています。自分も近いうちにその輪に入ってみたいです。
試合後は他のインターンとボスで、アメフトをプレイして遊んでと、かなり自由な感じです。
来週からバレーボールとアメフトのホームゲームが始まるのでまた忙しくなりそうです。


私が通う大学は非常にスポーツが弱く、毎年頭を抱える事が多いです。
弱いだけではなく、リクルートなどでよく問題を起こしています。
しかし、今年はどのチームも出だしは順調で少し期待ができます。


週末バーに行くのを楽しみに毎日勉強と仕事をこれからも頑張ります。

2010年9月18日土曜日

エコツアー de サンディエゴ!

Athletes Dream Management, Inc. ロサンゼルス・スタッフの内藤です。


以前にもブログエントリーでご紹介させて頂いている「エコツーリズム」(是非8月26日付けのブログ「エコツーリズムとは?」もご参照ください!)、先週カリフォルニア州サンディエゴに出張した時に、エコツーリズム関連で様々な発見をさせて頂きました。今回はその内容をこちらのブログでご紹介させて頂きます。

しかし、普段通り写真と文章にて皆さんにご覧頂くのでは「現場の臨場感が伝えづらい!」と言うことで、今回はUstream(動画処理速度上、YouTubeにアップさせて頂いております。)で収録致しました動画を皆さんにご覧になって頂いて、サンディエゴの雰囲気や実際のエコツーツアーを少しでもご理解頂こうと考えております。

サンディエゴはカリフォルニア州の最南端に位置し、人口は120万人以上、州内で最大の都市であるロサンゼルスに次ぐ賑わいを見せております。またサンディエゴは海軍の街としても有名で、映画「トップガン」の舞台になり、現在でも戦艦空母「ミッドウェイ」が展示停泊されております。そんなサンディエゴですが、他にも世界最先端のハイテク産業や学術都市としても知られております。しかし、一歩街の外に飛び足すと地中海性気候の大自然に囲まれ、また違った趣を人々に提供しています。

それではこちらをご覧ください!(*解説の拙さはお気になさらないでくださいね!)




【発見!Mission Bay Aquatic Center】




【Mission Bay Aquatic Center周辺】





【総合複合施設Mission Bay Park!】


次回のブログエントリーではサンディエゴ市街地から20分ほど車で北上した街、ラホーヤの情報をお伝え致します!まだまだ続きますのでお楽しみに!

2010年9月17日金曜日

US Open 初体験!

どうも、こんにちは、ADMニューヨーク・スタッフの三宮 伸也です!
こちらニューヨークは、大分冷え込んで来まして、すっかり秋模様といった感じですが、皆さんはいかがお過ごしでしたでしょうか?


少し前の話になりますが、先日9月2日(木曜日)に念願であったテニスの4大大会「US Open」を観戦するために、「Billie Jean King USTA National Tennis Center」へと出掛けて来ました!自宅から会場のあるニューヨーク州Flushingまでは、車で約10分ほどの距離なのですが、これまではなかなか都合が付かず、毎年近所で開催されている世界最高峰のテニス大会を体験することなく、気が付けば早2年半も経っていました・・・今年こそは!と心に決め、なんとか(無理やり!)スケジュールに都合を付け、ニューヨークに住み始めてから3回目の「US Open」にして、初めて生で観戦する機会を作り出しました!


前日に会場のチケット購入窓口まで(わざわざ気分を盛り上げるために)出掛けて購入したのは、「Day Session」(75ドル)と呼ばれるチケットで、午前11時から最大15コートで同時進行している試合の中から、自分の好きな試合を選んで観戦することが出来る非常なお得感の溢れるチケットです。勿論、試合の途中で自由に別のコートへと移動し、他の試合を観戦することも可能です!これに加えて、メイン会場である「Arthur Ashe Stadium」にて、午後1時から夕方に掛けて行われる3試合も観戦することが出来るのです(ちなみに、午後7時から「Arthur Ashe Stadium」で行われる夜のメインイベント2試合のみ、別の「Night Session」チケットが必要となります)。「Arthur Ashe Stadium」で行われる試合には、上位シード選手が登場するため、全席指定となりますが、その他のコートで行われる試合は、基本的には早いもの勝ちで良い席を確保することが出来ます。それにしても、75ドルで午前11時から(その気になれば)十数試合も観戦出来るとは、なんともお得ですね(私が観戦したのは、大会第4日目の男女シングルス2回戦なのですが、勿論、トーナメントが先に進むにつれて、チケットのお値段は上がりますので、ご注意下さい)!


【会場へと向かう人の波・波・波!!!】


当日、午前10時半に会場に到着した私は、早速、この日に行われた男子シングルス2回戦「錦織圭選手 vs. 第11シードMarin Cilic選手(クロアチア)」を観戦(というより、錦織選手の応援!)するために、第13コートへと直行しました。余裕を持って会場に到着したつもりでしたが・・・しかし・・・見事に読みが甘かったです!すでにコートサイドは多くのファンで満員状態・・・もっと早く来ればよかった、と後悔しつつも、なんとか遠目からでもコート(と、勿論、錦織選手!)が見える位置を確保することが出来ました。


一応、私の個人的な予定では、午前11時から始まる錦織選手の試合を観戦した後、メイン会場の「Arthur Ashe Stadium」へと移動し、この日登場する予定の女子シングルス第1シード(美人選手の!)Caroline Wozniacki選手(デンマーク)や、男子シングルス第2シードのRoger Federer選手(スイス)の試合を観戦するつもりでした(結果的には、この読みも見事に甘かったことを後で思い知らされることになるのですが・・・)。


覚えている方も多いかと思いますが、この日の「錦織圭選手 vs. Marin Cilic選手」の試合は、第5セットへともつれ込む大接戦!気温35度を越える暑さの影響からか、本来の動きを出せない(と、隣のクロアチアのファンが熱く語ってくれました!)Cilic選手と、試合が進むにつれてストロークに正確さを増していく錦織選手(これは、私の錦織選手贔屓の視点からです)。最後は、錦織選手のバックがクロスに決まって、見事、5-7 7-6(6) 3-6 7-6(3) 6-1のセットカウント3-2で、鮮やかな逆転勝利!会場を埋め尽くした、日本人応援団だけではなく、途中から噂を聞きつけて集まってきた世界中の多くのテニスファンからの「Let’s Go!Nishikori!!!」コールが、いつまでも第13コートにこだまし続けました・・・


いや~、しかし、本当に興奮しましたね!私にとっては、この試合がプロ、アマ問わず、テニスを生で観戦した初めての試合だったのですが、それがこんなに素晴らしい試合になるとは、本当に運が良い男です!テニスの面白さが十二分に詰まった試合でした(テニス素人なのに、偉そうですいません・・・)。ただ、試合時間が4時間59分という今大会No.1の長さになってしまったため、遅れて午後1時から開始された「Arthur Ashe Stadium」でのWozniacki選手、Federer選手の試合は、なんとすでに終了しており、楽しみにしていたメイン会場での試合観戦は叶いませんでした・・・しかし、全く後悔はしていません!何物にも変えがたい価値が「錦織選手 vs. Cilic選手」の1戦にはありましたし、「Arthur Ashe Stadium」でのテニス観戦はまた来年のお楽しみとしましょう!



【第2のメイン会場Louis Armstrong Stadiumは、18,000人のテニスファンを魅了します!】


その後、第2のメイン会場である「Louis Armstrong Stadium」へと移動して、女子シングルス第4シードのJenena Jankovic選手(ロシア)、男子シングルスの地元アメリカ期待のベテランJames Blake選手のそれぞれの試合を観戦したり、第11コートで(これまた美人選手の!)Maria Kirilenko選手(ロシア)の試合を応援したり、ダブルスの試合展開のあまりの速さについて行けず、首を痛めたり(!?)と、とにかく最初から最後まで大満足しっ放しの一日でした!テニスの試合以外にも会場にはファンを楽しませる様々な仕掛け(バンドの生演奏や、特設の屋外バー、大型スクリーン設置など)が施されており、きっと私のようにテニス観戦素人でも存分に楽しむことが出来ると思います(この「また来たい!」と思わせる抜群の雰囲気作りは、ディズニーランドのそれに通じるものがあるのではないか?と、個人的に感じました)。是非、皆様も一度、9月のニューヨーク旅行を計画され、US Openへと足を運んでみてはいかがでしょうか?一生の思い出となること間違いなしです!


【噴水の前で涼みながら、大型スクリーンで最大15試合の経過を同時にチェックするテニスファン】


(試合会場の内部や、コートサイド、また会場の周りの様子などは、ADM Facebook上に写真をUPしましたので、是非、そちらをご覧下さい!)


以上、すでに来年のUS Open開幕が待ち遠しい、ADMニューヨーク・スタッフの三宮がお伝えしました。来年は、予選から日本人選手の応援に駆け付けます!!!

2010年9月14日火曜日

苦さの後味

とある2月下旬の午後、
携帯が鳴った。

忘れもしない、大学アメフトチームのコンディショニング・エクササイズに付いていた時。

電話の主は、NFL Detroit LionsのAssistant Athletic Trainerだった。
今となっては恩師と呼ぶその人との電話。人生で一番怖かった時間かもしれない。






彼は電話での自己紹介もほどほどに、“それでは、電話面接を始めようかKeisuke。”と。

初めてNFLの人間、つまりBest of the Bestのトレーナーからの電話。嬉しさは、まさに天を突きぬけるかの如く。そして一番初めの質問、“NFL32チーム中、何チームにアプライしましたか?”

そして、迷いなく僕の口から出た数字、“4”。

まさか、電話面接で、初めて話す人の口からこの言葉が出てくるとは思いもしなかった。

“Who the hell you think you are, huh?”

訳すと、
“自分何様や思とんねん、あ?”

こんな感じだろう。

これが、僕のNFLの幕開けであった。
何百人と応募するNFLインターン。大抵の人は、是が非でもインターンを取るが為、全32チームに応募する。言わば、暗黙の了解。知らずにとは言え、僕の口から出た数字、4。常識を超えていた、悪い意味で。

電話面接はその時を境に、自分の失態を弁護しろ。という方向へ。
4チームしか応募していない。それでも誰よりもNFLで働きたい、その理由、自分の行動に対する責任が取れたら考え直す。

次の瞬間から、答えようのない、むしろこれといった理由のない自分の失態を隅から隅まで質問攻めに。話は派生し、履歴書、志望動機書、推薦状、一文一文くまなく掘り起こされる羽目に。

英語での面接、できる限りの敬語、気持ちのままに口を動かす。
しかし、全てにおいて相手が上。上過ぎて、途中本当に電話を切ってやろうかとも思った。

僕の全てを見抜かれ、弱み強み、本当のcolorを見透かされ、
半泣きになりながらも、電話面接は終盤を迎えた。

最後に彼は“Thanks Keisuke”と言い残して受話器を耳から下ろした。

電話面接。所要時間3時間30分。
あれほど辛く、怖かった面接はこれから先あるのだろうか。
本当に精根尽き、結果は全く気にしていなかった。

2日経ち、同じ番号からの電話。
取るのがとてつもなく怖かったのを今でも覚えている。

彼の声は面接時と打って変わって、明るく揚々としていた。
“Keisukeを取ることにしたよ。君との会話は本当に有意義で、君の相手を大切にする思いがしっかり伝わってきた。”と。

もちろん、僕の他に選ばれたインターン生は、大きな有名大学出身で、全チームに応募し、ほんの40分程度の電話面接で通っていたことは、後々知ったわけだが。

しかし、今となっては彼に感謝の意しか出てこない。
初めての電話で、あそこまで親身に僕を叱ってくれ、そして追いつめ本当の自分に気づかせてくれた。

これが僕のNFL。ここからが全ての始まり。



川田圭介
Henderson State University

2010年9月13日月曜日

スポーツとリサーチ ~前編~

学生ライターの矢沢大悟です。

今回は私が昨年の秋学期に履修した「Analysis and Evaluation in Parks, Recreation, and Tourism」というクラスで行われたリサーチプロジェクトを紹介したいと思います。今日は前編としてクラスの概要やプロジェクトの前半部分についてふれていこうと思います。

クラスのタイトルにあるように、リクリエーション学部(Parks, Recreation, and Tourism Management, 通称PRT)の授業ですが、ノースカロライナ州立大学ではスポーツマネジメント専攻の生徒がリクリエーション専攻の生徒と同じ授業を取ることが多く、このクラスもスポーツマネジメント専攻の生徒とPRT専攻の生徒が混ざって行われます。このクラスで行われたプロジェクトは近隣の都市・キャリーに本拠地を置く当時ユナイテッドサッカーリーグ(USL)所属のプロサッカーチーム、カロライナ・レイルホークス(Carolina RailHawks: 現在はUSSF D2 Pro Leagueに一時的に所属、以下レイルホークス)の協力の下行われました。レイルホークスは2006年に誕生した比較的新しいチームです。



<カロライナ・レイルホークス>


「Analysis and Evaluation」と題したこのクラスではリサーチの目的や重要性、使われる手法、リサーチ結果をいかにマーケティングやプロモーションに生かしていくかということを学びます。なぜリサーチが必要なのか?リサーチをどのように生かすのか?を常に念頭に置き、データの収集方法から管理方法、そしてデータの分析を実際に行いながら学んでいきます。

レイルホークスのリサーチプロジェクトは授業で学んだ内容を実際に体験する機会として設けられました。レイルホークスのマーケティングリサーチの一環として、試合に訪れる観客に対して3試合にわたってアンケートをとり、その結果をまとめて分析し、最終的にノースカロライナ州立大学OBであるチケットオフィススタッフとその上司の前でプレゼンテーションをするという内容になっています。

リサーチプロジェクトはアンケート用紙を作るところから始まりました。まずはチームがどのような情報を必要としているかをクラスで話し合います。その結果アンケート用紙を「Attendance Information」、「Team Perceptions」、「Background Information」という3つのセクションに分けることになりました。「Attendance Information」では過去にどれだけレイルホークスの試合を観戦したかといった観客の過去の体験や、これからどれだけレイルホークスの試合を観戦に訪れたいかといった未来の希望について答えてもらいました。またレイルホークス以外の近隣スポーツチーム、たとえば大学スポーツやNHLに所属するカロライナ・ハリケーンズなどといった試合に過去どれだけ観戦に訪れたかも聞いています。さらにどのようにチケットを購入したか(オンラインやチケットオフィスなど)、チケットの種類(シーズンチケットやグループチケットなど)は何か、またレイルホークスの宣伝をテレビや新聞で見たことがあるかといった内容もこのセクションに含みました。



<実際のアンケート用紙(表)>


「Team Perceptions」のセクションでは観客がどれだけレイルホークスというチームやチームカラー、ロゴなどを認識しているのかを調べました。またどれだけレイルホークスというチームに愛着を抱いているか、いわゆるチームのブランド力を調べました。「Background Information」では観客の年齢や性別といった人口統計学的データや、家族で観戦に来た方には子供の年齢に加え、子供や自身が地元のサッカーチームでプレイしているかといったことを聞きました。また持っている学位(高卒や大学卒など)や雇用体系(フルタイムやパートタイムなど)についても聞き、最後は住んでいるところの郵便番号を書いてもらいました。学位や雇用体系は観客の社会経済的地位に関する情報を得るために用い、郵便番号は観客がどの地域から観戦に訪れているのかを知るために書いてもらいました。



<実際のアンケート用紙(裏)>


これらの内容を観客が協力してくれるように両面一枚にまとめて試合前のレイルホークスのスタジアムで3試合にわたってアンケート用紙を配っては集め、データを収集しました。データ収集の様子や集めたデータをどのようにまとめて使ったかといった内容は次回の投稿で紹介したいと思います。

2010年9月8日水曜日

なりたい自分になる為に・・・・

はじめまして。この度、ブログを投稿させていただきます武田雅史と申します。宜しくお願い致します。


私は現在、マサチューセッツ州のスプリングフィールドにあるスプリングフィールド大学修士課程に通っております。この大学はバスケットボールの発祥の地として知られており、町のダウンタウンに行くとバスケットボールの殿堂を見ることができます。


私にとって今年で二年目となったアメリカ生活は、様々な不安と期待が交差しています。思えば、一年前、期待だけを胸にアメリカの土地へやってきた自分は英語が全くわからず空港に着いた瞬間に自分の英語力の足りなさに愕然としていた頃が懐かしいです。


そうとはいえ、今、現在も英語に悪戦苦闘しております。授業を聞いても何がわからないかが、わからない状態です。アメリカに来て、日本では普通にできる事がアメリカでは苦労する事などが多々あります。それは、もちろん言葉の壁であったり食事の違いなど生活様式が日本とアメリカでは違う事が多いので仕方のない事かもしれません。
しかし、自分のやりたい事を成し遂げる為にはこのような苦労も自分が成長するための一つのステップだと捉えています。


そして、私がアメリカに来たのも、将来的にテニス関係の仕事に就きたいからです。その為にはスポーツマネジメントにおける基礎知識と語学力は最低限必要だと思い、留学を決意しました。しかし留学に至るまでは決して簡単な道のりではありませんでした。親の説得や金銭面や英語力の問題など様々な問題がありました。だけど、今はこうしてアメリカに来ることが出来たので、助けていただいた方々に日々感謝して頑張らなくてはいけません。


さて、これから、このブログでアメリカでの学校生活など、様々な事を書いてゆけたらと思います。そして自分自身、いろんな物を積極的にどんどん吸収してゆき、魅力的な人間なれたらと思います。
まだまだ色んな逆境や出来事に弱気になり、挫けそうにもなる未熟者の私ですが、このブログと共に、どんな事にも負けない大きな男になれるよう日々精進していきます!

“スポーツが日本を今よりも更に良くし、元気にする”

この事を信じ続け、自分の夢の実現に向け頑張ります。アメリカに来たからには、もう後戻りもしないし、前に進むしかありません。あとはやるだけです!

どうか今後共々、宜しくお願い致します。



武田雅史
Springfield College

2010年9月5日日曜日

なでしこJAPAN澤選手応援ツアー①

サザンニューハンプシャー大学、学生ブログライターの明石貴祐です。


今回は私が所属しているNew England Sport Club(NESC)という団体の活動を2週に渡ってご紹介させていただきたいと思います。

NESCはスポーツマネジメントを専攻している学生を中心に、今年3月に立ち上げた日本人団体です。現在、スポーツイベント等を通じての社会貢献を目指すことと共に、メンバー同士の情報や経験を共有することを主な活動内容としています。我々日本人がアメリカで成果を出し続けることによってアメリカのスポーツ社会に認められ、その成果を日本のスポーツ社会に還元していけたらと考えています。
New England Sport Clubブログ:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/snhusports/

今回、NESCの第一回目のイベントとして、『WPS澤選手応援ツアー』(7月31日開催)を企画させていただきました。WPSとはアメリカ女子プロフェッショナルサッカーリーグのことで、なでしこJAPANの不動のエースである澤穂希選手がそのリーグ内のワシントンフリーダムというチームに所属しています。

イベントの内容は、私が働いているボストン・ブレーカーズとワシントン・フリーダムがボストンで試合を行うときに日本人サポーター向けに澤選手を応援するサッカーツアーを企画する、というものです。
(ボストン・ブレーカーズ)


最初にイベント企画の目的として以下の3点を掲げました。
  • アメリカで活躍する日本人選手を盛り上げ、WPSまた日本女子サッカーの発展につなげる
  • NESCのネットワークを広げる
  • NESCの知名度を上げる

この目的を達成するためにまずはじめに考えなければならなかったことは「顧客ターゲットを明確にし、その顧客層にとって魅力のあるコンテンツを提供する」ということでした。

そこで私たちはまず顧客ターゲットを
  1. 澤選手のファン
  2. 就職活動のための情報交換、またはアメリカでのネットワーク作りに興味がある学生
に絞りました。②に関しては、目的の一つである「NESCのネットワークを広げる」を達成するするためにファミリー層ではなく学生層をターゲットにしました。設立したばかりの学生団体であるNESCにとってファミリー層よりも学生同士のネットワーク作りのほうが大切だと考えたのです。

そして①の顧客ターゲットのためにツアーに付加価値をつけるため「澤選手とのサイン会と写真撮影の機会を提供する」ということを実行しました。これは私がボストン・ブレーカーズで働いているので、ブレーカーズのチケットセールス・ディレクターを通してワシントン・フリーダムのフロントに連絡を取ってもらい、許可をいただくことができました。

また②の顧客ターゲットにとって魅力あるツアーにするために「試合後の交流会」を企画しました。この交流会の目的は情報交換とネットワーク作りです。NESCにはさまざまなバックグラウンドを持つ学生や社会人が所属しているので学生のツアー参加者にとって十分に魅力がある交流会にすることができると考えました。

次回のブログでは実際に顧客を集めるために行った営業活動の内容、また最終的な結果をお伝えさせていただきたいと思います。


明石貴祐
サザンニューハンプシャー大学
M.S. in Sport Management

2010年9月1日水曜日

人生の醍醐味、邂逅

一生忘れないであろうスポーツ選手が1人いる。


大学生活を含め、数えきれない選手を相手にするのが仕事、Athletic Trainer。
すごく礼儀正しい選手、ムードメーカーな明るい選手、自分の怪我に悲観的な選手、信頼してくれる選手、そう、文字通り十人十色。

今まで大学のチームや、プロサッカー(MLS)、プロアメフト(NFL)大好きな選手に沢山会ってきた。彼らに共通して言えること、人を思いやる気持ちが強いということ。
すなわち、“ありがとう”と“ごめんなさい”が、すっと口から出せること。

これは上のレベルに行けばいくほど、そういった選手の層が厚いことに気付いた。トップレベルの選手こそ、天狗になりがちという先入観とは裏腹に。

川田圭介という人間を根本から変えるきっかけを与えてくれた選手。
そう、感謝してもしきれない、一生忘れることはないであろう選手が1人。

Major League SoccerのKansas City Wizardsで出会った背番号11番Kurt Morsink。
まだまだ未熟な僕では、人間の器量など容易く測れるわけはないが、Morsinkは別格のように映った。




習いたて、見よう見まねの覚束ない手つきの僕に文句一つ漏らさず、
毎朝“Hey Kei, Let’s do this!!”と言ってくれたMorsink。

手徒治療にも少し慣れてきた時、すかさず褒めてくれたMorsink。

冗談混じりな会話にも、心の底では僕を信じてくれている、そう感じさせてくれた、そんな選手。

Wizardsでのインターン中に色んな意味で成長できたのも、Morsinkという選手が練習日も、試合当日も相も変わらず僕を頼ってくれたからであろう。

インターン最終日、Morsinkから彼の11番のサインとメッセージ入りのユニフォームをもらった時の感動。あの感覚は一生忘れることはないであろう。

本当に大事なことを教えてもらった。
できない人を批評し理不尽に見下すのは誰にだってできる。
だが、もしその人がただの経験不足なだけで、凄い可能性を秘めている人だったら?

“少しの辛抱と褒め言葉”。そう、それこそが人を劇的に変えるきっかけ。

留学1年目の友達に一声“英語上手くなったな!”と。

新入りの美容師さんに文句ではなく、笑顔で“ありがとう”と。

将来について悩んでいる友達に、駄目出しではなく“5年後、誰よりも幸せになれる道を”と。

言われた側に立つと分かる、一語一句の重み。

留学当初、アメリカ人に言われた“英語上手くなったな”そのお世辞一言で、2倍は上手くなった覚えがある。

恐る恐るMorsinkのハムストリングを手徒治療した後の、“Thanks Kei!”その一言で、この仕事が大好きになった瞬間。

勉強よりも、車よりも、服装よりも、何よりも大切にしたいもの、相手を思いやれる気持ち。それを自然と僕に気付かせてくれた、それが自然とできる選手、Kurt Morsink。

人生の醍醐味、それは邂逅。

出会いは僕をもう一つ上へ。そう、もう一つ、もう一つ。



川田圭介
Henderson State University